純情ハートとウマ娘(凍結)   作:ゲーミング

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 やりたい事が多過ぎて首が回らない。ふええ急いては事を仕損じるよぉ……。とは言えやらなきゃ行けない事が増えたお陰?所為?で執筆時間もゲームやる時間も何もかもまともに取れてないのが辛いだけなんですけどね。睡眠時間削る以外で遊ぶ事が出来ない。なんか有効的に時間を作る方法無いもんかな。毎日投稿したいのに執筆時間を作り出せないのは流石にデバフだと思うんだよね。

 と言う訳で色々書いたけど前置き終わり!本編へどーぞ!


第百十九話

 新人の掛け声によって菊花賞に向けたオグリの最終調整足る3000m競走with『流れ星』対抗戦が始まった。

 

「やぁトレーナーくん。息災かい?」

 

「……なんでルドルフがここに?」

 

 新人がゴール地点に行くと、ソコには既にシンボリルドルフがスタンバっていた。リギルでのトレーニングは一体どうしたのか、制服姿で現れたルドルフから視線を逸らしレース展開を見つつ一応ここにいる理由だけ聞くだけ聞いてみようと試みる新人だった。

 

「先頭はマヤノトップガンくんか。流石に速いね。テイオーやタキオンくんでも2バ身付けられるか」

 

「こっちの質問は聞いてくれないのに的確にレース状況だけ話すよね。会話が成立しないのはゴルシだけで充分だよ」

 

「なに、単に見学しに来ただけさ」

 

「皇帝様が見たって得るものは無いと思うよ?」

 

「それは私次第さ」

 

 ルドルフの言葉通り先頭はマヤノトップガンだった。初めの上り坂もなんのその、兎に角初めに距離を稼ごうとしているのかややペースが早い。先行を取っているテイオーとタキオンでさえ2バ身から差を縮められない状態が続く。肝心のオグリはと言うと、テイオーとタキオンのやや後方、バ身差で言うと3バ身半と言った所だろうか。その位置から全体を見ていた。第1コーナーに入り第2コーナーを抜けると、先頭のマヤノにテイオーが若干迫っていた。その事自体は珍しくは無い。

 先行型であるテイオーが逃げているマヤノを追い掛ける事自体は問題無いのだが、この競走は3000mと言うのが肝になる。現在第2コーナーを抜けて直線に入っているが、距離は1600m程。残り第3第4コーナーと最後の200mの直線が有る以上今此処で前を狙ったとしてもスタミナが尽きて後半の伸びが悪くなり、最悪最下位と言うのも視野に入る。

 

「……距離適性」

 

「いいや、違うよトレーナーくん」

 

 新人の頭に過ぎったのはウマ娘全員が持っている課題でも有り、超える為には相当な努力が必要な試練。けれどそれを乗り越えるのは並大抵では成し得ない事だが、仮に並以上やったとしてもそれが実るかは分からない様なあやふやなモノ。ソレに囚われて居るのでは無いかと不安に駆られたが、けれどルドルフはハッキリと否定した。

 

「あまりテイオーを甘く見ない様に。アレはあくまでペース配分だろう」

 

「……だとしたら後半の方が良いんじゃない?」

 

「一つ質問だが、コーナリングのトレーニングはしているかい?」

 

 速度が乗った状態でのコーナリング、それは一つ間違えば転倒する危険のある行為だが、レースでは日常的にそういった行為が起こる。

 ルドルフの質問の答えだが、コレに関してはNOと言えた。何せそういった行為は実際に走って慣れた方が良いと思い、それ単体のトレーニングを新人は余りやっていなかった。

 

「君が思うよりコーナリングはずっと難しい物だ、君の事だ。それ自体を甘く見ていた訳では無いだろうが、テイオーだけじゃなく皆がコーナリングのレベルが低い。直線の加速については申し分無いと言おう。けれどトレーナーくんはソコに拘り過ぎたね。誰も彼もがキミのように実戦で学べると思わない事だ」

 

「僕だって……そんな実戦で学んでるなんて」

 

「トレーナーくんはトレーナーになってから色々事を学んだだろう?それは当然なんだろうけど、元から知識があって成し得た事だ。この競走は戒めにするといい」

 

 第3コーナーに入る頃にテイオーは失速した。それは荒らげた息を落ち着ける為なのだろうが、一番はやはりテイオー自身のペース配分だろう。それ事態は問題では無いが、マヤノと半バ身程に迫っていたと言うのに既に1バ身、2バ身と差が拡がった。逆に第3コーナーに入りタキオンが前に出て来た。テイオーと並び、抜かして。

 

「……さぁ、ここからだ」

 

「直線に入る……」

 

 第4コーナーを抜けて、ラストスパートに入る頃、影が二つ。

 

 芦毛の怪物オグリキャップ。

 不滅の不沈艦ゴールドシップ。

 その二人が先頭を駆けるマヤノトップガンへと迫っていた。

 

 オグリは外から、ゴルシは更に外、大外から200mと言う余りにも短い直線を駆け抜けて行く。マヤノとの距離は縮まり、そして——。

 

「トレーナーくん、君の瞳に何が映る?」

 

「…………」

 

 ルドルフはその言葉を最後に去って行った。何が言いたいのかサッパリ分からない言葉だけ残された新人は確かな苛立ちを覚えつつ、最下位へと落ちてしまったテイオーの悔しそうな顔を瞳に焼き付けた。

 

 

◆❖◇◇❖◆

 

 

 3000mの競走が終わり、各々が温まった身体をクールダウンしていた。

 

「やらかした」

 

「ふぅ……呼吸を乱しても居ないのに何を言ってるんだ」

 

「いや、テイオーが急にギア上げたから追い込みが間に合うか分からなくなっちまって余計な所で踏み込んじまった」

 

「まぁ、テイオーらしくは無いと思ったが」

 

「らしくないって言うか、上手く乗せられたよなぁ。オグリは変わらずに自分のペースで走ってたけど」

 

「視野の差だな」

 

「……なんだろな、お前とは賢さが違うんだよって言われてる気がして無性にイラッときた」

 

「それは気にし過ぎだ。と言うか私は前しか見てないからな。自分のペースを守れば勝てると確信していたし」

 

 新人からのアドバイスは確かにオグリの中で生きていた。前だけ見ろ、最後には誰もオグリの瞳には映らないと言う先行や差しを得意とするオグリでは無くマヤノやバクシンオーと言った逃げに言った方が良さそうな言葉だったが、それでも確かにオグリの力にはなっていた様だ。

 

「にしても、同着かぁ」

 

「勝敗が分からないと言うのは中々もどかしいが、楽しかったから私は満足だ」

 

「ちょっと悔しいから新人を途中から出てきて一週間経った頃の蝉宜しく鳴かせてくるわ」

 

 そう言い残してノートパソコンに何かを打ち込んでいる新人へと凸を仕掛けに行くゴルシだった。そんな背中を見送るオグリは困惑し切っていたが。

 

「……それは、その、死んでないか?」

 

 セミの寿命は一週間なのだが、それと同じ様に新人を泣かせると言う事は詰まりそういう事になるのでは無いのかと真剣に考えていた。

 そして文字通りトレセン学園の芝に倒れ伏した新人の姿が目撃されたと言う。




 んー、久しぶりにレース展開書いたけど久しぶりにしては及第点って感じした。とはいえ出てる人数少ないし、番号じゃないからそうなるだけなんだけど。

 水曜日は更新出来るか分かりません、明日?明日は頑張って更新するから、見捨てないでぇ!

 いつも感想、お気に入り、高評価ありがとうございます。大変励みになっています。
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