純情ハートとウマ娘(凍結) 作:ゲーミング
ボクには夢と目標がある。
朝、目を覚まして起き上がり夢と目標を書いた張り紙が目に入る。
『絶対無敗の三冠ウマ娘』そしてもう一つ『伝説になる』。
トレーナーとの繋がりであり、ボクがチームに入る事になった理由。
でも実際の所は——。
『テイオーは他のチームとか、見学とか……しないの?』
『……もうしたんだよねぇ。見学した結果、ボクはココに入るって言ったんだよ?というかいつまでボクこのチームに入るの待てば良いのさ!トーレーーナーー!』
他のチームというか、色んな人に勧誘されたけど、みんなボクの夢である無敗の三冠ウマ娘って言う目標を聞くとカイチョーの名前を出して、口を揃えて言うんだ。
『シンボリルドルフの様になりたいの?』
違う、そうじゃない。
良くも悪くもボクの夢を聞いてカイチョーの名前を出さなかったのはボクのトレーナーと、スピカのトレーナーだけだった。
でも実の所ボクはまだトレーナーのチームに入れていない。
約束だから、ボクが初めの1人であり、そして最後の1人なんだって。
オグリの勧誘からトレーナーは全然他の娘達を勧誘してる様子は無いし、ココはボクが一肌脱ぐ所かな?
「よっし!トウカイテイオー、いっくよー!」
「……テイオーちゃんぉはよぉ……」
「……おはようマヤノ」
学園に行く準備が出来て部屋から出ようとすると、背後から眠たそうな声がボクの耳に入る。
ボクのルームメイトであるマヤノトップガン、ネボスケトップガンに名前変えていいんじゃないかな?
いつもギリギリに起きるのに、何故か遅刻してないのは分からないけど、全力疾走でもしてるのかな?
「ボク先行くよ?」
「アイ・コピ〜……テイオーちゃん行ってらっしゃーい♪」
「行ってきます!マヤノも行ってらっしゃい!」
そう言って部屋から出る。
寮の前には、はちみーの移動販売がいつも来てるから、ソレを買う為にも早く寮から出て行く。
玄関を開けると——。
「……不幸だ」
今日に限ってはちみーの移動販売が来てなかった。
なんで?ボクが学園に入ってから毎日居たじゃん……毎日買ってたよね!
なんで。
「なんで……なんで今日に限って居ないんだよー!もーー!」
勧誘を頑張る為にも、はちみー飲んでゲンキつけようとしてたのにぃ!
はちみーの移動販売が来ないのも!ボクがまだトレーナーのチームに入れてないのも!
全部トレーナーがわるい!
……でも髪上げたトレーナーって意外と可愛いんだよねぇ。
正直髪下ろしてるのも、別にボクはトレーナーらしくて好きだけど、髪上げてたら勧誘も成功してたんじゃないかなって思うんだよね……。
そしたらもうチームメンバー集まってたろうし……。
あれ、やっぱりトレーナーが悪いじゃん!
「トレーナーにはちみー買ってもらおっと」
そう決めてボクは学園まで走って行った。
「はちみーはちみーはっちっみー♪はちみーをーなめーるとー!」
擦れ違う人もウマ娘も置き去りにして、ボクはトレセン学園へと走り抜けていった。
◆❖◇◇❖◆
トレーニングの時間がやって来て、ボクとマヤノは合流してトレーナーの元へ歩いて行く。
今日の天気も良かった!トレーナーは重バ場とかの練習もしたいって言ってたけど、レースの日が毎日晴れてたらそんな練習しなくても良いのにね?
「テイオーちゃん今日も機嫌いーねー☆」
「ん〜?そう?」
「うん♪トレーナーちゃんに会うまではチームになんて入らない〜って言ってたけど、ここ最近はテイオーちゃんトレーナーちゃんに会うのすっごく楽しみにしてそうだからね〜☆」
「……ボク別に、その、トレーナーに会いたくて来てるんじゃなくて……そう!トレーニング受けに来てるんだよ!ボクはね!」
「マヤちんには分かっちゃうんだよねぇ」
「ぼ、ボクは分からないから!」
マヤノはいっつもそう!
ボクや他の皆が分からない事を分かっちゃうし、すっごくカンが良いの!
競走とかで毎回仕掛ける位置をズラすんだけど、マヤノはそれも分かってるのか殆ど同じタイミングでスパートを掛けてくるし。
ここ最近の競走はうまく勝てなくなってきたんだよね。
なんと言っても——。
『バクシンオー!!!!』
『ちょわーーー!??!』
まだ正式なチームじゃないから看板とかも貰えてないボク達のチーム部屋。
今はまだトレーナー室って読んでるけど、早くチーム部屋って読んでみたい!
そしてその未来のチーム部屋から聞こえて来たのはトレーナーの大声と、サクラバクシンオーの声だった。
トレーナーが大声出すのって珍し……くもないのかな?
割と聞いてる気がする。
「おっはよー!トウカイテイオーだよー!」
「マヤちんだよー♪」
「……なにこれ?」
「わぁ、これはマヤちんにもちょっと分からないなぁ」
マヤノが分からないって相当なんじゃ……。
トレーナー室の扉を開くと、床は水浸しで白い粉を被ったトレーナーと、同じく白くなってるバクシンオーが居た。
マヤノがトレーナーの所に近付いてその白い粉を指に付けて舐める。
……舐める?
「なんでマヤノ舐めてるの!?」
「んー、これスポドリの粉かな?合ってるトレーナーちゃん?」
「……そうだよ、皆が飲むスポーツドリンクを作ってたらバクシンオーが手伝いたいって言うからお願いしたら、勢い良く粉入れて分量が全然違くなっちゃって……」
「ちょゎ……すみません……」
「……はは、でも楽しかったから良いよ。片付けはボクがやっとくからバクシンオーとトウカイテイオー、マヤノトップガンはトレーニングしてて。もう外にオグリが居て先に柔軟やってるからさ」
……なんか違和感有るんだよなぁ。
マヤノもバクシンオーも先に外に行っちゃったけど、あの2人は違和感とか無かったのかな?
「どうかしたのトウカイテイオー?」
「……ねぇトレーナー」
「なに?」
なるほどね、分かった、分かっちゃったぁ〜。
「なぁぁんでバクシンオーとオグリは略称してるのに、ボクとマヤノはフルネームなのかなぁ?」
「……ヤバ」
「小声で言っても聞こえてるからね!?ウマ娘の耳は地獄耳だから!」
「ご、ごめんなさい!?」
「マヤちんも帰って来ちゃった☆ねぇねぇトレーナーちゃーんマヤちんの事もマヤノ、マヤって呼んで欲しいな♪」
「増えてる!?」
「……トレーニングはしないのか?」
「これもバクシンですから!」
真っ白に染まったトレーナーにボクとマヤノが詰め寄り、逃げようとするトレーナーだけど生憎この部屋少し狭いんだよね。
ほら、直ぐに壁で逃げ道無くなっちゃってるし。
「トレーナー!」
「トレーナーちゃん?」
前髪が無くなってしっかり目が見える様になったトレーナーに、マヤノと2人で詰め寄った。
多分ボク今スゴく良い笑顔してそう。
だって、横目でチラリとマヤノを確認すると、とっても良い笑顔をしてたと思う。
「……も、もう無理……ムリィ!」
この後トレーナーがボク達を略称出来るまでトレーニングは中止になった。
やっぱり大事なんだよ、こういうの!
……あ、勧誘するのもはちみー買ってもらうのも忘れてた。
はちみーはちみーはっちっみー。
今明かされる衝撃の真実ゥ!実はトウカイテイオー未だチームに入ってなかった。
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