純情ハートとウマ娘(凍結)   作:ゲーミング

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 シャドバまた始めた。アリアちゃん可愛いヤッター!
 なおアリアデッキ作れてない模様。ほうれん草ラーメン=サンは爆発四散!サヨナラ!ザッケンナコラー!!
 ネギトロめいた死体と何とも言えないアトモスフィアだけが残った。


第六十四話

 あの後、傍観してるだけじゃダメだと思ってトレーナーとして、トレーニングに参加しようと近付くとテイオーに威嚇されて、マヤノに脛を蹴られた。オグリはなんか耳が垂れてたけど、話は聞いてくれて、バクシンオーは苦笑いしてたんだけど、でもずっとゴルシだけ無言だったんだよね。

 クスリとも笑わなくて、ちょっと怖かった。だってあのゴルシが、ゴールドシップが無言で無表情だったんだよ!?可笑しいって思うでしょ。そう思ってなんだか分からないけど謝ったんだけど、鼻で笑われた。

 

 

 そうして、何とか今日のトレーニングが終わり、1度寮へ戻り汗を流す為にシャワーを浴びて出て来ると、たづなさんからメッセージが届いていた。『校門前で待っていて下さい』との事。そのメッセージに返信して急いで着替えてトレセン学園へとまた戻っていった。……お財布持ってるけど、諭吉さん1枚しかもう無いんだよね。給料日まであと少し、明日からはもやし生活になりそうだ。

 

 たづなさんとの夕食を楽しみにしつつ、明日への憂鬱を沈めて行った。

 明日からもやし生活なのは良いけど、テイオーやマヤノ、ゴルシはどうしようか。オグリだって全然本調子って感じしなかったし。バクシンオーだけだったね、ある意味何時も通りだったのは……。

 

 トレセン学園には着いて、その間に沈めて行ったのに、頭に過ぎるのは皆の事だった。

 

「……そろそろかな?」

 

 1人月明かりが照らすよみちでたづなさんを待っていた。

 

 

 

◆❖◇◇❖◆

 

 

 

「お待たせしました、ごめんなさいちょっと用事が立て込んじゃって……」

 

「ぁ、えと、大丈夫です。あの、今来た所ですから」

 

「……ふふ、そうですか。じゃあ行きましょうか」

 

「はい!」

 

 結局たづなさんが来たのは僕が校門前に来てから30分経ってからだった。待たせてしまったって言う意識を取り除く為に今来た所って言ったけど、コレ普通に僕行動が遅いって思われるんじゃない?

 本当はちゃんとメッセージが着てから10分位で来たからね!

 

「あの、それで、どこに食べに……」

 

「新人さんはラーメンお好きですか?」

 

「ラーメン?……えぇ、はい。一時期カップ麺生活してたんで、好きは好きです……よ?」

 

「ふふ、カップ麺よりずっと美味しいラーメンですから、楽しみにしてて下さいね?」

 

「……はい」

 

 たづなさんと2人並んで歩いている最中も、僕の頭に有るのは皆の事で、明日のトレーニングはどうしようかとか、結局夏合宿の件はどうなるんだろう?とかそんな事だった。今はたづなさんと一緒にいるのに、なんでだろう。別にご飯食べに行くのが嫌な訳じゃなかったし、どちらかと言えば1人でご飯食べるのはずっと寂しいって思ってたから嬉しいお誘いだったんだけど……。

 

『私と晩御飯食べに行かないか?』

 

 オグリに誘われた時咄嗟に断っちゃったけど、お給料が入ったら一緒に行こうって言えば良かったな。なんて。道中殆ど話してなくて、何か話題を呼ん考えるけど、頭の中に巡るのはウマ娘関連の話題ばっかりで、上手く話せなかった。

 

「つきましたよ?」

 

「……おっきぃ」

 

「そうでしょうか?取り敢えず入りましょうか」

 

「あ、は、はい!」

 

 たづなさんに連れられて来たラーメン屋?は結構大きくて、お客さんも多かった。店内に入ると豚骨かな?覚えてる匂いで1番近いのはその匂いだんだけど。でもたづなさんがラーメン好きなのは意外だった。いや、まだ聞いてないんだけど。

 

「らっしゃーせー何名様っすか?」

 

「2人です」

 

「おくどーぞー」

 

「新人さん、行きましょう?」

 

「はぃ、はい」

 

 なんだろう、返事しかしてないかも知れない。渡井は考えてたけど、何も話してなかったし……たづなさんに誘われたのに、話も出来ないんじゃ嫌われちゃうんじゃ……!なにか、何か話さないと、何を?何を話せば……。奥のテーブル席に案内されて、たづなさんと向き合って座るけれどたづなさんは優しく微笑むばかりで、僕ばっかりが焦ってた。

 

「あ、えと……きょ、今日は良い天気でしたね」

 

「そうですね、梅雨もそろそろ明けそうな気がしますし。やっぱりバ場状態は良バ場が1番ですからね」

 

 ?バ場状態?

 

「そ、そうですね。皆が走り易いバ場状態が、あの、1番ですもんね」

 

「でも不良バ場だったり、雪や雨が降っている中走るウマ娘達を見るのも良いんですよ?いつもと違った走りや、表情が見れますから」

 

「で、ですよね。……えっと、その」

 

「取り敢えずメニュー見ましょうか。私はともかく新人さんは初めてのお店ですからね」

 

「あ、はい」

 

 終わっちゃった、終わっちゃったよ会話!たづなさんに渡されたメニュー表を見るけど、どれもこれも凄く重たそう。いや、ラーメンは重たくても不思議とお腹壊さないから良いんだけど。

 取り敢えずどうしようかな、当店のオススメとか書いてあるけど、折角たづなさんがいるんだし、たづなさんにオススメして貰おうかな。

 

「あな、あの、たづなさん」

 

「はい、なんでしょう」

 

「……たづなさんのオススメは?」

 

「全部ですね」

 

「全部!?」

 

「はい、全部です♪」

 

 このメニュー全部オススメ!?これ全部!?え、これ全部食べろって言われてるの?さ、流石にキツイんだけど……チラッとたづなさんを見るけど、綺麗な笑顔を見せてくれるだけで何も言ってくれない。お、男は度胸って事?私に頼るんじゃなくて、男なら全部食べて見せろって……?助けてゴルシ!

 

「……き、決まりました」

 

「はい、じゃあ店員さん呼びましょうか」

 

 原は括った。もう引かないぞ、絶対全部完食して見せる!お金は……ギリギリ足りそうだし……。と言うか量の割にちょっとだけ安め……?いやそんな事なかったわ。適正価格っぽい。豚骨ラーメンが一杯980円するもん。チャーシュー麺なんて1200円するから。

 

「ちゅーもん受け取りに来ましたー」

 

「あ、あの!」

 

「あい?」

 

「メニュー全部くだしい!」

 

 瞬間、店員さんとたづなさんの時間が止まった様に感じた。……え、これもしかして間違った?

 

 

 

◆❖◇◇❖◆

 

 

 

「ふ、ふふふ……あはは」

 

「……たづなさんはイジワルだ」

 

「だ、だって全部頼むなんて……ふふ」

 

「オススメ聞いたら全部って言ったじゃないですか!」

 

「ふふ、だってメニューを全部確認していなかったでしょう?だからせめて目を通して貰って、それでも決まらなさそうでしたらオススメしようかと思ってましたから」

 

「……うぅ……」

 

 結局あの後たづなさんが豚骨ラーメンと餃子を僕の分まで頼んでくれて、僕の胃袋が破裂する未来を回避したんだけど、ずっとこんな感じで笑われてます。大人は狡いや。

 

「たせしましたー」

 

 店員さんが持って来てくれたラーメンは凄く香りが良くて、僕が今まで知ってる中で1番美味しそうな気がした。匂いや味なんかも勝手に覚えちゃうから、便利なのは不便なのかよく分からない。

 

「じゃあ冷めない内に食べましょうか」

 

「あ、え、はい!いた、いただきます」

 

「はい、いただきます」

 

 先ずは麺を食べる。あ、これ製麺じゃないのかな?手打ちって奴?初めて食べる食感だから、多分そうなんだろうけど。スープもレンゲで掬って口の中に含む。豚骨と出汁と……後なんだろ、全然分かんない。でもすごく美味しい。これご飯欲しくなってくる。

 

「……美味しいですか?」

 

「は、はい!とっても、凄く美味しいです……ごはんが欲しくなりますね」

 

「新人さんはラーメンおかずにご飯食べれる人なんですね」

 

「……まぁ、そうですね。白米とか結構好きなので……たづなさんは?」

 

「私もそんな感じですかね。今日はラーメン単体の気分でしたから、そのままですけど」

 

 一旦会話を区切って今度は餃子を食べてみる。熱い、いや冗談じゃなくて滅茶苦茶熱い!?

 

「あふ、あふっ!?」

 

「ふふ、お水どうぞ」

 

「……はぁ……なんだろ、たづなさんに会う度に醜態見られてる気がする」

 

「焦り過ぎなんですよ。大丈夫です、そんなに焦らなくても私は勿論ご飯だって逃げませんから」

 

「……そうですね、でも……ほんとに美味しい」

 

「……ここ最近は忙しそうでしたので、お誘いしたんですが、そんなに喜んで貰えて嬉しいです」

 

「いや、その……僕もたづなさんとご飯食べれて嬉しいです」

 

「それは良かったです」

 

 そう言って笑ってくれるたづなさんがとても綺麗で、一瞬呼吸を忘れた。なんだか恥ずかしくて餃子を食べるけど、やっぱりまだ熱かった。でも今度は水を飲む程じゃ無くて、野菜の甘みが凄く舌に優しくて……。

 今度はオグリ達を誘って来よう。そう決めた、今決めた。

 

「……大丈夫ですか?」

 

「へ?」

 

「いえ、ここ最近忙しそうだったのと……余り良い話を聞きませんでしたから」

 

「……僕が嫌われてるって話ですか?」

 

「まぁ、そうなりますね。前回雨が降った際に体育館でのトレーニングを計画してた方々が、いきなり理事長室に来て体育館でのトレーニングを中止なさっていたので調べたら、新人さんの名前があって……大丈夫ですか?嫌がらせなどはされていませんか?」

 

「……まぁ、陰口くらいですかね。でも大丈夫ですよ、慣れてますから」

 

 陰口を言われなかった事の方が少ないからね。家族とゴルシやテイオー達位だったんだ、僕とちゃんと話してくれる人なんて。だから慣れてる。他人は分かり合えない存在だったから。でも、でもね。

 先輩やおハナさん、たづなさんや理事長は違うって思ったんだよ。初めてのトレーナー業務でつまずいた時におハナさん達は優しく教えてくれて、たづなさんや理事長は気にかけてくれて……特に理事長は僕を採用してくれた恩もある。

 だから今とっても幸せなんだ。だって燻ってた僕をテイオーが見つけてくれた、そうしてマヤノと出会って、気分が良くなってやったさんぽでオグリとも会えた。なんだか知らないけどバクシンオーも何故か来てくれて、ゴルシも先輩のチームから態々抜けて……僕が引き抜いたけれど、それでも着いて来てくれた。

 だから僕は今凄く嬉しくて、楽しくて。早く明日にならないかな、なんて思ってるんだ。なんだかちょっと恥ずかしい。

 

「恥ずかしいんですか?」

 

「はい……え?あ、口に出てた!?」

 

「……えぇ、今幸せって所からですね……」

 

「んんん、恥ずかしいの全部!」

 

「ふふ……でもそうなら安心しました。心配だったので……良し、私決めました」

 

「なにをですか?」

 

 ラーメンを食べ終わったたづなさんは僕を真っ直ぐに見てくれた。いや、あの、真っ直ぐ見てくれるのは良いけど、僕の食べてて……見られてると恥ずかしいっていうか。え、あ、なんか近くない!?

 

「新人さん」

 

「は、はひ」

 

「夏合宿の件は私が何とかします」

 

「……なんとかって、どうやって?」

 

「それは企業秘密です。でも安心して下さい、新人さんが出世したら返してもらいますから」

 

「なにそれこわい」

 

「ふふ……ねぇ新人さん」

 

「はい?」

 

「本当は迷ってたんですけど、これから少しだけ飲みに行きませんか?」

 

「……まぁ、少しなら?」

 

「じゃあ行きましょうか。道中聞かせてくれませんか?貴方の担当しているウマ娘のお話を……テイオーさんやマヤノさん達のお話を」

 

「……勿論。いっぱいありますから、飲んでる最中もお話できますよ」

 

「それは楽しみです♪」

 

 そうして僕とたづなさんはラーメン屋から、昔おハナさんと行った事があったBARへと足を運んだんだ。お酒は飲まないって決めてたけど、ほんの少しだけ、もうちょっとたづなさんと話がしたかった。

 

 後日、自分の部屋で薄くなった財布を胸にしながら目を覚ました。

 

 不思議と二日酔いなんてものは無くて、スッキリした目覚めだった。

 

「んー……今日もトレーナーやりますかー」

 

 早くみんなに会いたいな。




 マータ4000文字超えてらぁ。

 駿川たづな(100/30)→(100/60)

 因みに作者はお酒飲んで酔っ払うと千鳥足になって最終的に倒れるか座り込みます。大体そうなると幼馴染か飲みに連れてきてた奴らが送ってくれますね。

新人トレーナーの妹ウマ娘予測アンケート

  • 1番人気ライスシャワー
  • 2番人気キタサンブラック
  • 同じく2番人気メジロドーベル
  • 大穴カレンチャン
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