純情ハートとウマ娘(凍結)   作:ゲーミング

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 もうそろ夏ですね、クーラーがない作者の部屋は一気に地獄と化す……毎年夏は朝起きると脱水症状起こしてフラッフラになるんよなぁ……。

 あ、本編どうぞ。あらすじとしては、オグリとの仲直りする為に食堂へって感じ。
 後これ起承転結って感じで纏めますね、前後編じゃ無理。文字数お化けになる。


第六十六話(承)

 シンボリルドルフの誘いを断って、一人で行けるもんって感じで高等部から食堂へと歩いてるけど、正直シンボリルドルフ連れて来た方が良かったんじゃないかと思い直してた。この学園やっぱ広いんだよ、んでウマ娘が多い。途中メジロマックイーンと果たしてるテイオーや、ゴルシと話してるウオッカやダイワスカーレットなんかを見掛けたけれど、話し掛けに行く勇気はなかった。

 

 知り合いの人数が多くないと怖くて無理。

 

「……食堂にオグリ以外居るかな……」

 

 不安要素はそれだけなのに、たったそれだけの事で食堂へと進む足取りは重くなって行った。我ながら後ろ向き過ぎると思う。またゴルシにチョップだったり蹴り入れられそうだし、なんならタックルとか飛んで来そうだから助けは呼べないけど。

 

「……そこそこ憂鬱だな」

 

 一人呟いた言葉はトレセン学園の廊下に人知れず吸い込まれていった。聞かれてたら恥ずかしいとは思う。

 

 

 

◆❖◇◇❖◆

 

 

 

 正直に言えば、別にトレーナーが誰とご飯を食べに行こうと構わないと思っているが、たづなさんは良くて私と行くのは駄目とはどう言う事なのだろう。前回レースに出たご褒美としてご飯を食べに行ったが、あの頃と何か違うのだろうか。

 レースに出てないからか?いや、それは可笑しい。だって私がもう1着2回取ってるもん。

 

「……今日のオグリキャップ箸の進み遅いわね」

 

「あの量をペロリと行くのがオグリキャップさんの魅力なのに……お腹もここ最近ずっと引っ込んでるし……」

 

「……まさか」

 

「え、なになに、何か気付いた?」

 

「……怪我、とか」

 

「嘘ぉー!」

 

「……ビクッ」

 

 ウマ娘の耳が良いのも考え物だな。別に怪我なんかはしていないが、余計な心配を掛けてしまっている様で、少し悪い気がする。そうだとも、今目の前に出された食事に失礼だと今思い知った。

 彼?彼女?達は私に食べられる為に此処に有るのだから、私はもれなく全部食べ尽くさなくてはいけない。けして、決してトレーナーの事を考えていると上手く飲み込めなくなるなんて事は無いんだ。

 思い出せ、故郷で行った大食い大会、去年参加したカレー早食い対決を……カレーは飲み物では無いが、噛み砕けば何だって呑み込めるから実質飲み物みたいな物だろう。

 

 目の前に置かれた山盛りのご飯を食べながら、ひたすら考えていた。

 

 そんな時だった。

 

「あ、ぁの……ぉぐ……オグリ……いますかぁ……?」

 

 ヤケに小さい声で、滅茶苦茶な発音をしながら食堂の扉をゆっくりと開くトレーナーの姿があった。どうしてここに?もしや……私とご飯を食べに来たんだろうか?……それは、とても嬉しいのだが。

 

「あら!貴方、貴方オグリキャップちゃんのトレーナーでしょ!」

 

「ぇ、え、あ、はい、はい!」

 

「貴方オグリちゃんに何かしたんじゃないの!?」

 

「え?いや、あの……別に何も……」

 

「ウソ!だってオグリキャップの食事ペースが落ちてるんだもの!可笑しいわよ!」

 

「……食事ペースが落ちてると可笑しい……んですか?」

 

「そーよー!見なさい!オグリちゃんの座ってるテーブル!」

 

「……うわぁ、すっごい量……ていうかあの量で無料ってすごいな……。ウマ娘に出される食事って全部無料になるって聞いてはいたけど、あの量も無料なんだ……」

 

「そうよ、理事長が農園をやっていたり、私財を投じて様々な案件をこなしてくれているからこそ、無料なのよ!」

 

「はぁ……あ、でもオグリ居るんですね?えっと、オグリー?」

 

 ……私が居るテーブルの話をして、直ぐに来ないで他の人達と……食堂のおばちゃん達と話してるのはなんでだ?トレーナーは私より食堂のおばちゃん達との会話の方が楽しいんだろうか。また私の箸は進みが悪くなった。

 

「……オグリ?あの、おは、おはよう」

 

「……………………おはよう」

 

「あ、え……その、良い天気……だね?」

 

「…………今日は曇りだぞ」

 

「あ、そう、そうだね!あは、あはは……はぁ」

 

「……む……私と話すのはそんなに嫌か?」

 

「え!?いや、いやなわけないじゃない!」

 

「……だって」

 

「……だって?」

 

「いま、溜息吐いてたし……」

 

「……いや、そう言うんじゃ無くて……あー……もう」

 

 私の座っているテーブルの前で色々話し掛けてくるトレーナーだったが、イマイチ会話が続かない。それ所かトレーナーは少し居心地が悪そうにしていた。私が原因なんだろうか?やはりもっと重りや自主トレ等をして、テイオー達よりもっとずっと速く成らなければトレーナーは私とご飯を食べたりはしてくれないんだろうか。

 

「おぐ、オグリ?」

 

「……無理はしないで欲しい」

 

「……へ?」

 

「トレーナーが毎日私達の為に頑張っているのは、知ってるし、分かっている。私は単に我儘を言っているだけなのだろう。トレーナーはたづなさんとご飯を食べに行くのに、どうして私とは一緒に行ってくれなくなったんだろう……と。そんな事をトレーニング中も考えてしまって……」

 

「……いきなりどうしたの?」

 

 トレーナーはそう言いながら、私の隣に椅子を持って来て座った。正直自分でもなんでここまで考え込んでいるのか、少し分からない。けれど、やっぱり他の人は良くて、わたしとは駄目と言われてしまった事が……何故か胸が苦しくなるんだ。トレーナー。

 

「いきなり?……あぁ、いきなりだったか。すまない。」

 

「……別にご飯食べに行くのがダメな訳じゃ無いよ?」

 

「……そうなのか?」

 

「うん、僕は、その……今お金持ってなくて……」

 

「なら私が出そう」

 

「それは嫌だ。たづなさんは正直人性の先輩って事もあって、奢ってもらったりするのに抵抗や罪悪感があっても感謝出来る。でもオグリはダメなんだ」

 

「……わたしは、だめ」

 

「うん、やっぱり……その、僕はトレー」

 

「すまない、今日のトレーニングは休ませて欲しい」

 

「ナー……え?」

 

「本当にすまない。ちょっと今日はもう帰らせて貰う」

 

「おく、オグリ!?」

 

 私は駄目らしい。私じゃ駄目らしい。駄目、駄目……何処が?所謂人性の先輩じゃ無いからか?どうしたって私はウマ娘で、トレーナーは人間で、同じでは無いからだろうか。分からない、正直ちょっと難しい話な気がして上手く考えが纏まらない。

 

 トレーナーが何か言っている気がしたが、私の耳には届かなかった。

 

「オグリ!」

 

 食堂の扉を開ける際に、腕をトレーナーに掴まれた。

 

「ごめん、あの、僕が何か悪い事を言ったんなら謝るから……だから」

 

「……トレーナー」

 

「だからせめて、()()()()()()()()()()()()()()()

 

「…………トレーナー」

 

「悪い所が有るなら、その、頑張って直すから、オグリ……」

 

「……離してくれ。今のトレーナーとは……一緒にトレーニングをしたくない」

 

 そう言うと、トレーナーは一瞬身体を跳ねさせた後に私の腕から手を離した。正直考える時間が欲しかった、なんでトレーナーは私とご飯を食べに行ってくれないのか。ただその一点において。

 

 私はトレーナーとご飯を食べたいだけなんだ。

 

 

 

 

 

 

 




 知ってるか?この話一貫してオグリがどうして新人くんと一緒にご飯食べに行けないかっていう理由を解明するための話なんだぜ……?

 なのでシリアスではない(尚バ場状態は重い模様)

新人トレーナーの妹ウマ娘予測アンケート

  • 1番人気ライスシャワー
  • 2番人気キタサンブラック
  • 同じく2番人気メジロドーベル
  • 大穴カレンチャン
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