純情ハートとウマ娘(凍結) 作:ゲーミング
新人がオグリキャップとの仲直りに失敗してた頃、トウカイテイオーとマヤノトップガンは2人でトレーニング場所へと向かっていた。
「テイオーちゃんテイオーちゃん」
「……なに?」
「テイオーちゃんまだ怒ってるの?」
「別に怒ってる訳じゃないけどさ〜……単にトレーナーが他の女の人とご飯食べに行くって言ってたのがすっっっごく楽しそうだったからね。ちょっとムカッと来ただけだよ」
「……それは怒ってるって言うんじゃないのー?」
「そーいうマヤノはどうなのさ!」
「マヤ?マヤはねー、しょんぼりしてるトレーナーちゃんが可愛くて……えへへ」
「……うわぁ」
「可愛くなーい?」
マヤノトップガンの発言にトウカイテイオーは難を示してしまったが為に、その実自分もちょっと分かると言う発言が出来なくなっていた。事実新人のしょんぼり顔は可愛いと思っているトウカイテイオーだったが、その顔を見ていられる程内心は穏やかでは無かった。
何せ自分達とトレーニングを行うよりも楽しそうに話し出したが故に起こった事案だったからだ。そんな事は決してなかったのだが、トウカイテイオー、引いては新人の担当ウマ娘達は全員そう思っていた。
尚バクシンオーはそんな事気にしていなかった。
「取り敢えず、テイオーちゃん」
「なにさ」
「トレーナーちゃんに謝ろ?」
「なんでボクだけ?別にトレーナーがボクに謝れば良いだけでしょ」
「大人になるとね、小さな事でも謝るのがすっごく難しくなるってパパが言ってたから、仲直りする為にもね。マヤも一緒に謝るから!しょんぼり顔してるトレーナーちゃんも可愛いけど、どうせならトレーナーちゃんの笑った顔が見たいしー?」
「……まぁ、それは分かるけど……」
「大丈夫!トレーナーちゃんは怒ったりしないよ!マヤ分かるもん!トレーナーちゃんは怒るよりも先に何が悪かったか分かんなくなって泣いちゃう人だって!」
そう言ってマヤノトップガンはトウカイテイオーの手を握り、元気一杯に言っていた。その言葉を聞いて1秒、2秒……たっぷり10秒経って漸くトウカイテイオーは言葉の意味を知り……。
「それはそれでどうなの!?」
時間を掛けたにしては鈍いツッコミを入れながらいつの間にか着いていたチーム部屋の扉に手を掛けた。部屋の中は真っ暗でまだ誰も来ていない様子だった。
「わ、珍しい……バクシンオーちゃんかオグリちゃんの誰かは必ず来てるのに……って言うかトレーナーちゃんもいない?」
「……真っ暗だね」
「うん、うーん。先に着替えて……?」
「ど、どうかしたのマヤノ」
部屋の隅をジッと見詰めるマヤノトップガンに、トウカイテイオーは身体を近付ける。耳はピーンと立てており、少しの物音でも細心の注意をしていた。暗いと言っても、外はお昼時。光は差し込んでくるが、何故かカーテン等が閉められておりかなり暗かったのもトウカイテイオーが警戒していた理由だった。そうして気付く。部屋の隅に何か蠢く物がある事を。
「なに!なに!?マヤノォ!!!」
「……トレーナーちゃん?」
「トレーナー!そうトレーナー呼ばなきゃ!……ん?トレーナー?」
「…………」
「トレーナーちゃんどうしたの?もしかして体調悪い……?」
「…………」
新人は無言だった。体育座りで顔を太腿に擦り付けて微動だにしていなかった。そんな新人を心配してマヤノトップガンは声を掛けるが、反応はかえってこない。そしてトウカイテイオーはもしかしたらと思い、新人の前へと足を運んだ。
「……あー、えっと、トレーナー?その……は、話とかちゃんと聞かなくてごめんなさい!……トレーナー?」
「…………テイオー……マヤノ……」
「……トレーナーちゃん泣いてるの?」
「え!?あ、……ご、ごめんなさい。ボクの所為……だよね?」
「……ちがう、ちがうの……僕が……僕が全部わ゛る゛か゛っ゛た゛ん゛で゛す゛ぅ゛ぅ゛う゛う゛!!!」
「トレーナーちゃん!?」
「おちち、落ち着いてトレーナー!?」
いきなり大泣きし始める新人を優しく抱き締めるマヤノトップガンと、慌ててどうする事も出来ないトウカイテイオーだったが、マヤノトップガンと同じ様に抱き締め始めた。
「何があったの?ゆっくりで良いから話してみて?」
「おぐ、おぐり、嫌われ……ぅああぁ……」
「オグリ、嫌われ……?」
「……オグリちゃんにトレーナーちゃんが嫌われたって事?」
「…………うん」
数少ない言葉で正解を導き出したマヤノトップガンだったが、有り得ない現象に多少は戸惑っていた。何せオグリキャップが新人を嫌うなんて事有り得るはずが無かったからだ。そもそも初めは期間限定での加入から、脱退も新人とオグリキャップの間では決まっていたが、それも新人の頑張りでオグリキャップも中央に残る事を決めた。
それからトレーニングを通じて2人は一心同体や以心伝心程では無いにしろ、仲は良好だったとマヤノトップガンは思っているからだ。ゴールドシップの登場でオグリキャップは密かに対抗心を燃やしていたが、ゴールドシップとも仲が良くなり、今ではチームのリーダーとしてオグリキャップが立ち、ゴールドシップはその補佐の様な立ち位置にいた。
実際の所ゴールドシップは面白そうだから色々トレーニング等を手伝ったり新人を茶化す為に様々な事をしているのだが、マヤノトップガン含めゴールドシップ本人以外誰も知らなかった。
「どうしてそうなっちゃったの?説明出来る?」
「……ぅ……うん」
「信じられないけどなぁ……オグリがトレーナーの事嫌うだなんて」
そうして新人はマヤノトップガンに、トウカイテイオーに説明を始めた。食堂での話、ゴールドシップとの会話の補足等を入れつつ、時折オグリキャップに拒絶された事を思い出し嗚咽したが、マヤノトップガンとトウカイテイオーが優しく頭を撫で落ち着けさせた。
「……たづなさんとご飯食べに行ったのは夏合宿の為……うーん、それでオグリが悩むのは……」
「簡単だよ?」
「……なに、もう分かっちゃったの?マヤノ早過ぎでしょ」
「えへへ、トレーナーちゃん落ち着いた?落ち着いたなら話すよ?」
「……うん」
「オグリちゃんはね、単純にトレーナーちゃんとご飯食べに行きたかっただけなの。たづなさんとご飯を食べに行くって言った時に、オグリちゃんもトレーナーちゃんとご飯食べに行きたくなっちゃっただけなんだよ。その後はトレーナーちゃんの言葉足らずだからね?ちゃーんと反省しなきゃメ!だからね」
そうして漸く新人の自分の言葉足らずを自覚した。自分の言葉を伝えると言う事自体、漸くマトモに始めたのが今年……それもトウカイテイオーと知り合ってからだったのが原因で、伝えなきゃ行けない事と伝えたい事が纏まらない。
「……僕は本当に、ダメなやつだね……」
「……トレーナーちゃん」
「今まで誰かと話すのは無駄なことだって思ってたんだ。でもテイオーや……ゴルシと出会って、人と話すのも悪くないって思ってたんだけど……」
「そんな事」
「……そうだね、トレーナーはバカだと思うよ」
「……ごめんね、こんなトレーナーで……ごめん……本当に……ごめんなさい」
「テイオーちゃん!」
慰めていた時にトウカイテイオーが新人を責め始めた。そしてそれを止めようと大きく声を張り上げたマヤノトップガンだったが、トウカイテイオーは目線だけで黙らせ、未だに顔をあげない新人の顔を掴み、トウカイテイオーは自分の目と視線を無理矢理合わせた。
「……いいトレーナー。トレーナーが口下手で噛み噛みで吃る人なんて事、ボク達が知らない訳無いじゃん。ダメな奴ってのも多分そうなんだと思う。きっとボク達以外が見たら、トレーナーはダメな奴なんだよ」
「……テイオー……」
「泣かないで……でもねトレーナー。ボクはそんなキミだから一緒に夢を追っていいと思えたんだよ?マヤノも巻き込む形になったけど、それでもボクはトレーナーと夢を駈けたいと思ったんだ。だから周りの目なんて気にしないで。口下手でいいじゃん、噛んでもいいじゃん、吃ったっていいんだよ」
話しているトウカイテイオーの瞳も潤み始めた。元々様々なトレーナーに勧誘を受けていたトウカイテイオーは、自分の夢を一緒に追い掛けてくれる人を探していた。けれどそれは見付からなかった。そうして出会った、新人と。
「……トレーナーちゃん、マヤもトレーナーちゃんのチームに入って後悔なんてしてないよ?だってトレーナーちゃんとマヤは運命の糸で繋がってたって言われても信じられる位相性バッチリだもん!」
持ち合わせていた天性のカンとも言える圧倒的センスに引かれて勧誘するトレーナーは多かったが、マヤノトップガンは気付いた。自身ではなく、その天性のカン目的で勧誘されてるのだと。そうして同室だったトウカイテイオーと出会い、話し、仲が深まり、トウカイテイオーから新人の話を聞いて勧誘を受けに行ったのだから。
「……2人とも」
「オグリに会いに行った方が良いよトレーナー!多分オグリの事だから答えが出なくて焦ってると思うから」
「もしかしたら重り増やして自主トレでもしてそうだもんねぇ。トレーナーちゃんのトレーニングをいっちばん楽しみにしてるの、オグリちゃんだったし」
「……うん、うん……行ってくる……いって、行ってきます……!」
「「行ってらっしゃい!」」
漸く立ち上がり、涙を拭い新人はトウカイテイオーとマヤノトップガンの2人に見送られ走っていった。
後に残されたのはトウカイテイオーとマヤノトップガンの2人だけだった。
新人は走った、オグリキャップの元へと。
遅れてごめんなさい()
因みにこの回って新人くんのコミュ力強化イベントなんですよ。
それとオグリとのデート回への布石なんで、皆楽しみにしててね♡
新人トレーナーの妹ウマ娘予測アンケート
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1番人気ライスシャワー
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2番人気キタサンブラック
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同じく2番人気メジロドーベル
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大穴カレンチャン