純情ハートとウマ娘(凍結)   作:ゲーミング

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 ゲリラ投稿。いやー、筆が進んだ。明日に回そうかと思ったけど、ひゃあ待てねぇ!!

 では本編どうぞ。


第七拾六話

 照り付ける日差し、抜ける様な良い風に穏やかな海。絶好の海水浴って感じがした。昨日久しぶりに妹にLINEを送って見た。返ってきたLINEの一言がどうにも強烈だったんだけど、トレセン学園に入ったら僕のチームに入りたいんだって。ゴルシ達への紹介が面倒だと思う手前、取り敢えず応援だけしといた。そう言えば、僕がトレーナーになる時トレーナーズズクールの寮に入る際に家を出てから一切帰省とからして無かったっけ。不意に家族の事を懐かしみながら、1人砂浜の上で寛いでた。

 

「……いや、折角昨日浮き輪とか買ったんだから取り敢えず膨らませておこうか……ふー……これ無理でしょ」

 

 諦めが早いって言われても仕方ないけど、この浮き輪固くない?空気入れてるけど全然膨らんでくれないよ?ゴルシに頼もうっと。そうだ、日除けでパラソルなんかも取り付けておこう。旅館の支配人さんに聞いたら貸してくれるって言ってたからね。取り敢えず開いて……ひら、ひらい……うぐぐ。

 

「硬いんだけどぉ!!!」

 

 何これイジメ!?こんな陰湿なイジメある!?いや世の中のイジメはもっと陰湿だけどさ。それでもこの硬さって……まぁいいや。オグリにやってもらおう。レジャーシートだけ敷いて、僕が重しになって。後は皆が来るのを待つだけだ……待つ……?

 

 あれ、トレーナーってウマ娘と海水浴して良かったっけ?海水浴って事は皆水着でしょ?あ……やばいかも。

 

「……落ち着け、落ち着け。なんだよ、相手は顔は良いけど中身が残念なゴルシだし、天然のオグリに、バクシンオーだぞ?それに子供組だって居る。何も問題は無いさ……ない、よね……事案になったり……しな、いよね……?」

 

 本日午前10時頃、夏合宿予定地となる旅館のプライベートビーチにて担当ウマ娘に対し破廉恥な水着を着せていた新人トレーナー22歳が逮捕となりました。保護されたウマ娘達へのインタビューを聞いてみましょう。

 

 ボクはヤダって言ったのに……うぅ。

 マヤ、こんなの着せられたら……。

 学級委員長として模範の姿になるはずが……こんな。

 動き安いから別にいい。

 お、何これカメラ回ってんの?ピスピース、チーム『流れ星』のゴールシちゃんだっぞー♪

 

 ……酷い。

 

「……なんて想像してんだよ、僕って奴は……」

 

「ほんとにな。大体なんだ破廉恥な水着って。そう言うの着せたかったんならアタシにだけ言えよな。内緒話にしといてやっからさ?」

 

「ありがとうゴー……ゴルシ!?」

 

「へへ、まだ太陽が上に居るってのに、1人黄昏て寂しそーな新人トレーナーの慰めに来ましたゴールドシップですぅ。どうぞよろしく。な?」

 

 そう言ってTシャツにジャージを履いたゴルシが隣に座ってくる。いや水着に着替えて来いよ。あ、いや、待って。違うんです、ゴルシの水着姿が見たかった訳じゃなくて……あぁ、もう。僕も女の子に産まれたかった……。

 

「つか、中々センス良い海パン履いてんじゃん。上は……なんだっけ、マッスルカードだっけ?」

 

「なんで筋肉強調するような名称になってるの?ラッシュガード。日焼けすると痛いからね。て言うかこれ単なるTシャツだよ。そこそこ値段したから辞めたの」

 

「へぇ、アレラッシュガードなんて言うのか。ゴルシちゃんのレベルが上がった。スピードが1上がって、スタミナが100下がった」

 

「……だからそういう話は僕乗れないんだって」

 

「後でアタシのゲームとか漫画、アニメとか色々貸してやんよ。一緒に見よーぜ?」

 

「……それ僕の部屋で見るつもり?」

 

「もちのローン」

 

 それ死後でしょ?にしても、この海パンそんなにセンス良いんだ。よかった、花柄の海パン買っておいて。やっぱり海パンって言ったら良く分からない花がブリントされてる海パンだと思ったんだよね。マヤノと服買いに行った時から、ちゃんと独学で良い服とか学んでるんだから。

 と言うかトレーナーになってからそんなゲームとかしてる暇あるのかな。まぁ、ゴルシも付き合ってくれるなら良いけど。

 

「……まぁ、それは保留にするけど。ゴルシは着替えないの?」

 

「取り敢えずオグリ達が来たら着替えてくらぁ。それまで一人で待ってんの、暇だろ?」

 

「気遣い過ぎ。1人で留守番くらい出来るって」

 

「じゃあアタシが気になるって事で。お前も大変だろ?アタシみたいな、なーいすばぁでぃなウマ娘が、不注意で紐とか緩くなっちまって色々見えちまったら」

 

「何を言い出すんだよお前はッ!!?」

 

「キャー!トレーナーさんが怒った〜ゴルシこわーい♪」

 

 こ、コノヤロウ……!ゴルシが走り去って行った。でも最近確かにそう言う思考に行く時が有るのは分かってる。自覚しなきゃいけないのかも知れない。僕は多分ゴルシ達の走る姿に惹かれてる。そう、人が重力に引かれて地球から離れられない様に、僕もまたゴルシやオグリ達に惹かれているんだ。

 それでも僕はトレーナーなんだ。皆と同じ夢を見て、同じ夢を追い掛ける。そしてその最後には伝説になっている。だからこの感情は不要なんだ。そういった感情は要らないから。

 

 耳に入ってくる波の音を聞きながら、徐々に、けれど確かに感情を消して行く。瞼を閉じて呼吸は深く、身体の熱を冷ます(覚ます)様に。

 

「トレーナー」

 

「……オグリ?」

 

「あぁ、着替えて来た。どうだろうか」

 

 オグリが1番早かった見たいだ。先程まで考えてた事を一旦思考の外へと弾き出して振り返る。そこに居たのは——。

 

「……マーメイドS1着おめでとう」

 

「……?あぁ、トレーナーとの努力の成果だったな」

 

 ビキニ……って奴なのかな。胸の下にクロスを描いた水着を着たオグリがそこに居た。色は白だったけど縁は青い。オグリの健康的な肌色と白い水着がとても綺麗だった。後偶に水着の胸の部分上げてたりするけど、ちゃんとサイズ合ってる?試着はしたのかな。ちょっと心配。

 

「あーー!オグリキャップさんに先を越されてしまいましたか……」

 

「バクシンオーは……えっと」

 

「はい!私は店員さんのオススメを貰いました!なんでしたっけ、えっと……」

 

「確か……ハイネック……だったか?」

 

「そうです!ペアルック!」

 

「ハイネックだ」

 

 バクシンオーの水着は紺色。オグリの様なビキニ?じゃなくて。首元から胸全体を覆い隠す様な水着だった。バクシンオーはオグリ見たいに水着の位置を直してないけど、試着したって事?……いや違う。首元から布が繋がってるからそもそもズレないようにしてるのか。確か水着の胸部分はパッドが入ってた筈だから。そう考えると安定性凄いなその水着。確かに肌色面積は少ないけど、その分ちゃんと隠して安定性を取ってるからトレーナーとしてはグッジョブ。

 

「トレーナー!やっほー!」

 

「マヤちんテイクオーフ!どうどうトレーナーちゃん!」

 

「テイオーとマヤノは……可愛い水着だね」

 

「えへへ、マヤちんもテイオーちゃんも自分で選んだんだよ♪」

 

「ほらほらトレーナー?もっと褒めていいんだよ〜?」

 

「うん、凄く似合ってる」

 

 テイオーの水着は淡い青色で肩を出したものだった。名前が分からないんだけど……胸はヒラヒラで隠されてる。ヤバい、そのヒラヒラすっごい可愛いかも……テイオーがクルクル回る度にふわふわしてるのが良い。

 

 マヤノは……マヤノは、えっと。トレセンの水着っぽいけど、脇腹とかがおっきく空いてて……。

 

「マヤノ、ごめん。1回後ろ見せて?」

 

「?いいよー」

 

 背後から見ると背中は大きく開いていて、ザ・ビキニって感じがした。けど前から見ると上と下は繋がってるんだよね。後腰にはやっぱりヒラヒラが付いていてスカートみたい。綺麗だ。

 

「因みにボクの水着の名前はオフショルダーって言うんだよ。こう言う服って着やすくて好きなんだよねー」

 

「マヤのはモノキニって言うんだけどね?前はスク水見たいで、後ろからはビキニっぽく見えるって奴なの!初めはビキニでも買おうかと思ったんだけど、コレだ!って言うのが無くてね。だからこう言うのにしてみました〜!」

 

 テイオーの肩出し胸元フリフリ水着はオフショルダー。マヤノのスク水っぽいビキニもどきはモノキニ……よし覚えた。記憶力だけは良いんだ。と、ここまでは良かったんだけど、横から刺すような視線を感じて視線を動かすと、少し耳の垂れたオグリが居た。……なんで耳垂らして不機嫌ですアピールしてるの?

 

「オグリ?」

 

「……私の水着の感想は?」

 

「……ぁ、えっと……す、すごく……キレイです……はい」

 

「綺麗か……そうか、ふふ」

 

「……っあ……」

 

 さっきまで完全にナリを潜めてたのに!なんでそんな可愛い顔して照れ笑いしてんだよ!こんな感情は要らないって言ってるのに!あぁああ……もう。

 

「……ゴルシは?」

 

「ん、さっき着替えに来て……」

 

「Ladies and gentlemen」

 

「……何だこのやたら流暢な英語は」

 

「あ、あれは!?」

 

 突如として空が曇り始め、暗雲が立ち込めて来た。何処からかやって来た霧と共に下側から光が差し込み始めた。なんだコレ。

 

「沈まぬ太陽……ならぬ沈まぬ船とはアタシの事だッ!見ろ!コレがウマ娘ゴールドシップの……水着だあぁぁあ!!!」

 

 いくつ物スポットライトがゴールドシップを照らし出した。その姿は……。

 

「……なんでダイビングスーツなんだよッ!?」

 

「最強なアタシに相応しい最強な水着だろ?」

 

「水着だけど、水着だけどさぁ……!!」

 

「なんだぁ?アタシのセクシーな水着でも見たかったのか?やーだー新人さんのえっちー」

 

「〜〜〜!!!うるさい!このバカッ!」

 

「バカって言う方がバカなんだぜ?バカトレーナー」

 

 そう言って笑うゴルシ。バカ、バカバカバカバカ、バカ!人が苦しんでるのも知らないで、煽るだけ煽ってきて、この……!

 

「何処から持ってきたか知らないけど、その機材全部片付け無きゃダメだからね!バカ!アホ!ゴルシ!」

 

 熱くなった顔と頭を冷やす為に1度旅館へと戻る僕だった。

 

「トレーナー……」

 

「今話しかけないで!」

 

 オグリは悪く無いのに。コレじゃ海水浴が台無しだ。分かってる、分かってるけど今まで感情を或程度抑えてきてたのに今更抑えられなくなってるのはこれ以上耐えられなかった。ジワリと背中に滲む汗が冷たくて、苛立ちが深くなった。

 

「……なんでその中にアタシの名前入ってんだ?」

 

「……さぁ?」

 

「まぁ、トレーナーちゃんが悩んでるのは分かってたけどちょーっと巫山戯すぎたかな?」

 

「……トレーナーの悩みとは、一体なんだろうな」

 

「気にすんなよ。アタシがわかってりゃ、それで充分だろ?」

 

「……そう言ってゴールドシップは1人で全部解決するつもりか?」

 

「時と場合に寄りますね。今は共有すべきだと思います!」

 

「……バクシンオーが頭いい事言ってやがる……」

 

「空も晴れてきたし……取り敢えずトレーナーが帰ってくるの待ってよっか!」

 

「うんうん、やっぱりトレーナーちゃんが居ないと海水浴って気分じゃなくなるもんね」

 

「トレーナー……」

 

 こうして僕達の海水浴は始まったけれど、僕はまた逃げ出してしまった。どうすればいいんだよ、こんな気持ち……!

 

 




 さて、ここから新人くんの育成が始まります。初めに言っとくと、新人くんの成長には他人が必要不可欠です。何せこの子ゴルシやテイオー達と出会うまで他人との関わりを自ら絶っていましたからね。
 このお話は他人との繋がり、ウマ娘との信頼関係、そして夢への熱い想いで構成されてます。

 それはそうと感想いつもありがとうございます。お陰様でモチベが上がって更新が続けられてます。
 そしてもうひとつ、この度お気に入りが900人超えました。重ねて感謝を。やっぱり二次創作続けて行くのに感想とお気に入りが有るのと無いのじゃモチベが全然違いますからね。

 本当にありがとうございます。

 夏合宿編は新人くんの成長回含めて残り3話から4話予定となります。

新人トレーナーの妹ウマ娘予測アンケート

  • 1番人気ライスシャワー
  • 2番人気キタサンブラック
  • 同じく2番人気メジロドーベル
  • 大穴カレンチャン
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