純情ハートとウマ娘(凍結)   作:ゲーミング

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 後4話から5話で夏合宿を終わらせるんだ、もうプロット書き直しは嫌だ……章事にプロット書くのはオススメしない。



第八十四話

 テイオーの監視が始まり1日目。取り敢えずテイオーがガン見してくる事以外は何事も無し。と言うか今旅館の自室に居るんだけど、僕の部屋エアコンとか付いてないから暑いと思うんだけど、テイオーは大丈夫なんだろうか。

 朝から僕の部屋に来て既に数時間が経ち、初めは正座してガン見して来たけど、今は僕のちょっと後ろで横になってるテイオーの心配をしつつ、昨日マヤノから教えて貰ったトレーニング方法?を纏める。

 

 マヤノが作ったのは言うなれば腿上げの亜種みたいな感じで、ウマ娘の小走りしないと追い付けない速度でスキップするってモノ。正直もう一押し欲しいけど、マヤノのセンスを磨く為にも此処からだと思い一先ず僕の方で手を加えて後でマヤノと話し合おう。手を加えるのは主にスキップの部分。マヤノは激重蹄鉄付けてやってたらしいけど、その所為で1、2時間位しか出来なかったらしい。それだけ出来れば充分な気もするんだけど、問題はこのトレーニングって激重蹄鉄を付けていても問題なく走れるウマ娘に限るって事。今更だけど僕のチームは中距離、長距離が得意なウマ娘が多い。ゴルシだったり、マヤノやオグリ、ついでにテイオーとか。バクシンオーだけが短距離特化のスプリンターなんだ。それで激重蹄鉄を付けて走れるのはバクシンオーとテイオー以外って事になる。2人共足に負担が行き過ぎてたと思うし。改めて僕の考えたトレーニングって滅茶苦茶だったな。

 

「……トレーナー」

 

「なに?」

 

 殆ど喋り掛けて来なかったテイオーから声を掛けられる。それに返事はしつつ身体はノートパソコンの方に向かわせる。行儀が悪いと思いつつ、兎に角試行回数を増やして行きたい我儘を優先させた。

 

「マンツーマントレーニングって、なにをするのさ……さっきからなーんにもトレーニングの指示来ないし……コレだったら皆のトレーニングに混ざってた方が良いと思うんだけど」

 

「僕の事監視するって言ってなかったっけ?」

 

「監視じゃなくてボクのトレーナーとして相応しくするって言ったのー!もー、トレーナー記憶力落ちて来たんじゃない?」

 

 心外だな、これでも空き時間に皆と行ってきたトレーニングの日々を思い出して色々思い直してるんだから。人の記憶程あやふやなモノは無いけれど、それでもソレが僕にとっての全てだから。記憶は思い出になり、思い出は風化するモノだけれど、僕には何時だって色鮮やかな思い出のままだ。

 

「じゃあテイオーは混ざりに行ったら?」

 

「だーかーらー、これじゃトレーナーと2人っきりでトレーニングする意味が無いって言ってるの。なんか目的とか無いの?」

 

 かなり不機嫌になってるテイオーだけど、そんなにトレーニングがやりたいなら初めに言って欲しい。まぁコレに関しては僕の怠慢なんだろうけど。

 

「じゃあ……筋トレでもやる?」

 

「結局筋トレかぁ……」

 

「嫌なら別に良いよ?皆と混ざって来てもいいし」

 

「……やらないなんて言ってないじゃん、トレーナーホントにどうしたの?なんかこの間の海水浴の時から可笑しいよ?」

 

 可笑しい、可笑しいか。まぁ、そう言う反応になるよね。或る意味コレが僕本来の姿だと思うんだけど……マヤノやオグリが順応早すぎな部分は確かに有るけどさ。ゴルシはもう別枠、バクシンオーに至っては僕がどんなに可笑しくなってもきっと変わらずに接してくれると思うし。でもちょっと興味はあるんだよね。皆から見た僕はどう変わったのか、どう映ってるのか。

 

「……トレーナー?」

 

「……テイオーから見た僕ってどんなやつなの?」

 

「んーとね……コミュ障で」

 

「ぐ……うん」

 

「色々暗くて」

 

「くら……まぁ、はい」

 

「重りを使ったトレーニングが大好きな人」

 

「それは違うよッ!?」

 

「えー!だって初めの頃は競走が主軸だったけどもう重りトレーニングが基本になってたじゃーん!」

 

 そうだけど!その通りなんだけど!でもそっか。コミュ障で根暗で重りバカに見えてたんだったら、確かに急に変わった風に見えるのかな。間違っちゃいないけど、間違ってる。

 ()()()()()()()()()()()()今はまだ。だって思い付くトレーニングって今でも大体重りが主軸になるし。チームを分けて作った理由も今じゃ頭が可笑しいとしか思えないし。いや、理由はしっかり有るんだけど。ま、いっか。取り敢えず暇そうにしてるテイオーと筋トレしよう。

 

「初めに柔軟からしようか」

 

「今からやるの?」

 

「うん、テイオー暇でしょ」

 

「うん、暇だったよトレーナー」

 

「じゃ、やろっか」

 

「はーい、トレーナーの身体折り畳んで上げるね!」

 

「……え?」

 

 その後柔軟でテイオーに折り畳まれて悲鳴を上げるのだった。どうして前屈で胸を足に付ける必要があるんですか。柔軟だから?そうですね……。

 

 

 

◆❖◇◇❖◆

 

 

 

 テイオーとのマンツーマントレーニング2日目。昨日に比べれば今日はまだ涼しい。と言うかなんで僕の部屋エアコン付けて無い所にされたんだろ……。

 

「トレーナー」

 

「なにテイオー」

 

「今日も筋トレ?」

 

「……んー、どうしよっかな。テイオーは何かしたい事ある?」

 

「三冠取りたい」

 

「……それはまだ先だね」

 

「……先だけどさ、でも。でもさ……トレーナー本当に伝説になる気ある?」

 

「……有るよ、僕はこのチームで伝説になる。どう言う伝説かはまだ分からないけど」

 

 昨日よりは涼しいけれど、それでも夏場という事もあって首筋から汗が流れた。Yシャツの下に来ているTシャツが背中に張り付く感触が気持ち悪い。

 

「じゃあなんでこんなのんびりしてるのさ」

 

「のんびり……してるんだろうね。テイオーが言うんなら」

 

「……ボク外行ってくる」

 

「分かった、行ってらっしゃい」

 

「……止めたりしないんだ」

 

 ふとテイオーの顔を見た。初めて会った頃から変わらない笑顔が見えたけれど、それは僕の気の所為で。色が抜け落ちた様な真顔だった。

 

「……じゃあね」

 

 そう言い残して僕の部屋からテイオーは出て行った。監視って言うか、僕が仕事してるのか確認してたみたいだったけど、1日で終わっちゃった。それだけテイオーから見たらやってないって事なんだろうけど。テイオーを休ませたくてマンツーマントレーニングしてたけど、逆効果だったかな。

 

「……伝説になる気あるの……か」

 

 未だにフワフワした目標の自分の夢、しっかりした夢があるテイオーからしたら、始めは面白そうに見えても、今は違うのかも知れない。このまま行くとチームから抜ける可能性もある……か。

 

「どうしたら良いんだろうね……僕は」

 

 1人残された部屋の中、ノートパソコンと向き合い続けた。そうして殆どテイオーと喋る事無く2日目を終えた。外から帰って来たテイオーは疲れてる様子で、僕もなんて声を掛けたら良いか分からずに居たんだ。

 

 

 

◆❖◇◇❖◆

 

 

 

 今日は5日目。アレから2日目流れたけど、テイオーは来ない。けど代わりに……。

 

「おはようございます新人さん」

 

「……おはようございます女将さん。最近来てなかったけどどうしたの?」

 

「さぁ、気が向いたから来ただけですから」

 

「そっか」

 

 会話が終わって、またノートパソコンに向き合う。マヤノから新しく考えたトレーニング方法がLINEで来た。それとテイオーの事も。どうやらテイオーは僕が言った個人トレーニングは辞めていて、重りを付けた上体でバクシンオーやオグリ達と混ざって走っているみたい。昨日もマヤノからテイオーの事をちゃんと見て上げて欲しいって言われた。それで早速昨日からテイオーを見ようとするとソレに気付いたテイオーがどっか行っちゃうんだよね。本格的に避けられてる。それでもなるべく見て上げたくて何度もやったけど、その度にダメだった。マヤノからのお願いだったし、何よりも僕もそうした方が良いと思ったからやった事だったけど、テイオーは嫌がってる事に、どうしたら良いか分からなくなってた。

 

「このままにするつもりですか」

 

「なにが?主語が抜けてるよ」

 

「……はぁ、トウカイテイオーさんの事です。貴方がどう言う理由で無駄な事(マンツーマントレーニング)をしているのかは知りませんが、このままだと夏合宿が終わった頃にはチームから抜けてしまうのでは?あぁ、もしかしてトウカイテイオーさんが居るのは何か不都合があるとか?」

 

「……どうして僕に突っかかってくるのかずっと気になってたんだけど、どうしてさ」

 

 一旦ノートパソコンを閉じる。女将さんと向き合う為に身体を向けて正座のまま向き合った。良く見ると女将さんの顔色が悪く見えた。そんな所指摘するつもりは無いけれど、僕と同じ様に眠れてないんだろうか。もう2週間になるけど未だに睡魔が来ない。空いた時間に目を瞑るけれど上手く眠れないんだ。それと同じ様に女将さんも寝れてないんだろうか。

 

「貴方の気の所為です。貴方に突っかかって私に何の得が有るのでしょう。それともそう思い込んだ方が楽ですか?自身の悪い所が見えないから」

 

「テイオーの事を言ってるなら否定するよ。別にテイオーがやりたいならやりたい事をやらせてあげるだけだし、僕は僕でやるべき事をやってるだけだよ」

 

「日がな1日パソコンを弄ってる事がやるべき事だと?偉くなったものですね」

 

「……初めて会った時からずっと僕を否定するよね。なんで?」

 

「……関係有りません。話を逸らさないで下さい」

 

「そう。なら別に良いけど。話したい事が纏まったら呼んでよ。僕ちょっと出掛けるから」

 

「……はい?逃げるつもりですか?」

 

「そう思いたいならどうぞ。さっきも言ったけど僕には僕のやるべき事が有るんだって」

 

 ノートパソコンの電源を落として部屋から出て行く。女将さんと話をするのも良かったんだけど、マヤノからLINEが来たから席を外す。オグリとテイオーが喧嘩してるって書かれてたけど、何がったんだろう。

 

「…………気に入らない

 

 部屋から出て行った瞬間に聞こえて来た声に、自分でも自分の耳の良さに驚きつつ外へと急いだ。何が気に入らないのか話してくれなきゃ分からないんだ。それを言ってくれるまで待つけど、あんまり長い様だと僕の方から聞いた方が良いのかも。

 言ってくれるのを、何か行動を起こしてくれるのを待ってるだけじゃダメって分かってた筈なのに、テイオーの件も女将さんの件も上手くやれてない自分に苛立った。

 

 

 

◆❖◇◇❖◆

 

 

 外に行くと既にテイオーの姿は無く、オグリとマヤノ、そしてゴルシとバクシンオーが集まっていた。

 

「どうしたの?」

 

「……トレーナーちゃん、マヤ言ったよね?テイオーちゃんの事……」

 

「……ごめん、見ようとしたけど、その度に避けられちゃって上手く見れてなかった」

 

「そりゃそうだろ、ギクシャクしてんだから見られてたら集中出来ねぇし」

 

「……ごめん」

 

「でも驚きました。お2人が喧嘩するなんて……」

 

 バクシンオーの言葉で取り敢えず気持ちを切り替えて……切り替え切れなくても、無理にオグリの方に向き合う。

 

「……すまない、私の所為だ」

 

「話してくれないと分からないよオグリ。大丈夫、ゆっくりでいいから話して欲しい。僕もきっと悪い筈だから。僕はテイオーに謝りたいんだ」

 

「実は……ここ最近テイオーが重りを付けてトレーニングをやってるのは知ってるだろう?」

 

「うん、なるべくテイオーの膝に負担を掛けたくなくて辞めさせたんだけど、遅かったみたい」

 

「そうだな、それもあるし、テイオーが焦っている様にも見えた。私やマヤノとテイオーが競走をしてるのは知ってるか?」

 

「うん、見てたからね」

 

 でも決まってテイオーはソレが終わると離れて行く。僕に見えない様にトレーニングをする姿も見てたから。そうなったのも多分、いや絶対僕の所為なんだ。オグリやテイオーが悪い訳じゃない。

 

「……それで、テイオーが重りを増やそうとしてて、私が止めたんだが……テイオーが止まらなくて、つい、その……大声を出してしまって」

 

「辞めろって?」

 

「違う……そんな事をしても私やマヤノとの競走には勝てない……と、言ってしまった……それに対して」

 

「テイオーさんは、じゃあどうすれば良いのさ!って言って走って森の中へ……」

 

「……ごめんねトレーナーちゃん、マヤもテイオーちゃんと走るのが楽しくて重り付けてるテイオーちゃんと走って……ずっとやっちゃった」

 

「……オグリの言い方も悪かったかも知れないけど、結局は」

 

「お前の所為でもねぇからな」

 

 そう言ってゴルシが口を開いた。僕がテイオーになんで個人トレーニングのメニュー変えたのか言ってなかったし、あながち間違ってないんだけど。それにテイオーの夢を聞いてたのに。

 

「……森の方に行ったんだよね?」

 

「そうだが……いや私が追い掛けに」

 

「だーめ。僕が行くよ、だって僕トレーナーだよ?トレーニングし易い環境にしてなかったのも悪いし、説明してなかった事も悪い。それに、喧嘩の原因って多分僕だからね」

 

「……でも」

 

「よーし!じゃあアタシらはトレーニング続けようぜ!あんま遅くなったらテイオーと新人の飯、オグリが食っちまうから、晩飯前には戻って来いよなー」

 

「わ、私は食べないぞ!?そ、そんなに食い意地は張っていない!」

 

「ほんとぉ?」

 

「ゴールドシップ!」

 

「わー!オグリが怒ったー!」

 

「おい!待てゴールドシップ!」

 

 ゴルシを追い掛けにオグリは走って行ってしまった。またゴルシに助けられちゃったな。後でトレーニング倍にしてあげよう。

 

「……トレーナーちゃん」

 

「それじゃ行ってきます。マヤノもバクシンオーもごめんね、きっとトレーニングに集中出来ないと思う。本当にごめんなさい」

 

「大丈夫です!行ってらっしゃいトレーナーさん!」

 

「マヤノもだいじょーぶ!トレーナーちゃん気をつけてね」

 

 2人に見送られながら僕も走り出した。寝てない割には本当にこの身体元気なんだよね……。取り敢えず森の方っていってたから、そっちに向かって走って行こう。テイオーに会ったら取り敢えず、取り敢えず……謝って、何を謝るのか分かってないとダメだよね……えっと、説明不足とマンツーマントレーニングの理由も話しておくべきかな。先ずはテイオーを見付けないと。そろそろ日が落ちるからなるべく早く見付けてあげないと。

 

 

 

◆❖◇◇❖◆

 

 

 夕暮れ時だったけれど森の中に入ると意外と早くテイオーの姿が見えた。見えたけど、みえ、倒れてるッ!?

 

「テイオー!」

 

「……トレーナー?」

 

「テイオーなんで倒れて、怪我したの!?足見せて!テイオー!」

 

「え、ちょ!?ちが、違うよー!?」

 

「良いから!テイオーは重りなんて付けなくていいんだ!それなのに理由も何も言ってなかった!それで怪我したんなら病院に、そうだ、きゅ、救急車呼ばなきゃ!番号、えっと、110だっけ!?」

 

「それ警察来ちゃうよ!?」

 

 テイオーのジャージを捲りあげる。折れては無さそう、怪我はどこだ、色々触るけどテイオーの柔らかい肌しか見えないし分からない。

 

「あ、まって、そこダメ!あっ、とれ、トレーナー!もー!落ち着いてってー!」

 

「ぶふっ」

 

 そう言ってテイオーにチョップをされる。痛い。

 

「……ほんとに大丈夫?」

 

「大丈夫!大丈夫だって、もー……心配し過ぎ」

 

「顔も赤いけど、本当に大丈夫?」

 

「そ、それはトレーナーの所為でしょッ!!」

 

「……テイオー」

 

「なに、ボク1人でトレーニングやりたいんだけど」

 

「……ごめんなさい」

 

「……なんでトレーナーが謝ってるの」

 

「だって、その、色々説明不足だったし……オグリと喧嘩したのだって、僕の所為だから」

 

「まぁ、それは有るけど……オグリと喧嘩したのは単にボクの自業自得だよ。悔しいけどさ、多分ボク、オグリに勝てないから……マヤノにだって……こんなんで無敗の三冠ウマ娘になんて……」

 

「それは違うよ」

 

「……どうして」

 

「テイオーの場合キツいトレーニングは向かないって思ったんだ。だからダンスの練習だったり、勉強を言ったの。激重蹄鉄付けてる時結構足痛かったんじゃない?」

 

「……まぁ、そうだけどさー……でもオグリは付けてるじゃん」

 

「オグリは特別だよ。オグリの場合は重りを付けてる方が踏み込みが強くなって、同時に加速力(パワー)が上がるんだ。逆に重り無しだとオグリの持ち味の踏み込みの強さを上げるのが難しくなる」

 

 芝を抉り上げる程の踏み込みと、ソコから出される圧倒される程の加速。そして慣れてない砂って言うバ場で行うから余計にそこら辺が鍛えられると思ったから、そう指示した。芝に戻ったら今度は最高速度を上げる為のトレーニングも考えてるし。

 

「マヤノは?マヤノだけ殆どトレーニングに参加してないじゃん」

 

「マヤノのは元から持ってるセンスの底上げ。それと或る意味僕のお手伝い」

 

「……トレーナーのお手伝い?」

 

「うん、マヤノが考えた自己流トレーニングを手直ししたり、僕が見れてない間の皆の様子を教えて貰うの」

 

「……それトレーナーがやらなきゃ行けない仕事まんまじゃん!?」

 

「……そうです、僕がやらなきゃ行けない仕事のお手伝いして貰ってます……はい」

 

 情けないけど、元から持ってる知識でトレーニングを組むとやっぱり重り系が多くなってくる。でもそれじゃ行けないと思って、マヤノに事情を説明して自己流トレーニングを考案して貰ってる。それに僕が手を加えてマヤノと共有する。そうして其れを踏まえてマヤノも自己流トレーニングを作る。その繰り返し。今だと腿上げの亜種として作ったトレーニングと、昨日送られてきた新しいトレーニングに手を加えてマヤノと共有して明日の朝にでも皆に伝えるつもりだった。

 

「……はぁ、結局焦ってたボクが悪いじゃん……」

 

「テイオーは悪くないから。僕が悪い」

 

「いやボクでしょ」

 

「テイオーが悪いなんてありえない。僕が全部悪い」

 

「ボクが悪かったって」

 

「いやだから」

 

「ボクが」

 

「僕だ」

 

「「だからボクが悪いって言ってるでしょ(僕が悪かったって言ってるの)!?」」

 

 静かな森の中で僕とテイオーの声が響いた。その音に驚いたのか鳥が何羽か飛び立って行き、また静寂がやってくる。僕とテイオーは顔を見合わせて、無言のまま見合っていたけど。

 

「……はぁ、もー、トレーナーは頑固だなぁ」

 

「テイオーも頑固だよ」

 

「……じゃあ似た者同士だね」

 

「そうかも。テイオーが焦ってたのってさ」

 

「……うん、大体トレーナーが思ってる通り。ボク三冠ウマ娘になりたいからさ、もうオグリ達に負けてちゃダメだと思って色々勝手にやってたんだけど、それも上手くいかなくて……トレーニングって自分で考えるの難しいんだなーって……いつも、その……ありがとうねトレーナー」

 

 そう言って照れ臭くなったのか、テイオーはそっぽを向いた。焦られた僕も悪いのに、これ以上謝ったら今度こそ嫌われてしまいそうで。一瞬言葉に詰まってしまう。けど話したい事はいっぱいあって。

 

「ねぇテイオー」

 

「なーにトレーナー」

 

「僕テイオーの事好きだよ」

 

「……うん?」

 

「だからさ」

 

「ちょ、ちょっと待って、ちょっと待って?」

 

「オグリやマヤノに」

 

「あの!はなし、人の話聞いてくれる!?」

 

「勝てる方法を教えて上げるよ」

 

「…………あぁ、ソコに行き着くって事ね……うん、はぁ……ボクトレーナーの事まだ分かってなかったよ」

 

「?だったらこれから分かってくれると嬉しいな」

 

「……ん、そうするよ。で?その方法って?」

 

「んー、取り敢えず……帰ってから話すよ。それと今日からマンツーマントレーニングに戻って貰うからね」

 

「……ん、トレーナーのお願いだからね。しょーがないから聞いてあげるよ。もー、しょーがないんだからー」

 

 立ち上がってテイオーに手を差し伸べるとそう返された。そうだね、しょうがない。オグリとマヤノに勝てる特別トレーニングをしてあげよう。それでテイオーの自信だったり、その焦りが無くなるのなら……僕は本気を出してあの2人を越えさせてあげようじゃ無いか!

 

「約束だからね」

 

「うん、必ずオグリとマヤノに勝たせて上げるから」

 

 月明かりの下、テイオーと2人でした約束。オグリやマヤノのデータは頭の中に入ってる。もちろんテイオーの事も。それを活かしてテイオーに勝利を手に入れて貰おう。

 

 

 因みにこの後2人で帰ったら晩御飯が残ってなかった。

 

「オグリィ!」

 

「わ、わた、私じゃない!」

 

「その口元に付いてるご飯粒はなにさ!はー!食いしん坊め!」

 

「テイオー!?ほ、本当なんだ!信じてくれ!」

 

いやー、食った食った

 

ゴルシちゃんの本気初めて見たかも……

 

「「オグリ!!」」

 

「ほ、本当に私じゃ無いんだ!信じてくれー!」

 

 




 また8000文字超えてんだけど()
 因みに作者のチーム闘技場中距離にはオグリとマヤノとテイオーが居ます。クラス6に上がったは良いものの、速攻でクラス5に落とされるのしんどい。

 

新人トレーナーの妹ウマ娘予測アンケート

  • 1番人気ライスシャワー
  • 2番人気キタサンブラック
  • 同じく2番人気メジロドーベル
  • 大穴カレンチャン
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