純情ハートとウマ娘(凍結)   作:ゲーミング

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 暑さで嘔吐が止まらないんだけどwww酷い。
 皆さんも体調に気を付けてね。もしかしたら明日の更新は難しいかも。


第八十五話

 オグリに晩御飯を食べられてしまったその晩に、テイオーが宣戦布告をした。内容としては、僕のマンツーマントレーニングが終わった日にオグリと、ついでにマヤノも含めた3人での競走をする。そしてテイオーが勝ったらオグリの晩御飯抜き。マヤノには特に無かった。マヤノは苦笑いしてたけど、刺激的で良いね!って言って承諾。オグリは絶望的な表情になっていたけど、直ぐに目付きが鋭くなってた。やる気満々って感じ。

 

 後なんでかテイオーが負けたら、テイオーとボクの晩御飯をまたオグリが食べるって言ってたけど、ホントのところはどうなんだろ。オグリが食べたのかな。何時もならチャチャ入れてくるゴルシがバクシンオーの口を抑えて笑ってたから、彼奴が食べた説濃厚なんだけど。

 

「トレーナー!」

 

「なになにテイオー」

 

「今すぐトレーニングやろ!オグリに、後ついでにマヤノにも勝ちたいよ!」

 

 そう言って耳も尻尾もピーンと立てて主張するテイオー。今すぐ地力を上げたいって事なんだろうけど、もう夜なんだよね。トレーニングやるにしても、そこまでハードなモノにはしないから、取り敢えず今夜は寝かせたいんだけど。テイオーの剣幕を見るにそれも難しそう。やる気があるのは良い事だと思う。

 

「じゃあ取り敢えずお風呂入ろっか」

 

「……ボクお風呂入った後って汗とかかきたくないんだけど……」

 

「大丈夫、多分汗なんてかかないと思うから。ね?」

 

「む〜……分かったよ、でも寝る前にちゃーんとトレーニングするからね!」

 

「はいはい、行ってらっしゃいテイオー」

 

 不満そうに頬を膨らませて僕の部屋から出て行くテイオーを見送ってノートパソコンに電源を入れる。マヤノから送られて来たトレーニングの編集と、その要点を纏めて自分でトレーニングを作る際の足掛かりとして使わせて貰う。今日もその作業をする為に開いたパソコンだったけど、1件メールが入ってた。そのメールを確認しようと開く。

 

「トレーナー」

 

「……どうしたのテイオー」

 

「……にひひ、どうする?トレーナーも一緒にお風呂入る?」

 

「…………入りたいなら別に良いよ?どうせこの後入ろうと思ってたから遅いか早いかの違いだし」

 

「……えっ!?え!え?本気!?え!?トレーナー!?」

 

「本気で言ってないのはテイオーでしょ。ほら、トレーニングする時間が無くなっちゃうから早く入ってきなさい」

 

「……はーい」

 

 いきなり何かと思ったらコレだよ。僕が慌てるとでも思ったか。正直凄く慌ててました。良く噛まずに返せたと自分でも感心してる。溜めた息を吐いてメールの中身を確認する。差出人は……たづなさんだった。

 

『もう7月が終わり、8月になります。如何お過ごしでしょうか。トレーニングは順調ですか?夜は眠れていますか?新人さんが居ないトレセン学園は意外と静かな物で、一緒にご飯等を食べに行く相手が居ません。偶にでも良いので経過報告と言う形でメールを下さると私も嬉しく思います。以上駿川たづなの独り言でした♪』

 

 内容が濃い、物凄く濃い。なに、僕が居ないとあの人ご飯とか食べる相手いないの?っていうかあの人もしかしてトレーナーとかウマ娘が居ないトレセン学園で1人だったりする?なんだろう、可哀想に思えて来た。

 経過報告なら幾らでも出来るんだけど、どうしたものか。

 夜は眠れてません、トレーニングは概ね順調です。こんな感じでいいかな。

 

「……もう少し書き込んだ方が良いかな……」

 

 テイオーが帰ってくるまで暇だから成る可く話はして置こうと思い、色々書き込んだメールをたづなさんに送った。

 

 

 

◆❖◇◇❖◆

 

 

 

「ただいまー」

 

「……おかえり、長かったね」

 

 テイオーが帰って来たのはお風呂に向かわせて45分が経った頃。長くない?いや、女の子だからコレくらいなのかな。僕は男だから良く分からない。髪の毛の手入れとかしてるんだろうな、テイオー髪の毛長いし。というかバクシンオー以外皆髪長いなウチのチームって……。

 

「そう?みんなこんなもんだよー、て言うかボクは早い方だし」

 

「そう、なんだ……へー」

 

「それでそれで?なんのトレーニングやるの?」

 

「取り敢えず横になろうか」

 

「……え?」

 

「うつ伏せになってくれると嬉しいかな。そっちの方がやりやすいし」

 

「と、トレーナー?」

 

「布団はもう引いてあるから、ゆっくりしていってね」

 

「トレーナー!?」

 

「テイオー早く、マッサージしないとオグリに勝てないから」

 

「………………マッサージ?ま、マッサージ?は、はぁ……」

 

 何を慌ててるのか知らないけど、お風呂上がりにマッサージしたりするのは基本でしょ。マヤノに教えて貰うまで殆ど知らなかったけど。

 そうしてテイオーを寝かせて、背中から始まって腰に落として、最後は足を全体的に揉んだ。途中途中でテイオーが声を上げるんだけど、最後ら辺は呻き声になってた。足が張ってるとかそんなレベルじゃなくて、筋肉が硬くなっててちょっと揉むのにコツが必要だったけど、何とか成功、したと思う。

 テイオーは寝落ちてて、僕はまたしても眠気が来ないからお風呂に向かった。寝ずに過ごしてコレで3週間目になる。人間の睡眠は脳を休ませたりする為の大事な時間なのに、なんで今僕にそれが来てないんだろう。

 寝る努力はしているけれど、一向に眠れる気がしない。身体を使って脳も使って、精神も疲れてる筈。お風呂に入ってリラックスして横になるのに睡魔は一向にやって来ない。

 

「……今じゃない、って事?」

 

 過去を振り返れば多少は休めるんだろうか。疲れていても横になるだけで大分回復してしまう。目を瞑ってまた記憶を振り返れば、眠りに付けるんだろうか。不眠症や睡眠障害とはまた違った感じなのかな。

 湯船に浸かりながら、今の状態を考えるけど答えは無し。無駄な時間だったな。コレならオグリやマヤノの事を考えてた方が有意義だった。

 

 オグリの強みは圧倒的な踏み込みからの加速。アレだけで僕はクラシック三冠を取れたと思う。マヤノは兎に角センスが良い、レース中は自分の経験と身体に染み付いた動きとトレーニングの成果が出るけれど、マヤノはソコに持ち前のセンスも入って来る。どの位置から仕掛けるとか、何となく分かってるんだと思う。激重蹄鉄を付けてる状態のテイオーに無敗だったりするのがその証拠だと思ってる。激重蹄鉄は枷になるけれど、それだけじゃ負けの絶対理由には成らない。改めて僕のチームって凄いなって思う。

 

「……気持ち悪い……逆上せたかな……」

 

 思考を回しすぎた、フラつく身体を何とか動かして自室へ急いだ。

 部屋に戻るとテイオーが気持ち良さそうに眠っているのが見えて、何だか羨ましく思えた。僕がトレーナーじゃなくて、ウマ娘として出会っていたのなら皆とはどうなっていたんだろう。

 友達……には成れたろうけど、ライバルとかにはなれたんだろうか。幾つもの巡り合わせでこのチームは出来た。そう考えると、不思議と気分も落ち着いて行った気がした。

 

 取り敢えずテイオーとのトレーニングだ。マンツーマントレーニングは残り2日。この2日間でテイオーには一時的にとは言えこのチーム最強になって貰う。ご褒美とか考えて置くべきかな……。

 

 睡眠の取れなくなった僕は1人で今後の事を考えて夜を明かすのだった。

 




 感想いつもありがとうございます。励みになると同時に楽しみになってます。
 やっぱありがてぇわ。
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