純情ハートとウマ娘(凍結) 作:ゲーミング
メンタル的な不眠症に陥ってしまった新人トレーナー、オグリやテイオー、マヤノでさえ治せなかった問題を我等がゴールドシップが劇場版の力を使い治したのだった!
凄いぞゴールドシップ!思考が読めないゴールドシップ!何をしでかすかわからないゴールドシップ!ごごごーごごーるし!
茶番は終わりだ(冥王計画)ここからが本編だ。
ふと、目が覚めた。重たい瞼を上げるのすら鬱屈とするのは、何時からだろうか。母が夢を追い掛け、その果てに首を括ってしまった頃からだろうか。寝苦しさを感じ、慢性的な息苦しさが強調される。重たかった瞼を完全に開き切る。視界に広がるのは何時もの天井。年代を感じるが、何も意味を感じさせない積み重ねだけ感じる。
私は何時からこうなってしまったのだろう。中学の時に血反吐を吐いて倒れた時だろうか、感情の起伏が薄いと自覚した時からだろうか。それとも……
トレーナーに成りたい理由も夢も願いさえ何処かに置き忘れてしまった私と言う人間は、きっと何処にも辿り着けないのだけは確かに、窮屈に感じる胸の内だけが証明していた。
◆❖◇◇❖◆
ゴルシに連れられて肝試しという名の天体観測地味た何かをしてから3日が過ぎた。ビックリしたのが、実はあの後どうやら丸2日間寝てたみたいで身体がバッキバキになってた。後はなんだろビックリ事って。あぁ、そう言えばテイオーやマヤノに滅茶苦茶心配されてた事かな。
「な、なぁ……も、もういいだろ、新人……」
「うん、じゃあ後10本行こっか」
「お前に人の心はねぇのか!?」
「お母さんのお腹の中に忘れて来ちゃった。てへ」
「いい歳した奴がてへ、なんてやっても可愛くねぇからな!?」
失礼な、コレでも支配人さんには可愛い顔してるって言われたもん。それにやってる事は単に競走してるだけなんだから、別に良いでしょ。ゴルシが楽しめる様にローテーション組んでるし。
「だから頑張ってもっと走ろうね!」
「おい、おい誰か助けてくれよっ!?」
「ボクはパス!ゴルシと競走するのもうヤダ!」
「私も今は倒れてるので、後で話し掛けてくれると嬉しいです!」
「マヤはトレーナーちゃんにさんせーするから助けなんてしないからね〜♪マヤもトレーナーちゃんと夜のお散歩して見たかったのに、ゴルシちゃんに取られちゃったし」
「私怨が見えてるぅ!此処にアタシの味方は居ねぇのか!?オグリ!オグリは何処だよ!?」
単に朝から3000mの競走をゴルシはノンストップで他のメンバー達とやってるだけなのに、そこまで嫌がるか。それだけじゃ足りないと思ったから負けた方に腕立て10回と腹筋10回、後はゴルシ以外には自分の番になるまで空気椅子の特別トレーニング付けただけなのに。
「呼ばれた気がした」
「オグリ!流石オグリキャップだぜ!そろそろ助けてくれよ!な?この間の飯の件は水に流して」
「知っているかゴールドシップ」
「いやなんも知らねぇよ?」
「オグリ家には家訓があってな……私の食事を邪魔したモノには明日が無いと言うモノだ」
「イヤそれ単なる独裁政治ッ!!!」
「トレーナー、今度は私とゴルシが走ろう。それでもいいか?」
「いいよー、オグリは重り無しで走る?」
「いや、菊花賞の為にも今の内にハンデを背負って置こう」
「分かった、じゃあゴルシ」
「なんで!なんでトントン拍子で話が進む!?3000mを後10本って、それはもう30000mなんだよ!?何処に役立てるんだそんな長距離!」
「「スタミナの
「鬼かお前らは!」
「「
「付き合ってられるか!アタシは逃げさせてもらう!」
そう言って走り去ろうとするゴルシだったけれど、僕の横に立っていたオグリが本気の踏み込みで秒で捕まえた。砂が巻き上がって口の中に入る。シャリシャリと余り良くない口の中だったけど、まぁ良いかな。
取り敢えずテイオーやマヤノ、後は倒れ込んでるバクシンオーの調子見に行かないと。マンツーマントレーニングだったのに最早合同になってるのよ。
「お前は追い込みだろう。逃げるな」
「あ゛あ゛あ゛ぁ゛あ゛あ゛っは゛ぁ゛あ゛あ゛ん゛ん゛ん゛ん゛!!」
オグリに捕まえられて砂浜の上で座り込んで駄々を捏ねるゴルシは連れて行かれてしまう。アレは……うん、多分夕日が落ちるまで耐久してそうだなぁ。
スマホの画面を付けて時間を見ると15時を回っていた。これなら多分3時間か4時間で帰って来るね。逃げなければこんな事にはならなかったのに……ゴルシ、南無。
◆❖◇◇❖◆
3日目が終わり、4日、5日と時間は過ぎて行く。オグリは僕の目論見通りにネックだった最高速度をゴルシとの競走で補って行く。ゴルシも走った後のささやかな休憩時間になる筋トレをオグリにやって貰いたくて全力で走ってるし。
テイオーとマヤノとバクシンオーもまた仕上がって来てる。ジュニア級のGI、ホープフルステークスを制する為に色々やってるけど、どっちにしろテイオーかマヤノどちらか決めないといけないし、バクシンオーには是非とも有マ記念に出て欲しいからそれまでに調整しとかないといけない。
「バクシンオーも体力増えて来て、もう一緒に走っても息切れもしてくれないんだろうなぁ……ゴルシとは絶対持久走とかしたくないし」
ほんの少し寂しさを感じつつも、それも仕方が無いと思い素直に喜びに変えて行く。
この夏合宿最後は全員の競走で、夜の内にトレセン学園に帰るって言うのもやりたいし。絶対怒られるけど、やりたくなったから仕方ない。
チーム分けなんて特に何も考えずに言っちゃったけど、先に付いたチームには何かするべきかな……。
「1人が最強じゃなくて、全員最強ってのが理想だよね」
夜の砂浜を歩きつつ考える。そうしていると、スマホが震えた。
取り敢えず特に考えずにスマホを開くと、妹からのLINEだった。ここ最近妹から送られてくるLINEの量が増えた。
朝にはおはようって来てるし、夜はおやすみって来る。寂しがり屋だなーなんて思いながら妹のLINEに返信して行く。
今日は珍しく会話が続いて、今日は何を食べたとか、なんの自主トレをしてるとか。意見を求められたから、取り敢えず何も考えずに全力疾走してタイマーでどれだけ長く全力疾走出来るかの計測するのをオススメした。
初めから最後まで最高速度を保てれば多分逃げが得意なウマ娘って負けないと思うんだよね。プレッシャーとかでペースとか乱れたら終わりだけど、初めから最後まで全力疾走してたらプレッシャーとか関係無いからね。
先輩のサイレンススズカがいい例だ。前に誰もいないから焦らない、後ろは突き放してるから何も感じない。逃げならああ言うウマ娘が強いと思う。
後は先行や差しが焦るってのもあるし。
妹から今日最後になるLINEが届き、それをおやすみと返す。僕もそろそろ寝ようか。進んで来た砂浜を、自分で付けた足跡を踏まずに帰って行った。
明日は軽めのトレーニングにして上げようと思いながら。
思いがけずその思いは叶ってしまった。旅館に帰ると偶然支配人さんと出会い、どうやら女将さんが何処にも居なくなってしまったらしい。
ここ最近会わないと思ってたから避けられてるとは思ってたけど、旅館から出て行く程だったのかなんて呑気に考えながら。
あ、実はお休み中に結構プロット書き換えて作り直してます。
と言う訳で不穏な終わり方で。
夏合宿が終わった後に色々とやりたい事書きたい事が有るので少し加速します。許してね()