ようこそ自称天才がいる教室へ   作:贋作者

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ラ王

俺の中学生の時の話だ、俺には唯一仲が良かった友達がいた。そいつと出会ったのは中学一年生の時、その時の俺ははまだ自らが天才だということに気づいてなかったから、遊びもせずただただ真剣に勉強をする所謂ガリ勉ってやつだった。で、そんな俺は友達なんて不必要だ、といつも一人でいたんだけど──はぁ?それは友達ができなかっただけじゃないのかだと?綾小路、お前は馬鹿か?俺は自ら望んで友達を作らなかっただけだ。

 

 ……話が逸れた。そう、それでいつも一人でいたんだけど、ある日、教室へ行くと突然そいつに話しかけられてな、俺は今まで接点なかったから何の話だろ?と疑問に思ってた……するとやつは……

 

「君、いつも勉強してる割にはテストの点あんまりだよね〜」

 

 ……とか言ってきやがった。そんなことを言われて殺意が沸いた俺は、やつに「じゃあお前の点は何なんだ?」と尋ねたんだ

 

 ──ん?その友達の名前は出せないのか?池、俺はこいつの名前を知らないから名前の出しようがない──嘘でしょう?……それはもう友達とは言わないんじゃないかしら、だと?だって俺別にあいつの名前に興味なかったし、俺があいつを友達って思ったらそれは友達だろ。堀北お前……こんな簡単のこともわからないのか……全くこれだから愚民は…………っ痛っ!すみませんでした許してください堀北様!

 

 ……くそ、綾小路のせいで話が逸れた。

 

 ──は?オレのせいじゃない?嘘つくなよ綾小路……ちっ、一旦仕切り直しだ。俺が尋ねた「じゃあお前の点は何なんだ?」に対してあいつは……

 

「僕、実は全然テストの点良くなかったんだよね……」

「じゃあ何で俺にあんなことを……」

「……ごめんね。ただの嫉妬なんだ。……僕、あまりにも点数が酷いからさ……つい」

「別にいいけど。じゃあ何点だったんだ?」

「……酷すぎて言うのも恥ずかしい……絶対笑わない?」

「あぁ、約束する」 

 

 ……俺が寛大な心で許してあげたにも関わらず奴は何て言ったと思う?……奴は……

 

「実は……」

「実は?」

「98点だったんだ……!あぁ、2点も落とすなんて恥ずかしい恥ずかしい……これ以上落としてたら、そう、例えばもし22点とか落としてたら絶対自殺しちゃってたよ……78点を取っても生きていける人間がいるなんてとても信じられない…………ん、あれ?どうしたんだい流川君。口が空いたままかたまってるよ?」

 

 ……こんなことをへらへら笑いながら抜かしてきやがった……奴は俺の点数が78点だと言うことを知っていながら演技をしていやがったのだ。そのことに気づいた俺は奴を脳内で100万回殺して怒りを収め、「冷やかしに来たなら帰ってくれ」と相手に言い放った。そしたら奴は……

 

「んふ〜。流川君、君、面白いね。今ので流石にキレると思ってたんだけどな〜」

 

 ……あまりにも気持ち悪いにやにや顔でそんなことを言ってきた。これが俺たちの出会いだ。

 

 ……そしてそれからと言うもの、俺は常に奴に付き纏われるようになり、奴がいつも煽ってくるせいで俺のストレスは常に限界突破していた。ちなみに俺は知らなかったことだけど、奴は学校で煽りの天才、と呼ばれていたらしい。

 

 ──んん?ここだけ聞いてっとそいつと流川全然仲良くねえじゃねえか、だと?まだ話の続きがあるんだよ須藤──はぁ?早く話せ?お前何様の──……くっ、話が逸れるところだった。全く、山内の癖にやってくれたな。

 

 ……俺が奴、煽りの天才と仲良くなったのは、いつも通り煽りの天才に付き纏われていたある日の事。俺たちが普通に道を歩いてたら、見るからにDQNって感じのヤンキーに絡まれたんだ。

 

「おら、金出せ金!」

「な、何でですか?」

「お前そりゃあれがああなってこうであれだからだよ!」

 

 そこからはまず、俺が土下座をした。さっさと見逃してもらいたかったからだ……悲しいことにその時の俺は自信がなかったからな──何?いや今でも土下座するじゃん、だと?櫛田が何を言ってるのか全くわからないな。

 

 ……ごほん、話を戻そう。そしたらなんと、DQNはこの俺様が土下座をしてやったと言うのにも関わらず俺の頭を踏んづけてきやがったんだ。

 

「うひょおー!男の頭の踏むの興奮するぅ!」

 

……DQNは特殊性癖持ちの変態だった。俺はドン引きした。一緒にいた煽りの天才もドン引きした。

 

「このままてめえのケツの穴に俺の息子をぶち込んでやるぜヒャッハー!」

 

 これを聞いた俺は死んだ。特に心が。……するとそれを聞いた煽りの天才がDQNの目の前に立ち……

 

「これが義務教育の敗北……」

「ああん?なんだとゴラ!てめえも俺の息子ぶち込まれてえのか?」

「すみません、良くわかりません」

「てめえも俺の息子ぶち込まれてえのか?って言ったんだよ!」

「すみません、良くわかりません」

「おちょくってんのか!?」

 

 煽りの天才はSiriの如くすみません、良くわかりません、と言い出した。

 

「──あはは!質問したら必ず答えが返ってくるとでも思ってたの〜?」

「……くそっ、この野郎ッ!」

「あれ、図星ですか〜?そうやって暴力でしか訴えることしか出来ないなんて……君の脳みそは飾りなのかな〜?」

 

 DQNはもう泣きそうだった。でも怒ってもいた。顔が真っ赤だった。

 

「僕もね、別に意地悪でこんなこと言ってるわけじゃないんだよ」

 

 嘘つけ。

 

「ただ君の将来が心配で心配で……」

「ふざっけんなよ!てめえは俺の親ですってか?大体俺は高校3年生だ!てめえみたいなクソガキに口出しされる謂れは……」

 

 これを聞いた俺はずっと黙っていたにも関わらず言ってしまったんだ……

 

「え、中学1年生に説教される高校3年生って……ぷっ……」

 

 ……と。──これを聞いたDQNはキレた。そして俺の胸ぐらを掴み、思いっきり顔を近づけてきた。そう、最悪なことにDQNは俺にキスをしようとしてきたのだ。……けど、その時、自転車に乗った警察官が突然現れDQNを確保。

 

「く、くそ!なんで警官がここに……!」

「いや普通に君の声が近所迷惑っていう通報があったから来たんだけど」

「じ、自業自得……ぷっ……」

 

 煽りの天才の最後のセリフでさらに傷ついたDQNの顔はもはやマグマレベルに赤かった。マグマ見たことないけど。

 

「……なぁなぁ、今どんな気持ちなんだ?中学1年生に説教された挙句警察に捕まるなんて……ぷっ、ほら、どんな気持ちか言ってみろよ」

 

 DQNは俺のこのセリフでついに泣いた。

 

……俺はキレていたのだ。この天才イケメンの俺様の偉大なる唇をあんなクソ男に奪われかけたからな、当たり前だ。あのDQNには死んで欲しかった。……ちなみに殺意は今も尚健在だ。

 

「それにしても……流川君、君、中々煽るの上手いね〜。まぁ僕には到底及ばないけど」

「……そうか。……てかそんなことより警察が来たのってお前の計算だったりする?わざとキレさせて声をあげさせて通報してもらう、単純な計画だけど相手が馬鹿だったから……」

「さてね……じゃ、帰ろっか」

 

 この日から俺は煽りの天才と仲良くするようになった。相変わらず常に煽ってくる奴だったけど、俺を助けてくれたあたり悪い奴じゃないんだなってことは分かってたからだ。だってもし俺だったらそいつだけ置いて逃げるだろうし。──ん?これで話は終わりなの?いやまだだ、というか寧ろここからが本題だからしっかり聞いとけよ、沖谷、いや、皆。

 

 さっき、俺は山脇とかいう脇役みたいな猿を煽っただろ。あれってこの煽りの天才の真似なんだよ。自分の思考回路をあいつの思考回路に限りなく近づけて、あいつが言いそうなことを考え抜く。まぁ流石の俺様でも完璧な再現なんて無理だし、自分が自分、という意識は残してるけど。だってそうじゃなきゃただの劣化版煽りの天才になっちゃうし、認めたくはないことだけど、煽りの才能に関してだけは多分あいつの方が俺より上だったからな。

 

 

 

 

 

 

「意外だったな……流川がまともなことを言うなんて……」

「あの流川君が自分より上がいることを認めてたなんてね……」

 

 赤点組もいつの間にか俺の話を真剣に聞き言ってたようで、皆感心したように頷いていた。

 

「……ちなみに後から聞いた話だけど、その煽りの天才が俺に付き纏うようになった理由は俺が直ぐにキレなかったかららしい。あいつ、人を煽るのが癖になっててしようと思ってなくてもついついやっちゃうらしくて、人と話そうにも皆キレてどっか行っちゃうから、俺に会って嬉しかったんだと」

「嘘だな」

「嘘ね」

「嘘だね」

 

  ……上の一個下から綾小路、堀北、櫛田の順。……いやふざけんな嘘なんかついてないんですけど?

 

「はぁ?嘘?この誰よりも優しい俺様がが嘘つくわけないだろ馬鹿が!」

「ほら、こんなので怒る男が煽りの天才、とかいう人に煽られて怒らない筈無いじゃない」

「そうだな、多分今の話も多少捏造してるんじゃないか?」

「全部本当の話だっての……まぁ2年生の途中からあいつと全く話さなくなったけど……

 

 くそ、こいつら全く俺を信用してないぞ……ふざけやがって……

 

「つうかよ、結局流川は何が言いたかったんだよ!」

「何キレてるんだ?……まさか、更年期障害か?これだから須藤は……」

「こ、こうねん?……何言ってるかわかんねーけど、さっさと先生に確認に行かなきゃじゃねーのか?」

 

 ば、馬鹿な……こいつ、俺の煽りが効いてないだと……くそ……やっぱりIQが20違うと話が通じないと言うのは本当だったのか……。

 

「……ふぅ、仕方ない、分かった。……つまり、俺が過去話で何を伝えたかったかと言うとだな……」

「何を伝えたかったと言うと……?」

「俺は人の思考回路すら真似できる最強の天才だってこ──ぐはっ……」

 

 俺は死んだ。綾小路と櫛田と沖谷以外の全員にぶん殴られたのだ。

 

 

 ───才能・容姿・コネ。

 この世のすべてを手に入れた男、日清ラ王、流川快斗!

 俺の死に際に放った一言は、人々を職員室へと駆り立てた。

 

「俺は……何も……悪く……ない……」

 

 生徒達は、職員室を目指し、夢を追い続ける。

 世はまさに、俺の時代!

 

 

 




矛盾や誤字があれば指摘お願いします。一応きちんとチェックはしたんですけど……今回の話は特に誤字や矛盾が多そうです。
それと、是非感想もいただけると嬉しいです!感想頂けると作者のモチベーションがめっちゃクソ上がります

評価も是非→ https://syosetu.org/?mode=rating_input&nid=255731
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