ようこそ自称天才がいる教室へ   作:贋作者

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更新遅過ぎやろゴミが、と言われるのを覚悟しています決して誹謗中傷を言わないであげてください……あれ?


たかいえんのてら

 

 櫛田をボコボコにしてから暫くたった今、俺は普通に学校生活を送っていた。あの日以来堀北から協力要請はないし、危険人物櫛田も俺に話しかけてこない。

 

 ……ちなみに関係ない話ではあるけど最近一つだけ気になることがあって、あの日以来堀北の態度が何か軟化した気がするんだよな……なんかだけに。流石俺ギャグセンスも神の領域。……じゃなくて、いやなんかマジで前の堀北はつん99%のでれ1%だったけど、今の堀北はつん80%のでれ20%ぐらい、って感じなんだよな。まぁとはいえでれてるの綾小路にだけなんだけど死んでくれないかな綾小路。……はっ、危うく綾小路を殺したくなってしまうところだったところで完全犯罪ってどうやるか知ってる奴教えてくれないか?

 

「──快斗ボーイ、少し話さないかい?」

「はぁ?少し話す?お前俺を誰かわか──ってるんですよねすみません許してくださいお願いします」

 

 俺は突如話しかけてきた高円寺に対し、流れるように完璧な土下座を披露した。流石俺、土下座も完璧ってなんかこのくだり最近した気がする。

 

「快斗ボーイ、私は君に敬語を使わなくても構わないと言っただろう?」

「あ、ああ。……えーっと、何の用です──何の用だ?」

「……今は暇かい?もし暇ならこの後すぐカフェに来たまえ」

 

 ははは、これ行かなかったらヤバいやつだろ。あの高円寺だぞ……行かなかったら無礼を働いたとかでわんちゃん消される。……これ行くしか選択肢ないじゃないですかやだー。

 

 ……というか何であいつは先にカフェへ向かったんだ?俺の返事聞いてから一緒に行けよ……いや、俺が来るって確信してるからか……くそ、なんか負けた気がする。

 

 ──いつのまにか負け犬の烙印を押された気がした俺は激しい憎悪に身を灼かれながらカフェへ向かう。……そしてついに到着したわけなんだけど、何故か俺の目の前にいる高円寺は先輩と思わし女子達に囲まれながらあーん、をされている。

 

 ……これはいくら高円寺だとしても許されざる行為だ。リア充は殺さなければならない、これは俺の父の友達のいとこの孫の友達の飼ってる犬のライバルのインコがよく鳴いていた言葉だ。そして俺はその意思を継いでいる……つまり、俺は高円寺を殺す、という事だ。……一応言っておくけど、私怨は一切ない。決して羨ましいとか思ってないし、決して高円寺と場所変わりたいとかは思っていない。いいか?ほんとだからな?本当の本当の本当の本当いいなぁ……はっ、本当の本当の本当だからな?

 

 とそんなことを考えていると……

 

「──快斗ボーイじゃないか、早く座りたまえ」

 

 ……高円寺は俺に気づいたようで手招きをしながら俺に声をかけてくる。……いや、どうしろと。そこらへん全域高円寺を囲んでる女子生徒で埋まってるんですけども。……くそ、こんなに多くの女に囲まれるなんて……死ねばいいのに。

 

「いや、えーっと、どこに座れば……」

「ああ、仕方ない。……レディー達、また今度時間を取るからここは一旦引いてはくれないだろうか」

 

 すると周囲にいた女子生徒達がえーと言いながらも渋々帰って行き、俺が座る場所が出現した。

 

 ……こいつ……まさかホモなのか?普通野郎と話すより女と話す方を優先するだろ。……なのに俺と話すのを優先……だと?──いや、考えてみれば当たり前か?何てったってこの偉大なる俺様と話ができるんだからな。あの高円寺といえどやはり興奮してるんだろうな……ん?待てよ?興奮?やっぱりホモじゃないか今すぐ消えてくれ。

 

「さて、早速本題に入ろうか。君は何だい?」

「……俺が何かだって?悪いけど哲学は苦手なんだ」

 

 まぁほんとは割と得意なんだけど。……でもここで下手なこと言って高円寺が望む答えを言えなかった場合俺は……消されるかもだし。

 

 ……つーかこの質問は何なんだ?俺を地球外生命体とでも言いたいのか……?高円寺……頭は大丈夫か?いや大丈夫じゃなさそうだ良い病院知ってるから行ってこいよって言おうとしたけどここ敷地内から出られないじゃん流石俺天才……あれ?

 

「……恐らく私はバスで君と会わなければ微塵も興味を抱かなかっただろう」

 

 は?おい?どうした?急に俺を貶すな殺すぞ?殺せないけど。

 

「快斗ボーイがただの天才であるなら私もさして君に興味を抱かなかっただろう。しかし、君は明らかに凡人であり庸人でありそこら辺にいくらでも存在する人間だ。そう、快斗ボーイはそこら辺にいくらでもいる凡人なのさ。なのに君はただの凡人がする筈のないことをバスでした」

 

 俺が凡人?ふっ、かわいそうに高円寺、お前の頭はイカれちまったんだな。

 

「この学校のシステムについて明かされた時もだが、君の思考は普通じゃない。……だから私は問うているのさ、君は何だい?と」

 

 ……そういえばあの時助けてもらったな。やっぱり俺が嘘ついて切り抜けようとしてることはバレてたのか……。

 

「……やだなー俺はただのそこら辺の有象無象の一人だっての」

「ははは、バレバレの嘘を吐くなんて実にナンセンスだね。君が自分を天才と信じて疑っていない、いや、疑う事をしないということは周知の事実だというのに」

 

 高円寺が俺の天才的な嘘をバッサリと切り捨てる。

 

 ……全く、高円寺はひねくれてるな、よくもまぁ俺程の誠実な人間を疑えるものだ。

 

「快斗ボーイ、君はプライドを捨てざるおえない状況に陥って媚びなければならない時も、自分が天才ではないと不本意ながら相手に言わされている時も、自分が圧倒的に強い存在に負かされた時も、絶対に自分を天才と疑うことをやめない……そうだろう?」

 

 高円寺が顔を俺の方に向け問いかけてくる。……いや、こいつ自分が間違ってる可能性微塵も信じてないから問うてきてるというよりただ確かめるように呟いてるだけか?

 

 ……はぁ

 

「……つまり、なにが言いたいんだ?」

「別に快斗ボーイに何かを言わせたいわけではないさ。私が君とこの会話をすることに価値があると判断したから話しているだけのこと」

 

 は?つまり何だ?こいつは俺と会話したいだけの変態だったってことか?俺の大切な時間を奪っておいて?死んじまえ。

 

「……ふむ、とはいえ君が今まで一度も本音で話していないことは些か気になるね。……快斗ボーイは過剰な程自己保身に走るからねえ、私に本音を語って何かをされるのを恐れていると言ったところかい?……私はいずれ日本を背負う男、その程度のことで私が不機嫌になると思われているのなら心外、というものだねぇ」

 

 つまり本音を語れと……?俺が心中で言ってたリア充死ねとか死ねとか死ねとかそこら辺を全部言えと……?ていうか俺、死ねしかボキャブラリーないことに今気づいたんけどどうしよ──じゃなくて今はそんな場合じゃないんだよねどうしよ。……いや、この際本音を言ってしまうか?勿論死ねだの何だの誹謗中傷は伝えないけど、バレなきゃ関係ないしな。バレなきゃ。

 

「……わかった。信じるからな?」

「フッ、快斗ボーイが何をしたいかはわかっているさ、だからこそ敢えて言おう。……私、高円寺六助は流川快斗に何を言われても流川快斗、ひいては彼の大事な人間に絶対に手を出さないと誓う。高円寺コンツェルンの名にかけて」

 

 ……俺は今のを録音してた。当たり前だ、信用できるはずがない。……でも高円寺は俺の性格からして録音してる、ということを確信しながら敢えて誓うと言った……くそ、敗北した気分だ。……勿論俺が負けるなんてあり得ないけど。

 

「……本音を言っていい、ということで好き勝手言わせてもらおう。──高円寺はさっき俺が凡人とか言ったな……違うな、間違っているぞ。俺は天才で完璧な最強の人間だ」

「……ふむ、私が間違っている、と?……それこそ間違っているよ快斗ボーイ。……君は凡人である、これは確固たる事実なのさ。他の何者でもない私がそう判断したのだからね」

 

 唯我独尊、略して唯尊、これが今日からお前のあだ名だ。

 

 高円寺……こいつ、やばい、やばすぎるぜ。どんだけ自己中なんだ……もしかして世界は自分を中心で回ってるとでも思ってるのか?……間抜けが。そんなわけがないだろう。何故なら──世界は俺を中心に回っているからだ!

 

「……快斗ボーイ。どうして急に私に憐憫の眼差しを向けてくるんだい?……流石の私も少し気分が良いとはいえな──」

「──すみません許してください靴掃除靴舐め靴食べなんでもしますからぁ!」

「ははは!冗談さ……しかし、靴食べとは一体なんだい?」

 

 黙れゴミクズが。ちっ、何が冗談だ、俺に死の恐怖を味わらせやがって……!

 

 ……ちなみに靴食べとは、靴を食べることであり、靴を食べることである。(Orepediaから引用)

 

「……おっと、時が流れるのは早いねえ……そろそろ会計をしようか。……あぁ、勿論私が払うから安心したまえ」

 

 くそ、なんでだ……なんかわからないけど高円寺と話してるとどうしても俺が高円寺より下の存在に思えてくる……この上から目線のせいか?

 

 ……いやまぁ俺の方が上だけどな?所詮高円寺は金を持ってるだけのクズだ。世の中は金が全てというが……いうが……あれ?ほんとに金が全てなんだし高円寺の方が俺より──下だから。うん。今決めたことだけど、高円寺は今から俺の配下だから。だってほら、俺の分の金払うって自分で言い出したし?これはどう考えても俺への忠誠心の表れだろ?

 

「快斗ボーイ、最後に一つだけ。……暫く私は傍観することにするよ。君という異常(イレギュラー)がいるということは、私が興味を持たなかったばかりに気づかなかった異常(イレギュラー)が存在しているかもということだしねえ」

 

 高円寺はそう言って俺の分の会計、そして先ほどまでいた女子たちの会計を払いカフェから出て行った。……あ?おいちょっと待てよく考えたら俺は何も頼んだ覚えはないぞ?

 

 俺が衝撃の事実に気づいた瞬間、高円寺の高笑いが遠くから聞こえてくる。……おい何が私が払うから安心したまえ、だ。俺の純情を弄びやがって……!いずれ然るべき報いを与えてやる……!覚悟の準備をしておけよ、高円寺ィ!

 

 

 




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