カノジョ探しの異世界行   作:もっち~!

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人材スカウト Part4

 

---セイ---

 

「最上級ポーションを100本って、セイならどのくらいで作れる?」

 

所長に訊かれた。

 

「う~ん、5本のうち3本は作れますけど…100本分だと、材料が研究所に無いですよ」

 

「だよなぁ~。そうなると製法が違うのか?」

 

所長の話によると、どこぞの冒険者ギルド支部が、最上級ポーション100本をダメにしたそうで、その損害補償で制作者と揉めているそうだ。

 

「なんで、大切に扱わないんでしょうね?」

 

「冒険者って、粗野だろ?扱いが悪かったんだろうな」

 

扱いが悪いって、最上級ポーションだよ。きっと最上級ポーションを見た事のない者が、低級ポーション並の扱いでもしたのかな。

 

「問題は100本も作る材料だよな。制作者は国のバックが無いらしいんだよ。どこで調達したんだろうな」

 

問題はそこかぁ。確かに貴重な材料を使う。個人レベルで100本分も集めるのは不可能に近い。もしかしたら、私達の知らない素材で作ったのかもしれない。

 

「その制作者に会えませんか?」

 

研究者魂が少し疼いた。

 

 

 

---ケン---

 

また、人材スカウトの依頼である。ニコルから両親を、カタリナからは専属メイドをヘッドハンティングしてきて欲しいと言われた。ハンティングって、スカウトで無くて、拉致にならないか?

 

ニコルの父親は宰相をしているので、アイリスの領地の政務の力になると言う。カタリナの専属メイドは、カタリナにとって大切な者だと言う。マリア達をスカウトする際、アンのことを忘れていたカタリナ。それは、可哀想で無いのか?

 

まず、ニコルと共に、ニコルの両親を説得しに行く。難航するかと思っていたが、割とあっさり移住してくれることになった。理由はカタリナの件だそうだ。宰相なのにカタリナが城内で軟禁されたことも、カタリナが国外追放の刑を執行されたことも、移送中の事故のことを聞かされてなかったそうだ。

 

「王族が好き勝手するなら、この国に宰相は必要ない」

 

と、言い切り、退職願いを出さずに、夜逃げをする方向となった。立派な屋敷と庭園があり勿体無いので、大規模な強制転移術で、アスカルト邸をアルメリア公爵邸の隣に移設することにした。ただ、移設後に更地だと怪しまれるので、無属性のエクスプロージョンで元アスカルト邸跡地に、クレーターを作って証拠隠滅をしてみた。

 

次にアンのハントであるが、既にクラエス公爵邸にはおらず、彼女の実の父親により嫁入りさせられたそうだ。その父親であるシェリー男爵邸に忍び込み、情報を収集すると、とある金持ちの老人に売ったらしい。嫁入りじゃないのか?それって、性奴隷?この国って奴隷禁止じゃないの?売った先の老人の場所を調べ、シャリー男爵邸から犯罪の証拠書類と金目の物を『強奪』して、住民の魂の浄化を施した後、件の老人の家に向かった。

 

老人の家にアンはいなかった。既に飽きて奴隷商に売ったそうだ。しかも老人の趣味の部屋には,拷問道具が数々並んでいた。そっち系の好き者でアンの身体は拷問に耐えきれなくなったのだろう。この家からも証拠書類と金目の物を『強奪』して、老人をアイアン・メイデンにぶち込んで、奴隷商を追った。

 

 

数日後、ヤーシスに呼び出された。

 

「ご依頼の品物が見つかりました」

 

と…

 

「いくら?」

 

「1000万で、どうですか?」

 

ヤーシスの前に2000万を置いた。実のところ、『強奪』した金と金目の物を売ったので、財布はホクホクである。死人に金は必要無いから、俺が有意義に使うことが浄財だと思うのだ。

 

「多いですが…」

 

「今回の迷惑料と今後の期待料だ」

 

奥に案内されると、惨たらしい姿になり果てた女体がベッドの上に置かれていた。

 

「もう1000万出す。しばらく、この部屋を借りていいか?」

 

「えぇ、どうぞお使いください」

 

アンの身体は移動に耐えられないほど痛んでいた。まず、全身に最上級ポーションを振りかけて、薬で治せるだけ治しておく。薬でも治らないレベルは修復術、治癒術、回復術を使い、根気よく根治させていく。

 

2週間ほどで、見られる姿になってきたので、家に連れ帰った。

 

「アン…アン、目覚めてよ~!」

 

泣き縋るカタリナ。相当嫌な目に遭ったのか、アンの意識は本能的にマインドロストしたままであった。

 

「マインドヒールはMPが回復したら施す」

 

「お願い!アンを…アンを助けて…ケン…」

 

カタリナの悲痛な叫び…

 

 

更に3週間くらいかかり、アンは目覚めた。

 

「お嬢様…」

 

「アン…」

 

泣きながら抱きつこうとしたカタリナを、俺は制止した。

 

「まだ、完全に治っていない。力一杯抱きつくと、折れるぞ」

 

「えっ?えぇぇぇぇ~!折れちゃ、困るよ~」

 

って、言われても…俺の能力の限界である。もっと、アレコレ出来るように鍛錬しないとダメだぁ。

 

「見た目だけ治っただけだ。まだ骨も内臓も完全には治っていない。俺はヒーラー専門じゃないからな」

 

マリアのヒール能力も高くは無い。彼女は聖属性では無く、光属性のヒーラーであるから。光属性の場合、光の届く範囲しか基本治せない。体内などはジンワリと染みこむ聖属性で無いと効果が低いのだった。

 

「今後のことを考えると、専門職のヒーラーをスカウトしないとダメだな」

 

貴重なヒーラー能力者って、スカウト出来るのかな?

 

 

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