カノジョ探しの異世界行   作:もっち~!

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王家の証 Part2

 

---ケン---

 

「王は体調が悪いゆえ、私、ジギスヴァルトが戦後処理を任されました」

 

コイツは何者なんだ?俺の同行者は、守護者である男装麗人なプライドと交渉人であるマイルだ。

 

「あなたは何者ですか?」

 

俺の思った疑問をマイルが訊いてくれた。

 

「私は王太子であり、次期国王である」

 

「で、戦争をした訳でも無いのに、戦後処理とは?」

 

「コチラからの要求は、聖女の引き渡しである。それが為されれば、そちらのした事を許そう」

 

敗戦国が何を言っているんだ?

 

「待て!そちらが負けたのだろ?」

 

「ふふふ、お前らは一領主を倒しただけで、我が国には勝て無い。直ぐに聖女を引き渡せ!」

 

話し合いでは無く、命令なのか…

 

ズドーン!

 

あっ!しまった。怒りにまかせて、天井にエクスプロージョンを撃ち込んでしまった。上を見上げると青空が見える。目の前の次期国王が固まっている。

 

「お話し合いの為に俺達を呼んだんだよな?」

 

「そ、そうだ…」

 

彼の顔から血の気は失せていた。

 

「でも、一方的な命令だよな?」

 

「当たり前だ。貴様らが我が国に勝てる訳無いだろう。我が国は魔法大国であり、大陸の覇者であるぞ」

 

震える声で言われても、なんにも怖くない。

 

「教皇の指示で来たんだが…それは教皇にウソの情報を流したってことでいいか?」

 

「教皇には内政干渉する資格は無い。たがが、神殿の名誉職だろ」

 

「わかった。正式に宣戦布告をされたと、教皇に報告する」

 

話し合いは成立しないと判断をし、その場から転移をして、教皇の元へと飛んだ。

 

 

1週間後…目の前に、王族一家が並んでいる。今回は教皇も同席している。流石に、この前のやりとりには、温厚が売り物の教皇がキレたようだ。

 

「前回と同じ話でしたら、拒否します」

 

「息子が何を言ったのですか?」

 

本物の国王に訊かれた。息子から報告が上がっていないのか?

 

「無条件で聖女を引き渡せと言われました。その上で、教皇様は神殿の名誉職のクセに、内政干渉は許さないと…」

 

「ジギスヴァルト!貴様はなんてことを言うんだ。コチラがお願いする立場だろうが…」

 

本物の王は真面な神経の持ち主か?頭の悪そうな王太子はダンマリを決め込んでいるようだ。

 

「次期国王の発言ですから、こちらもそのように対処したいです」

 

俺の言葉に、あの次期国王以外の者達の顔色が変わった。

 

「まさか、コイツは次期国王を名乗ったのですか?」

 

「違うのですか?上からの物言いで…そちらの国の態度と受け止めております」

 

「違います。王家継承の証を持たぬ者は国王と名乗れない…」

 

そういえば、その証を探せって依頼だったなぁ。俺に次期国王と名乗った王子は、王により拘束された。そして、王の口から語られた真実…目の間にいる王も証を持っていないので、本物の王では無いという。そして、本物の王を得る為に証を探して欲しいってことらしい。

 

「在処の予想は出来ているの?後、どういう物?」

 

物が分かれば『強奪』で引き寄せられるはず。古い資料を見たが、結局『強奪』で引き寄せられなかった。

 

「では、せめて聖女を息子の嫁に貰えぬか?」

 

何を言っているんだ、この偽りの王は…

 

「拒否に決まっているだろ?」

 

「そうじゃ、探す努力もせずに、献上しろとは…聖女は物では無い。尊き存在であるのに…」

 

教皇がブツブツ言っている。

 

「で、何を貰えます?」

 

敗戦国として、何を差し出すのかな?

 

「聖女の代金か?無償で引き渡せ、この銭ゲバめ!」

 

あの自称次期王が酷いことを言う。引き渡さないと言っているだろうに…

 

「わかりました。今後一切関わりたくないです。教皇、いいでしょ?」

 

「あぁ、ここまで酷い王族とは思わなかった。好きにおし」

 

好きにする。前以て目を付けていた図書館があるんだ。ソレを貰っちゃおう。どこかの学校の図書館らしいのだが、魔導具がたくさんあるのだった。

 

 

貰って来た図書館をアルメリア公国王配公邸の庭に設置した。別邸の庭には整地した土地が未だ無いから。いずれ移転させる予定だ。

 

「凄く良い図書館ですね」

 

マインとソフィアが目録作りをし始め、ダリヤは魔導具の仕組みを調べ始めた。その結果、この図書館の魔導具は触れるだけで魔力を注ぎ込める。それは身食いの予防に使えると言うことである。

 

我ながら良い物をがめてきたと思う。

 

 

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