カノジョ探しの異世界行   作:もっち~!

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物体X

 

---ツバサ---

 

セイ、シロと共に、あのアンデッド系の迷宮に挑んだ。勿論、今回も無許可である。

 

「この迷宮はアンデッド系だから、セイだけでもクリア出来るはずだよ」

 

「あれ?先輩…この迷宮って、開発中だったゲームに似ているような…」

 

「気のせいだよ。さぁ、さっさとクリアをしてしまおう」

 

深く考えたら負けだと思う。前回は床をぶち抜いたような…今回は正攻法で、ドロップ品は強奪で拾い、俺とセイの浄化術で次々と迷える魂を成仏させていった。

 

そして、クリアして、聖なる龍の骨一式と今回はダンジョンコアをゲットして離脱した。

 

 

 

---ルミナ(ルミナリア・アークス・フランシスク)---

 

聖シュルール協和国戦乙女聖騎士隊隊長である私ですら、パニック状態に陥っていた。神殿を取り囲んでいた結界が突如消え去ったのだ。

 

「まさか、誰かがダンジョンをクリアして、ダンジョンコアを持ち去ったとか」

 

元上司のカトリーヌ様と共にダンジョンの入り口に向かう。そこにはダンジョンとは思えない只の洞窟が広がっていた。禍々しい気で充満していた洞窟は、清々しい程に浄化されきっていた。

 

「ダンジョンをまるまる浄化って…そんな聖女っている?」

 

カトリーヌ様の問い掛けに、正解を答えることが出来ない。

 

「そう言えば、最近、聖女召喚したらしい国があるそうですから、そこに問い合わせしてみるのは?」

 

苦し紛れの答えだったが、正解に近づくことになるとは。

 

 

聖女召喚をしている国、スランタニア王国に問い合わせてみると、前回の召喚時に、聖女一人とそれに付き添う男が一名が、忽然と姿を消したそうだ。

 

「その者達の仕業でしょうか?」

 

「何故、聖女召喚で男が…」

 

教皇様が違うことに興味を持たれた。

 

「まさか、聖女の上位存在である聖者だったのでは無いか?」

 

聖者…聖女は後衛で癒やしがメインであるが、聖者は前衛で、癒やしも出来る聖騎士の上位互換とされている者である。

 

「魔力量にもよるが、その聖者かもしれぬ」

 

その日、教皇の名で聖者の捜索が、各国の神殿、教会に依頼された。

 

 

 

---セイ---

 

先輩の前回の記憶を元に、マインちゃんの病気がほぼ治った。予防として、毎日魔力を使い、物体Xを飲むこと…この物体Xが厄介であった。マズい青汁の味なのだ。それをジョッキで1日に3杯飲むと言う。一緒に先輩が飲んでいるので、私も飲んでいるけど、慣れない不味さである。

 

効能は魔力の流れをスムーズにし、精力は減退…先輩は溜まっているようだ。そう言えば、大人の階段を昇る前に召喚されて、それっきりだし。目の毒とも言えるアイリスさんの全裸姿を見ての診察と診療。誰かで出して貰わないとダメかな?

 

「いや、、俺は発情なんかしていないぞ」

 

と先輩…本当か?

 

「いいか?アイリスもプライドも教え子だよ。教え子に手なんか出さない」

 

それは、教え子で無い私と奴隷であるウェンディさんが危険ってことか?

 

「セイは俺の妻だし、ウェンディは俺の奴隷だろ?問題は少ないだろうに…それに物体Xのおかげで、性衝動が起きない」

 

いいのか?それで…ねぇ、先輩。

 

その夜、女性だけの話し合いをした。先輩の下の処理問題である。成人しているのは私とアイリスさんとウェンディさんである。三人で抜いた方が良いのか?

 

「私は構いませんよ。婚約者ですから」

 

と、アイリスさん。

 

「私も大丈夫です」

 

と、ウェンディさん。覚悟が出来ていないのは私だけのようだ。

 

「問題は私達が迫っても、行為に及ばないんですよ」

 

って、二人は既に先輩に迫っていた。なんか、出遅れた感が強い私でした。

 

 

 

---ツバサ---

 

久しぶりに冒険者ギルドに行くと、スランタニア王国から脱走した聖者と聖女が指名手配されていた。脱走したくなるだろうに。異世界から拉致され牢屋に監禁されていたんだから。あの国は今回もアウトかな。

 

「男と抱き合っている聖女なんかいないって、私なんか、後宮に監禁されていたんですよ」

 

と、セイ。扱いから言って、俺とセイは聖者と聖女では無いと思われるので、無視だな。人捜しクエストは俺達には無理だし。

 

「ねぇ、ツバサさん…」

 

隼人が寄って来た。

 

「僕は言いませんから」

 

って…

 

「俺達は違う。俺は召喚されて牢屋にぶち込まれ、セイは召喚後後宮行きだったんだ。聖者と聖女にそんな扱いはないだろ?」

 

「無いですね」

 

隼人は、俺とセイが召喚された者であると伝えある。

 

「拉致されて監禁って、脱走じゃなくて脱出ですね。何かあったら、僕達も協力しますよ」

 

バレバレである。

 

 

レインリヒが世界樹の葉っぱをオークションに出して、白金貨100枚を手にしたらしく。50枚を白金貨75枚で売ってくれと言う。迷わず売る。量産体制は出来ている。1000程度なら売っても問題は無い。

 

「枝は売って貰えるか?」

 

「いいけど、いくらで?」

 

「杖が作れる大きさなら白金貨1枚でどうだ?」

 

迷わず売る。

 

「これが世界樹の枝かい。…硬い。どう加工するんじゃ?」

 

マイルの本気の斬撃でも傷が付かなかった、この世界で最も硬いと思われる物質である。普通の加工具では削れない。

 

「加工賃も白金貨1枚かな?」

 

「銭ゲバか?加工方法くらい開示せぇ!」

 

「秘匿する技術ですから…」

 

俺の言い分に折れたレインリヒからの依頼で、後日錬成した杖を手渡した。毎度あり!

 

まさか加工方法が錬成術のみとは思わないだろう。錬金術師は錬成を出来ない場合が多いのだ。錬成士をマスターして錬金術師になるのが正解ルートになる。だけど錬成術師は軽視され、錬金術師にいきなりなる者がほとんどである。錬成では単一物質にしか効果が無いからだ。液体錬成などは、錬金術師でも出来るが、木材加工は錬金術師の範囲外である。

 

 

 

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