---カタリナ・クラエス---
婚約破棄をしない王子…腹黒でドSな為、バッドエンドに怯える私。学校には行かずに家出することを義弟のキースとあっちゃんであるソフィアとお付きのメイドであるアンには知らせた。理由は「王子がドSな為」と…家出にアンとソフィアが付いてくると言う。家出当日にしか先生と連絡が取れないけど、大丈夫かな?
そして、運命の日を迎えた。学校の門を潜り、ソフィアとアンと合流をして、先生に浚って貰った。
---キース・クラエス---
姉さんが家出をした。「ジオルド王子のイジメに耐えきれなく、アンとソフィアと共に家出をします。探さないでください」と、学校の寮に書き置きを残して…問題にならない訳がない。姉さんはそのジオルド王子の婚約者である。
僕は姉さん達の行き先を知っているが、王子には言え無い。王子のドS度を知っているので。公爵家の一人娘を婚約者にするって、おかしな話である。第三王子なんだから、婿入りするなら分かるのだが。何故、嫁に取る必要があるのだろうか?
義父に質問をしてみた。
「まぁ、俺様王子で、王位継承者だと思っているのだろうな。公爵家の存続なんか考えてもいないバカ王子だよ」
「バカ王子」と一刀両断である。もし姉さんがジオルド王子と結婚をして、彼が王位継承しない場合、王弟妃としてお飾りの立場になるだけであるそうだ。姉さん的には許せないだろうな。
姉さんの家出を知ったジオルド王子は、魔法省に命じて、姉さんの行方を捜し出すことにしたそうだ。迷惑極まりない行為である。家出の原因はジオルド王子にあるのだから。
「私はカタリナを虐めていない。何かの間違いだ」
と、ジオルド王子が義父に言った。
「我が公爵家へ婿入りって選択肢は無かったのですか?王子4人とも婚約者をお持ちです。その場合、王弟妃が3名も存在することになり、国庫に負担が掛かるのですよ」
宰相としてジオルド王子に苦言を呈した義父。
「我が国の国力から見て、王弟妃が3名いても問題は無いでしょう」
その返答に頭を抱えている義父。王弟3人、王弟妃3人の生活費、遊行費などは総て税金で賄われるのだから…
---ツバサ---
カタリナを迎えに行くと、予定よりも人数が多かったが連れ帰った。
「先生、お久しぶりです」
俺を目にしたことでソフィアが前世の記憶を取り戻したそうだ。
「まぁ、ここでノンビリ暮らしていこう」
「はい」
カタリナ達を迎えて、落ち着きを取り戻した日常に戻り、久しぶりに冒険者ギルドへ向かうと、カタリナが指名手配されていた。生きたまま捕獲して欲しいそうだ。他にもプライド・ロイヤル・アイビー、アデル・フォン・アスカムが指名手配されていた。
俺達、何か罪を犯したのか?人捜しで無く、指名手配ってなんだ?
「なぁ、人捜しで指名手配って、この世界で普通なのか?」
隼人に訊いてみた。
「普通じゃないです。指名手配って犯罪者に対して行うものですよ」
プライドの罪ってなんだ?マイルの罪ってなんだ?カタリナの罪って?おかしいぞ。まさかイレギュラーイベントってやつか?この世界の神を叩かないとダメなのか?どこに居るんだ?
更にイレギュラーイベントが俺達を襲う。アイリスが第一王子の婚約者に指名されたそうだ。
「どういうこと?」
アイリス母に訊いてみた。
「王妃と第一王子がアイリスを気に入ったそうなのよ。バカにしているわよね。第二王子のした行為を忘れたのかしら?」
アイリス母も激おこ状態だった。王族の行為により、嫁に行けない娘ならば、貰って上げるよ的な行為らしい。
「アイリスちゃんはツバサ君に貰って貰う。これは我が公爵家の決まり事よ。王家に抗議してくるわ」
って…公爵家が王家に抗議して結果って変わるのか?イレギュラー状態のこの世界の常識が分からない。
◇
「情報を仕入れて来ました」
と、マイル。
「私の場合は、入り婿である父親によるお家乗っ取りが明るみに出て、生きているか死んでいるか分からない私を探し出す方便らしいです。プライドさんも同様のようです。単なる人捜し案件よりも指名手配案件にした方が、冒険者も躍起になって捜索するかららしいです」
「でも、見つかった場合、犯罪者待遇なんだろ?」
「えぇ、そのようです。生かしていれば、何をしても良いらしいですよ」
もはや他人事のマイル。生きていれば、陵辱オーケーってことか?ふざけるな!許せないなぁ。
「まずはプライドの案件を片付ける。俺とプライドで、フリージア王国に乗り込んで、プライドの両親を納得させる。ダメだったら、多少は暴れてくる」
俺とプライドで転移をした。フリージア王国の王妃であるプライドの母親は予知能力持ちであるので、プライドを返却した場合の未来を見て貰う事にした。
◇
プライドの案件は片付いた。プライドのラスボス化を防ぐ意味で、俺に身柄を預けることにしてくれた。
次はマイルの案件だが…相手の言い分では貴族の数が減るのは困ると言う。だけど、マイルを次期当主にするには難しい現状を説明した。貴族令嬢として育てられておらず、下女扱いで育てられたことが大きな波紋を呼びつつも、マイルの身柄を俺に預けて貰えた。袖の下で白金貨10枚ほど掛かったけど…結局は金目当てなのか?
そして、問題はアイリスの案件である。王太子からの指名婚約宣言である。王妃が後ろ盾である。彼らの言い分は王妃教育を受けたアイリスならば、次期王妃を問題無く務めることが出来ると言う。
だけど、アイリスの心情的にはノーである。違う王子とは言え、同じ王族から公開で処刑されたことが拒否理由であるが、王妃になれば問題無いと言う王妃様。王都では、あの時のアイリスの裸体画が多数出回っているのにだ。王家は回収すらしていない。それすら問題では無いのか?!!
「娘本人の気持ちは問題では無いのですか?」
「国の為だ。そんなちっぽけな問題は問題にならない」
と、王様。ちっぽけな問題って、なんだ?アイリスに取っては大事なことなのに…
「ツバサくん、お願い。アイリスと駆け落ちして、次期当主には息子を据えるから」
アイリス母からの駆け落ち願い…取り敢えず、アイリスの身柄を死の森に移した。これで解決か?あぁ、俺とセイの案件はスルーである。これ以上、問題を拗らせるなら、前回と同じく、あの国を潰すことにしたのだ。
ジオルド王子よりも、第二王子の方が真面そうに見えるが…第一王子はブラコンを拗らせていて、使い物にはならない気がする(^^;
えっ、アラン?王子向きではなく芸術家ですよね…