カノジョ探しの異世界行   作:もっち~!

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再会は突然に

 

---ツバサ---

 

カタリナの弟から連絡を貰い、前回同様にクラエス公爵家の屋敷と、アスカルト伯爵家の屋敷を、アルメリア公国の行政区に隣接するエリアに転移させ

た。

 

「キース…会いたかったわ」

 

「姉さん…」

 

カタリナ、ソフィアは久しぶりとなる家族との再会をしている。そんな感動的なシーンだったが、俺はカタリナ、ソフィアの家族に打診をした。

 

「我が国で働いて貰えますか?」

 

と。

 

「えぇ、娘を保護して頂いたし、この国の評判は耳にしております。我々の力で良ければ、お使いください」

 

王配としての俺は、カタリナ父、ソフィア父と雇用契約を結んだ。カタリナ父には財務大臣を、ソフィア父に宰相を務めて貰おうと思う。後日、公女の館でアイリス、アイリスの両親とも面談の時間を設け、正式に契約を締結した。

 

「で、娘達の仕事は?」

 

「ソフィアには図書館の司書を、カタリナには植物研究所で植生研究をしてもらっています」

 

「息子達はどうしますか?」

 

「この国はまだ人手が足りず、学校の開設まで及んでいません。将来的には皆さんを講師にとかんがえておりますが、現状はそれぞれ、父親の背中で学ばせてあげてください。領地経営を学ばせたいのであれば、領地を与えますが、基本的に我が国は中央集権国家にして、領地は代官に任せたいと思っております。勿論、代官を養成する学校も計画しております」

 

実際問題、この国の各都市は自治権を与えている。領主となる貴族がいない為と、代官を雇う予算がない為である。それは各都市とも了解済みで、赤字にしない経営を目指してもらっている。赤字になりそうな都市は、、こちらからアドバイザーを向かわせて、再建計画を一緒に立てさせているけど。因みにアドバイザーはアイリス父とアイリス祖父である。アイリス祖父の場合は、自警団関係のアドバイザーになるけど…

 

俺の役目が終わり、アイリスがショウルームの案内と商談を始める。俺は砂の除去作業に戻った。

 

 

 

---アラン・スティアート---

 

スザンナは迷い無くどこかに向かっていた。

 

「どこに行くんだ?」

 

「一番の理想的な国家であるアルメリア公国よ。きっと、彼らはそこにいる」

 

アルメリア公国って国の方針に逆らった公爵家が独立し、立国した新興国だったような。

 

「理由は?」

 

「教皇様が移り住んだ土地よ。きっと、難航不落のダンジョンを踏破した人物が、そこにいるはず」

 

難航不落のダンジョンだぁ?都市伝説で聞いたことがあるなぁ。確か教皇の住まいの足元にはダンジョンが広がっているってやつか?

 

「遷り住んだってことは、ダンジョンコアを奪い、あの土地に新しいダンジョンを作り上げたってことよ」

 

「なるほど…それが真実なら一理あるなぁ」

 

「だから、行って確かめるのよ」

 

たった二人で敵陣に向かうのか?大丈夫か、この女は…

 

港町から船に乗り、隣の大陸へ…着いた街で馬車を借り、アルメリア公国へと向かった。

 

 

そして、漸くアルメリア公国に入国をした。一面の平原が広がり、その背後には鬱蒼とした森が広がっている。

 

「あの森を越えれば公都よ」

 

森の中、魔物がいない。普通、いるだろうに。

 

「なぁ、この森は魔物は出ないのか?」

 

御者の男に訊いた。

 

「出ないよ。アルメリア公国内ならダンジョン以外安全だ。冒険者達が定期的に森の中の安全を確保してくれているんだよ。盗賊すらいない」

 

「これが理想的な国家の現状よ。聞いた話しだと、定期的に冒険者の気質を見極めて、悪質な冒険者は排除しているそうよ」

 

「あぁ、そうだ。お嬢さん、詳しいねぇ。悪質な冒険者は見せしめ目的で獄門刑に処されるのさぁ。それは悪質な国民も対象だよ」

 

「理想の裏には恐怖政治ありかしら?」

 

「それは違うな。理想な国を担保して貰い、国民の自治権に於いて、賞罰するのさ。この国ではゴミ掃除は国民の義務なのさ」

 

そういう自治もあるのか。国民に自治権を与え、国策だけを注視しているのだろうか。

 

そして、漸く公都に着いた。街の周囲を壁が覆っている。王城かって感じにだ。

 

「先ずは宿屋の確保、そして食事よね」

 

街の中は整備されているようだ。道は馬車がすれ違うことが出来るように広めで、区画整理されているのだろうか、スラム街のような建物が見当たらない。

 

「あら?アラン様?」

 

何故か俺の婚約者であるメアリーの声が…声がした方へ振り返ると、メアリー、ソフィア、カタリナ、キースがいた。

 

「あれあれ、アラン様は実は歳上が好みだったんですか?」

 

って、カタリナ。

 

「ちげぇよ、この人は長兄の婚約者のスザンナだ」

 

「お兄様の婚約者とアバンチュールですか?」

 

って、ソフィア。

 

「ほら、ビンゴでしょ?さぁ、カタリナ様、一緒に帰りましょうね」

 

スザンナが魔法でカタリナを拘束しようとすると、俺とスザンナは一瞬で違う場所に転移させられていた。

 

「えっ!いつ転移魔法を掛けられたの?」

 

スザンナが周囲を見回している。

 

「魔導具ですよ。仲間に悪意を向けた相手とその仲間を、牢獄に転移させるね」

 

確かにここは牢獄のようだ。

 

「あぁ、ここは脱出不可能な場所にあります。さぁ、どうしますか?」

 

スザンナが何かの魔導具を発動させたが、何も起こらない。

 

「その牢獄内では、如何なる魔法も発動出来ません」

 

「アラン、どうしよう…囚われの身になっちゃったわ」

 

「どうしようじゃないだろ?護衛は?」

 

「あら?アランが護衛でしょ?」

 

うっ、ダメだ、この女は…

 

「さて、色々訊きたいことがあります。話してくれますよね?」

 

「話すことは何もないわよ。私達はカタリナ嬢を連れ帰ることが目的なの」

 

「じゃ、身体に訊いてみますか」

 

うん?身体に訊く?何を言っているんだ?

 

「えっ!」

 

スザンナの手首、足首に鎖が巻き付き、手足を引っ張り上げられて宙づりにされた。喘ぎ声を上げて身体をくねらせ始めた。彼女の真下が濡れていく。

 

「話を訊かせてくれますか?」

 

「お願い…もう止めて…」

 

スザンナの目から涙が零れていく。あの高飛車系の女が、乙女チックに見えるのは何故だ?

 

「本当に…もう…止めて…」

 

「そうだ!あなたはアラン王子ですよね?メアリーが話しがあるそうですよ。この女だけここに置いて、メアリーの元へ戻りましょうか」

 

「ねぇ…置いて行かないで…アラン…助けて…」

 

次の瞬間、どこかの屋敷のリビングにいた。

 

「じゃ、カタリナ。後は任せる」

 

「はい、任されましたよ、先生」

 

あの男の姿が消えた。先生って、カタリナの先生なのか?なんの先生なんだ?

 

 

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