カノジョ探しの異世界行   作:もっち~!

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クマさん、異世界で呼び出される

 

 

---ユナ---

 

株という名の錬金術を手に入れた私は、15歳にして巨額の富を手にして、引き籠もり生活を始めた。この世界、お金があれば、なんでも出来る、両親に1億円をプレゼントしたら、お口にチャックをして、私に意見することを止めた。今、私と接してくれる人は、ゲームで知り合った仲間と、神野翼という家庭教師の先生だけである。

 

「ちゃんと喰っているか?」

 

「食べています」

 

私の健康を気遣ってくれる先生。たぶん、世の中で唯一、信用出来る大人だと思う。ダメなことはダメとハッキリ言ってくれる。お金で解決しようとすると、真顔で「舐めるなよ」と優しくデコピンをしてくれる。両親を含め、先生以外の大人達は、お金を差し出すと、何も言わなくなるのに。

 

「顔色が良くないぞ。これを飲んでおけ」

 

サプリを何種類か、手渡して来た先生。

 

「先生は、このゲームに携わっているんですよね?」

 

「これ以外にも何本化は手に掛けているよ」

 

両親とは違い、頭ごなしにガミガミとは言わない。高校に行かない私に、生きる為の知識を教えてくれる。

 

「お金があれば、なんでも出来ますよ」

 

「そのお金が使えない世界になったらどうするんだ?」

 

「あり得ませんよ。日本円がいきなりデフォルトするなんて」

 

そう、あの時、そんなことを言った気がする…

 

 

大型バージョンアップ後、ゲームにログインした。目の間にゲーム内の私のメイドが現れ、ゲーム内での変更点を教えてくれた。あぁ、先生にもらったサプリを飲むのを忘れた。ログアウトしたら、飲まないと、などと考えていたら、知らない場所にいた。真っ白な場所、私のメイドがいない。

 

「ここはどこ?」

 

『神様からの以下の装備を貰いました

 右手 黒クマのてぶくろ(譲渡不可)攻撃の手袋、レベルが上がるにつれて威力アップ。

 左手 白クマのてぶくろ(譲渡不可)防御の手袋、レベルが上がるにつれて防御アップ。

 右足 黒クマの靴(譲渡不可)使い手のレベルによって速度アップ。使い手のレベルによって長時間歩いても疲れない。

 左足 白クマの靴(譲渡不可)使い手のレベルによって速度アップ。使い手のレベルによって長時間歩いても疲れない。

 服 白黒クマの服 (リバーシブル機能あり、表と裏で色が違う。見た目着ぐるみ)

   表(黒)使い手のレベルによって物理、魔法の耐性がアップ。耐熱、耐寒付き。

   裏 (白)着ていると体力、魔力が自動回復する。回復量は使い手のレベルに依存する。耐熱、耐寒付き。

 下着 クママークのパンティとブラ(脱ぐこと不可)防水、防臭、汚れ防止 清浄浄化機能付き

以上、クマセット一式を手にいれました』

 

システム音と共に、目の前に文字が表示されている。クマセットって何?神様って?これって、神様チート装備かな。カンストな私が装備すると、ゲームがつまらない気がする。でも、着ぐるみみたいでかわいいかな。先生も欲しがるかな。

 

真っ白な場所が急に光出した。眩しい…目が開けられない。

 

目を開けてみた。鬱蒼とした森の中にいた。ここはどこだ?木々の隙間か建物のような物が見えた。そこへ向かって歩いて行くと、背後に何かの気配を感じ、意識が途絶えた。カンストした私がやられるとは…

 

あれ?いつの間にか寝てしまったのかな?目を開けて、周囲を見ると、知り合いが目に入った。

 

「ここは?アレ…先生?」

 

「優奈か?」

 

「そうです…」

 

「このクマの装備はどこで買ったんだ?」

 

「クマの装備?確か、神様に…」

 

よく分からない状況である。私は死んで異世界に召喚されたらしい。ラノベの様な展開でバカバカしいけど、先生、私が生前すんでいた部屋へ案内されると、真実味を感じてしまった。砂に埋もれたマンションの最上階の一室。株式の値動きをみるモニターらしき残骸の数々。ベッドらしき物の上に静かに置かれている人骨。そのクビ元にはステンレス製のペンダント型の認識証。手に取ってみると、私のだった。先生からのプレゼント。私を私だと認識出来るからと、プレゼントされた。高層マンションで怖いのは火災で、万が一巻き込まれら、私を探す手がかりにしたいって…

 

「先生、これ…」

 

手に取り、先生に見せた。

 

「へぇ~、まだ残っていたんだ。風化もせずに」

 

懐かしそうに私の認識タグを見つめる先生。634メートルの塔は風化して消えたそうだ。

 

 

 

 

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