---ツバサ---
教皇から念話が届いた。面倒事が発生したようで、俺一人で来いとある。教皇の元へ急ぎ,転移した。教皇の間には、マイルを追い出した国の王女がいた。たしか…ブランデル国だっけ?正式な貴族令嬢であるマイルが下女の様な扱いをされていても見もせず助けず、マイルが女神の依り代とうそぶいてからは、手の平を返した様に粘着してきたクソ王族である。
「おぉ、来たか。お前はアデル・フォン・アスカムという女神を知っておるか?」
まさか、教皇にマイルを寄越せと迫ったのか?
「アンタが影で、破壊神と呼んでいるアイツのことだよ。それがどうしたんだ?」
マイルのチートな破壊力を見て教皇様は、アイルを影で『破壊神』とよんでいるそうだ。
「この者が儂とその女神を救済したいそうなんだが、どうしたら良いかの」
知らんがな。よし!決めた。砂の捨て場所を変更だ。王女と取り巻きをブランデル国に強制転移させ、亜空間収納に入れて有る砂をブランデルの城の上からぶちまけた。
---モレーナ---
一瞬で我が城に転移させられた。大量の砂と共に…やはり、アルメリア公国が裏で糸を引いているんだわ。我が父である国王に進言をした。
「アルメリア公国が裏で糸を引いています。天誅を喰らわすべきです。女神様と教皇様を人質にしているようですわ」
「本当か?冒険者ギルドに申し立てをし、罰を与えよう」
が、冒険者ギルドからの返答は、『その様な事実はございません』だった。そうか冒険者ギルド本部すらも人質にされているのだろう。この事実をブランデル支部に持ち込んだ。
「確認しましたが、そのような事実はございません。本部は人質に取られていません」
と、騙されている様であった。どうすれば良いか?
---ツバサ---
連日、モレーナ王女はあらゆる組織に働き掛けをしているようだが、冒険者ギルドも、教皇サイドも相手にしなくなった。俺達からは連日、大量の砂をギフトしまくっている。
「あんな国、無くなってもいいよ!」
と、マイルがキレまくっていた。探さないで欲しいとお金まで出して頼んでいるのに、白金貨1枚じゃ足り無いのだろうか?マイルは捕まれば、神殿に監禁されるんだろうな、女神の依り代として信仰の対象となり。
「いっそ、女神になって、世界征服でもする?」
「イヤです。つまらないです。先生とアレコレ画策する側でいたいです。先生の思考は私よりも斜め上ですから。毎日がワクワクですよ」
と楽しそうに言うマイル。
森の中で狼と兎を狩り、解体する日々。解体スキル持ちであれば、亜空間収納に入れるだけで、自動で各部位に解体出来るのだが、ユナとケーナは未だこの世界の解体スキルを得ていないので、倒しても死体しか手に入らないのだった。
「兎に角、解体スキルを先ず手に入れることだよ。じゃないと金にならない」
解体用ナイフを手にして、ユナとケーナは解体しまくっている。倒す火力は充分であるので、解体の経験を積ませていく。
「この世界はゲームでは無い。レベルは存在しない。スキル頼みなんだよ」
解体練習で生まれる売れ無い素材をエサに、狼を呼び寄せて、俺とマイルで練習素体を稼ぐ。解体に失敗し、ボロボロになった皮や血抜きが不十分な内臓などが売れに素材になる。
「誰か、助けて・・・・」
突然、森の中で、人の声を聞いた。咄嗟に声の元へ駆け寄る解体に飽きてきた俺達。現場では、小さな女の子が倒れている。そこに三匹の狼が襲い掛かろうとしていたが、一瞬で狼は死体に成り果て、マイルが女の子を介抱し始めた。
「先生、マインドヒールをお願いします」
女の子にマインドヒールを掛けた。あまりの恐怖に失神してしまったようだ。
「あっスキルが生えた」
「私も…」
女の子を介抱している間、ユナとケーナのコンビは、死体となった狼を解体し、解体スキルを漸く手にいれたようだ。