---ツバサ----
久しぶりに、ヤーシスから『掘り出し物有り』と連絡をうけ、さっそくヤーシスの元へ向かった。
「これなんですが…」
ベッドに横たわる女性。この女性を知っている。マリア・キャンベルである。カタリナの友人で聖女である彼女がなんで奴隷の館で売り物になっているんだ?
「いくらだ?」
「訳あり物件なので高いですよ。5000万でどうでしょうか?」
確か、今回の周回ではカタリナの婚約者と、婚約し結婚したんだっけ?
「訳ありって、元王太子妃か?」
「そんな感じです。三男坊なので王太子では無かったようですが」
ヤーシスの前に6000万を置いた。
「釣りは今後の情報料だ。そうそう、彼女の売買履歴ってあるか?」
「勿論ですよ元高位貴族ですからね」
売買履歴によると、亡国の王子、ジオルドが、生活費を稼ぐ為に、マリアを奴隷商に売ったらしい。それをどこぞの貴族が買い、飽きたのでヤーシスに売ったようだ。
マリアをクラエス家の屋敷に運び込み、診察をセイがして、俺が治療を開始した。カタリナ、メアリ、アランが心配そうに見守っている。売買履歴はマイルに渡し、どこぞの貴族の特定をしてもらっていた。プライド、ケーナにはマリアの母親を探してもらっている。
「ジオルドのやつ…」
「酷い…」
相当無理な物を入れたのだろうか?中で裂けていやがる。
◇
マリアが完治するまで1週間ほど掛かった。体内の臓器の修復に、アレを使った為だ。
「ねぇ、マリアのアソコに漬物は残っていないよね?」
「大丈夫なはずだ。優しい水流で膣洗浄をしたから。それにマリアの股間に顔を埋めても臭いは残っていないし」
マリアの世話はカタリナに任せた。俺は俺ですることがある。
◇
エルファニカ王国内で、盗賊を見つけ、お宝を総べて奪い去り、盗賊達の頭だけ集め、からだ部分は灰にしていく。そして、王都の冒険者ギルドに向かった。
「おい、お前、初めて見る顔だな。お前みたいなヤツに冒険者稼業は無理だ。装備と金を置いて出て行け」
スルーして、受付に向かうと、
「テメェ、無視するなよ」
剣を抜いた音、振り返り顔面にパンチをぶち込んでやった。俺に斬りかかった男は顔から灰になっていく。
「ギルド内でケンカは止めて下さい」
受付嬢が叫ぶが、襲い掛かってきた者は既に全身、灰になり証拠は無い。
「ケンカって相手がいないと出来ないが、相手はどこにいる?」
「え…ウソ…」
カウンター内で受付嬢が尻餅を着くように倒れた。
「貴様!悪魔だな」
俺に向かってくる冒険者達。
「俺は聖者だ。聖属性を発動していれば、悪意の有る者は総て灰になるぞ」
次から次に灰へと変わり果てていく冒険者達。ここのギルドは悪意持ちが多いなぁ。
「あらあら、騒がしいと思ったら…」
上の階からエルフが降りて来た。コイツがギルマスか?
「受付嬢がトンズラするから、用件が済ませられない」
既に、ギルド内の冒険者は俺一人である。
「で、用件は?」
「お前は誰だ?」
「私は当ギルドのマスターでサーニャよ」
「用件は盗賊を退治したから、持って来た。」
サーニャの目の前に盗賊達の頭部を置いて行く。
固まるサーニャ。生首を見るのは初めてか?
「じゃ、俺は帰る。二度と、この国には来ない!」
サーニャの目の前から消え、森の館へ戻った。