梟の羽休め   作:ポン酢おじや

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鬼の戯れ

「...てゐ遅いわねぇ」

 

永琳は腕を組ながらうろうろしている。

竹林全体に謎の殺気を感じた瞬間、てゐは全速力で竹林の奥へと走っていった。

 

永琳もその殺気を感じたが、ここを離れるわけにもいかずウサギ少女達に追跡を命令した。

 

そんな事をしていると、永遠亭の門から輝夜が出てきた。

 

「永琳」

「あ、姫様」

「先程の殺気は何かしら」

「わからないわ。けど危険な何かがここに入ってきてる事は確かね」

「へぇ...面白そう」

「今てゐと梟さんが見に行ってるわ」

「.....大丈夫かしら」

「何とも言えないわね」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「むん!」

梟は刀を思い切り振り下ろすも、防いだ勇儀の腕は皮膚すら斬れていない。

 

「人間にしてはまぁまぁの力だ。悪くないね」

 

梟は距離を取ると同時に勇儀の顔めがけて手裏剣を三つ投げる。

しかし手裏剣は全て彼女の拳によって粉砕され、先程まで手裏剣だった鉄が地面に落ちていく。

 

「.....」

 

梟の額からは汗が流れていた。

勇儀の腕を斬ったが、まるで巨大な鉄鉱石を斬ったような感覚だったのだ。

しかも鉄で出来ている手裏剣を木っ端微塵にする腕力。

 

明らかに梟が劣勢だ。

 

「鬼というのは不思議なものよ」

「さぁもっとあんたの力を見せておくれよ。全て受け止めてあげるからさ」

「...」

すると梟は後ろにある竹を踏み台に高くジャンプし、回転しながら刀を勇儀目掛けて振り下ろす。

 

その素早い刃は勇儀の肩に振り下ろされるも、着物が斬れて皮膚に痕がついた程度だった。

 

「ぬぅ...」

 

梟は距離を取ると、どうしたものかと悩み始める。

すると勇儀はゆっくりと歩き始め、ゆっくりと腰を深く落として拳を構える。

 

「さぁて、くらってみな」

 

梟は刀で防御の構えをするが、勇儀の拳が刀に触れた瞬間彼は大きく後ろに吹き飛んだ。

 

梟は受け身を取るが、衝撃は逃しきれず近くの竹に叩きつけられた。

 

「むぅ...なんという怪力か」

「ほぉ...軽めにしたとはいえ言え受けきったかい。鬼を切るだけの事はある」

 

梟はゆっくりと立ち上がり、刀を握り締める。

 

「...参る」

 

梟は勇儀目掛けて走り出し、手裏剣を取り出す。

 

「むん!」

「そんな飛び道具私には無意味さ!」

 

梟は手裏剣を投げるも、勇儀はなんと頭突きで手裏剣を粉砕した。

するとその勢いで彼女は近づいてきた梟を殴ろうとするが、その瞬間彼は懐から黒い羽が紐でまとめられた物を取り出し彼女の前に出す。

すると梟は黒い羽を撒き散らしその場から消えてしまった。

 

「!?」

 

そして梟は上空から大量の黒い羽と共に現れ、勇儀の肩に刀を振り下ろす。

 

忍具 霧がらすである。

 

「ぐっ!」

梟は彼女の肩を斬ったあと踏み台にして距離を取る。

 

「...」

「全く...中々だね」

梟は相手が斬れぬ皮膚を持つならば、同じ箇所を斬り続ける事を決める。

いつかは傷つき、鬼の皮膚とはいえ耐えきれずに斬れる筈だと予測する。

 

勇儀は思いきり足を地面に叩きつけると、衝撃と共に亀裂が入り辺りは大量の土と共に吹き飛んだ。

 

「もう終わりかい?」

 

辺りは土煙と根本から吹き飛んで空に飛び上がった竹が落ちてきていた。

 

するとその煙の中から突きの構えをした梟が現れ、勇儀の肩を刀で突き刺した。

 

「ぐっ!!」

 

勇儀は肩にある刀を握ると、ミシミシと鈍い音がし始める。

しかし梟は彼女の顔を足で踏み台にし、上空へ飛ぶと回転しながら刀を横に振るう。

 

攻撃は首に当たりさらに刀を大きく振り上げると、力強く勇儀の肩目掛けて振り下ろした。

 

すると流石の鬼の皮膚も梟の刀に負け始めたのか、赤く内出血していた。

 

「くっ...」

 

勇儀の顔も苦痛に歪み、肩を手で押さえる。

 

「さて、どうだ」

「あははは!痛いじゃないか!」

「まったく...刀を受けても笑うとはな」

 

勇儀は梟の肩の服を掴み殴ろうとするが、彼は刀で掴まれていた部分の服を斬って距離を取る。

 

しかし彼女は風のように走り、彼へ近づき回し蹴りをくらわす。

 

それに対して梟は直ぐ様姿勢を低くして蹴りをかわし、立ち上がり背撃をくらわし刀を振るう。

 

そして左手に掴んだ火薬を前にぶちまけて、爆発すると同時に火を纏わせ薙ぎ払った。

 

「ぐっ!」

 

下っぱの鬼の皮膚をも斬った纒い斬りは、流石の勇儀といえども傷つきはしないが衝撃が彼女の内部を傷つけた。

 

彼女は後ろに吹き飛ぶと、立ち上がって持っていた盃を後ろに放り投げる。

 

「どうやらあんたには片手じゃ無理らしいね」

 

勇儀は両方の拳を力強く合わせると、当たりの竹にまでその衝撃が走る。

 

「さぁいくよ!」

 

勇儀は一気に走り出すと、距離を取っていた梟に一瞬で近づいた。

そして高くジャンプすると、そのまま踵落としをくらわせる。

 

梟は攻撃を避けるも地面に叩きつけられた勇儀の踵は地面を変形させ、衝撃はそこら一帯の竹が根本から粉々になる程であり彼は吹き飛んでしまう。

勇儀は梟を確認しようとするが、地面には勿論目の前にもいなかった。

 

すると梟は上空から現れ、勇儀の肩に刀を突き刺した。

 

「このぉ!」

 

勇儀は梟を殴ろうとするも、再び大量の黒い羽と共に消えてしまう。

 

その瞬間彼女の後ろから二回衝撃が走り、後ろを向いて再び殴るも彼は黒い羽と共に消えた。

 

「厄介なもんだね...!」

 

梟は霧がらすを使い再び上空へ移動し、勇儀の肩を攻撃しようとする。

しかし彼女は梟が霧がらすを使って別の場所に移動する際に起こる黒い残光のようなものの存在に気づいていた。

 

彼が移動する場所を黒い残光で予測し、移動場所である上空へ振り向き足を掴むとそのまま地面に叩き落とした。

 

「ガハっ...!」

「オラァッ!」

 

勇儀は地面に倒れた梟の顔を踏み潰そうと足をあげるが、梟は腕の力だけで立ち上がり避けた。

そして刀を左下から右斜めに斬り払うと、そのまま回転して左手斜めに薙ぎ払う。

 

忍び技 旋風斬りである。

 

勇儀は攻撃を腕で弾いて反撃してきたが、顔に手裏剣を投げられ視界が遮られる。

 

「むん!」

 

そして梟は刀を思いきり勇儀の肩目掛けて振り下ろすも、彼女は膝蹴りで刀を強く弾いた。

 

そしてそのまま梟の腹に一発拳をいれると、彼は後ろに大きく吹き飛ばされる。

 

「ぐっ...」

 

竹に叩きつけられた梟の口からは血が垂れており、息も乱れていた。

 

「ふぅ...ふぅ...」

「さぁて...そろそろ終わりかい?」

 

梟は膝に手を乗せ立ち上がると、よろけてしまったが刀を地面に刺して息を整える。

 

「...鬼...か」

 

梟は勇儀を見つめると、微かに口角が上がる。

 

「さて...鈍ったこの体でどこまで噛みつけるかのぅ」

 

梟は刀を構え直すと、彼の後ろに青く光るフクロウが現れる。

 

「我が梟をお見せしよう...!」

「不思議な技を使うねぇ...だが所詮は人間技さ。捻り潰してやるよ」

 




文章におかしい部分あると思いますが、暖かい目で(ry
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