前回、御意見頂いたので
ピンポーン
と玄関のインターホンがなった。
碇くんはレイジと一緒にお昼の、食材の買い出しに行ったばっかりで、
まだ帰って来ないはず、何か忘れ物をしたのかしら?
と考えながら私は、アイと一緒にしていた、洗濯物を畳むのを
一時中断し、玄関に向かった。
「はい、今行きます」と答え、私は玄関を開けた。
そこには、私の思いもよらぬ人物が立っていた。
そこにいた男の人の正体は、碇くんの父であり、私のお義父さんだった。
私は、なぜお義父さんがここにいるのかが不思議だったが、
「久しぶりだな、レイ」と、急にお義父さんに言われ我に返った。
「そうですね、お義父さん」と返した。
「シンジはいるか?」とお義父さんに聞かれ、私はお義父さんに
「碇くんは、今レイジと一緒にお昼ご飯で使う
食材の買出しに行ってます」と答えた。
私は、お義父さんをリビングに案内した。
「アイ、おじいちゃんが来たわよ…リビングにいらっしゃい」と
アイを呼ぶ。ドタドタと足音を立てて階段を降りて来た。
アイはお義父さんを見るや否やお義父さんに飛びついた。
お義父さんも飛びついて来たアイを受け止め、
「久し振りだなアイ、元気だったか?」とお義父さんの問いかけに
元気良く「うん…おじいちゃんも元気だった?」と答え、
お義父さんにも聞く、「あぁ、私も元気だったぞアイ」と答える。
私は見てて微笑ましいと思うのと同時に
少し、ヤキモチを焼いてしまった。アイが、こんなにも
お義父さんに懐いているのは、アイが、小学校三年生になるまで、
お義父さんが、ほぼ毎週末、アイに会うために、この家に来ていたから。
それもあってアイはすっかりおじいちゃん子になってしまった。
アイがお義父さんに抱き着いていると、玄関から
「「ただいま」」と碇くんとレイジと声が聞こえて来た。
私は二人を迎えに玄関に足を運ばせた。
「おかえりなさい…あなた、レイジ」と優しい声で言う。
そして、碇くんに「今、お義父さんが来ているわ」と伝えると
碇くんは目を見開いて驚いていた。
そして、碇くんは私に「父さんは今、どこに居るの?」と
碇くんが聞くから私は
「お義父さんは今、リビングでアイと一緒に居るわ」と伝えると
碇くんは荷物をその場に置き、足早にリビングに向かって行った。
私は碇くんが置いた荷物を持って、レイジと一緒に、
碇くんのあとに続いてリビングに向かった。
「こうして、お前の家に来るのは、久し振りだなシンジ」
「そうだね父さん、でも来るなら来るで連絡をくれれば良いのに
そうすれば、迎えに行く事が出来たのに」と
呆れながらお義父さんに言う。
「すまんな、シンジ、この辺で委員会の用事があってな
それが思いのほか早く済んだもんでな」と
お義父さんは相変わらず口元で手を組みながら言う。
でも、その顔は、私と碇くんがエヴァのパイロットだった、
中学生の頃とは違い、とても穏やかな表情だった。
碇くんとお義父さんの会話が一段落ついたので、
碇くんと私はキッチンでお昼ご飯の用意を始めた。
その間、お義父さんはアイとレイジと楽しそうにお話していた。
用意と言っても、袋に入った蕎麦とうどんを水でほぐすのと、
天ぷらとか薬味をお皿に盛り付けるだけ。
お義父さんも一緒にお昼ご飯を食べて貰うことにした。
幸い、いつも、食材は碇くんが多めに買って来てくれるから、
お義父さんの分も用意出来た。
私と碇くんは、お皿をリビングのテーブルに運んだ。
お皿を運び終え、私と碇くんは席に着いた。
家族全員で手を合わせて、
「「「「「いただきます」」」」」と挨拶する。
これは碇くんが決めた事。
日々の食事に感謝をする事
食事の時は皆で楽しくお話をする事の二つ。
特に二つ目の皆で楽しくお話をする事は、
私と碇くんが…中学生の頃出来なかったからも有るけど、
何より、碇くんが以前の様なお義父さんとの
関係にしたくないって願いが強いわ。
お話はお義父さんを中心に進んでいく。
そしてお義父さんの話は私に振られた。
「レイ、最近はどうだ?」とお義父さんから聞かれた。
私は一つ間を開けて、
「最近、改めて幸せを感じています。アイたちも健康でいてくれて
こうやってお義父さんと一緒にご飯を食べるのも楽しいです」と
微笑みながら言う。
お義父さんも「そうか…それは良かった」と穏やかな顔で答えてくれた。
楽しいお昼ご飯もやがて終わり。
私は皆が食べ終えた食器をキッチンに持って行って、
食器を洗い始めた。
碇くんはお義父さんと二人でお話をしていた。
お話の内容は良く聞き取れなかったけど、碇くんの事や
今は亡き碇くんのお母さんの事を話していたと思う。
碇くんとのお話が終わったのか、お義父さんはアイたちと遊んでくれた。
アイたちも楽しそうにお義父さんと遊んでいた。
今では、お義父さんがアイたちと遊んでいるのは、当たり前の光景に
なっているけど、私たちが中学生の頃は全く想像が出来なかった。
中学生の頃は私と碇くんはお義父さんの計画の道具でしかなかったけど
今は、お義父さんにとっても大事な家族になっていると思う。
すっかり、日は沈んでしまった。
アイたちもお義父さんと遊び疲れて眠そうな顔をしている。
お義父さんは席を立ち「では、私はそろそろ帰らせてもらう」と言った。
碇くんも「もう、そんな時間だね父さん良かったら駅まで送ろうか?」と
お義父さんに聞くがお義父さんは
「大丈夫だシンジ今日は邪魔したな」と言うので
碇くんは「邪魔なんてそんな事言わないで父さんまた今度、来てよ
いつでも歓迎するからさ」と微笑みながら言う。
私に向けてそんな顔されたら絶対に顔を真っ赤にする自信があるわ。
「そうだ、アイ、レイジ私の所に来い、渡したい物がある」と
アイたちを呼ぶ。アイたちはお義父さんの元へ駆け寄る。
お義父さんがアイたちに渡したのはお小遣いだった。
それも一万円だった。私はお義父さんに
「すみません。いつもアイたちにお小遣いをくれて下さり」と
お義父さんに申し訳なさそうに言う。でもお義父さんは
「レイが気にする事ではない、これは私が好きでやっているだけだ」と
言われてしまった。「では、今度こそ私は帰らせてもらう」と
一言残しお義父さんは玄関を後にしてしまった。
「父さん、行ってしまったね」と碇くんが私に問いかける。
私は「そうね…お義父さんの事だからまたいつか来るわ」と答える。
「そうだね…」と碇くんが一言、言う。
それから暫くしてアイたちはお義父さんと遊び疲れ寝てしまった。
「綾波、今日はもうお風呂入って寝ようか?」と碇くんが優しく
私をお風呂に誘ってくれた。「そうね…碇くん…」と答える。
久しぶりに碇くんと二人きりで入るお風呂。
それだけでも私の気分が上がってしまう。
碇くんに私が機嫌良さそうに脱衣場に向かう姿を見て私に
「機嫌良さそうだね、綾波」と笑われてしまった。
「だって、碇くんと一緒に居るだけで幸せなのに
一緒にお風呂に入るのはもっと幸せ」と頬を緩ませて言った。
それを聞いた碇くんは顔を真っ赤にしてしまった。
うちの碇くんと綾波は二人きりだと
呼び方が、アイちゃんが生まれる以前の呼び方に戻ります。
その方が個人的に好きなので