「今日は良い夫婦の日らしいわあなた」と、言うと碇くんは
「そうらしいねレイ」って言うから
「あなたは良い夫婦ってなんだと思うかしら?」と、
聞けば碇くんは考え込んでしまった。
「そんなに考えなくても良いわよあなた」と、言えば碇くんは
「そうだねレイ。でも改めて聞かれると考えちゃうよ」と、言われ
私はアイとレイジに
「アイ達はどうかしら?」と、聞くとアイは
「そうねお母さん。難しいと思うわ。確かにお母さんたちは
いい夫婦だと思うし、ツバメちゃんのお母さんたちも
仲が良いからいい夫婦って言うと思うわ」と、言われるが
確かにアイの言う事も一理あるけど、ただ仲が良いから
良い夫婦とは言えないと思うわ。
ヒカリさん達も世間一般から見れば良い夫婦だわ。
でも私達とヒカリさん達は違うと思うし、葛城さん達とも違うわ。
「確かに仲が良ければ良い夫婦だと思うわアイ。
でもそれはお母さん達の場合だと違うと思うわ」と、言うと
「確かにそうねお母さん」と、返してくれた。
私はレイジにも
「レイジはどうかしら?」と、聞いてみると
「まぁ僕は母さんたちがそれがいい夫婦だと
思うならそれがいい夫婦なんじゃない?」と、言われ
「それを言ったらこの話はお終いじゃないかしらレイジ?」と、
言えばレイジは遊んでいたゲーム機をテーブルに置き
「確かに母さんの言う通りだけど、
実際は僕が言った通りじゃない?」と、言われ
私は言い返せなくなってしまう。
確かにレイジの言う通りだわ。
こういう問題はその人の価値観でアイが言った事も
アイの中ではそれが普通だしレイジの言う通り
私の捉え方によっても私と碇くんとの夫婦関係が
良いものにも悪いものにもなるわね。
やっぱり最後に頼れるのは碇くんだけね
「ねぇあなた。今のを踏まえてあなたはどう思うかしら?」と、
聞いてみると碇くんは
「そうだねレイ。僕達は良い夫婦だと思うよ」と、言うから
「どうしてそう思うのかしらあなた?」と、聞けば
「だってこうやって家族で同じ話題で真剣に話し合えるなんて
なかなか無いと思うよ」と、言われて
「確かにそうねあなた」と、思わず言ってしまう。
碇くんは続けて私に
「もっと言えばこんなに家族で色々とするのなんて
今どき珍しいと思うよレイ」と、言われ
色んな事を思い出す。
確かに最近はお義父さんと家族写真を撮ったり
相田君から貰った魚を一緒に料理したりお菓子を作ったりと
挙げたらきりのない程には色んな事をしてるわね。
そんな事を考えているとアイが
「ねぇお父さん。ケーキ出来たかしら?」と、急に言い出すから
碇くんは
「見てたんだねアイ」と、驚き半分呆れが半分といった感じで
アイに話を返す。
「やっぱりそうなのねお父さん!」と、目を輝かせて言うアイには
私は呆れて声も出ないわ。
「で、味は……「チョコレートでしょ!」と、碇くんに被せて
言ってくるアイを見るとどこかで教育の仕方を
間違えたのでは?と思ってしまうわ。
そんなアイを見ながら私は席を立ちチョコケーキを
食べる用意をする為にキッチンに向かう。
すると碇くんに
「ありがとうレイ。ケーキは一番上の段で冷やしているよ」と、
言ってくれたから私は
「ありがとうあなた」と、言って冷蔵庫から
碇くん特製のチョコケーキを取り出す。
いつ見ても碇くんの作るお菓子は上手に出来てるわ。
本当に羨ましいわ。
そんな事を思いながら、私はケーキを適当な大きさに切って
お皿に移し、碇くんに言われ冷蔵庫から生クリームの入った
ボウルを取り出しそれをケーキの上に盛り付けるが
アイの分はクリームを多めに盛り付ける。
それに最近は少し肌寒いから熱めに沸かしたお湯で
アールグレイとホットココアを淹れる。
淹れた紅茶たちとケーキを大きめのお盆に乗せて
リビングのテーブルに運びそれぞれ目の前に置く。
どうしてもアイが待ちきれそうにないから
お盆を後でしまう事にして皆でケーキを食べる事にした。