――――――神が居なくとも世界は回るのさ――――――
「なぁ、箒」
「何だ、千冬?」
「私にISの事を教えてくれるという約束、どうなったんだ?」
「し、仕方ないだろう。お前のISが届かなかったんだから」
「でも、基礎知識だけども教えられるはずだったと思うのだが?」
「・・・・・・」
「それに、この三日間。剣道だけしかしなかったのだが、お前は私に喧嘩を吹っ掛けているのか?」
「ち、違う!そ、それは!」
「・・・・・・・」
私は今箒と共に第三アリーナのカタパルトで専用機が届くのを待っている。私はISの事が何一つ分からなかった。一応参考書に目を通してみたのだが、アクティブなんちゃらとか広域うんたら、など私にはちんぷんかんぷんだった。その時箒が私にISの事を教えてくれると言ってきたのでその話にのり私は勉強しようとしたのだが
「訓練機などを使って練習することも出来たと思うのだが、まさか貴様。ただ剣道をしたかっただけというくだらない事を考えていただけだと思ってはいないだろうなぁ?」
「そ、そんな事・・・だ、だがISに乗る前にまず手が鈍ってないかを試すのは当たり前だ!」
「全敗だったお前が言えることか?それに一度も私に勝てなかったお前が何上から目線で私にそう言えるんだ?」
「ぐはっ!!」
箒は口から血を吐き床に倒れる。此奴は昔から何も変わってない、いつも竹刀で突っ込んでくるからそれをかわして私が叩きのめす。それの繰り返しをこの三日間でついやしてしまい、ISの事を何一つ勉強出来なかった
「織斑さん!織斑さん!」
「あ、山田先生。お疲れ様です」
「お、お疲れ様です!き、来ましたよ!織斑さんの専用IS!」
等々きたか。すると一夏兄も山田先生が入って来た扉から腕を組んで入ってくる
「織斑、時間がない。フォーマットとフィッティングは本番でやれ」
「え?」
「早くしろ!」
「サー、イエッサー!」
無茶苦茶だぞ一夏兄!私は殆どISの事勉強出来なかったんだぞ!、一夏兄と山田先生は私と箒を置いて管制室へ向かって行った
「これが・・・・私のIS・・・・」
私の前に置かれた白いISだった、何者にも染められない白。私は専用機、白式に触れる
(なんだ・・・・・この懐かしい感覚は?)
私はそんな感じをしながら白式に乗り込む、腕や足が完全に装着され私はIS白式を纏った
『織斑、準備はいいな?』
「大丈夫だ、行ける」
『そうか・・』
白式に管制室から通信が入り一夏兄が映る、私は一夏兄に大丈夫だというと一夏兄は鼻で笑うと通信を切る
「ち、千冬!」
「何だ?」
「ま、負けるなよ!」
「負けたらお前を殺しに来るから安心しろ」
「え!?」
私はカタパルトに乗り発進準備をする。すると山田先生がアナウンスを流す
《リニアボルテージ上昇、射出タイミングを織斑千冬に譲渡します!》
「わかりました。白式、織斑千冬、参る!!」
私はカタパルトによって生まれた推力と自身の加速力でアリーナへと勢いよく出て行った。すると目の前には既にISを展開しているオルコットが居た
「お久しぶりですわね、織斑さん」
「どうした?この前まで人を見下していた奴が随分と優しくなっているじゃないか」
「・・・・・織斑さん。この前の貴女への無礼と織斑先生へのご無礼をお許しください。本当に申し訳ありませんでした」
オルコットは謝罪の言葉を私に言うと頭を下げる。あいつ・・・・
「いち・・・織斑先生と戦って私が間違っていたとわかりましたわ・・・・」
「・・・・・・」
「私の母はとても強い人でした、その代り父はとても弱かった人でした。いつもいつもおどおどして母の機嫌を伺っているだけの人でした、そしてある日二人は私と莫大な財産を残して死にましたわ」
それで男を・・・・一夏兄の事を見下して
「でも、私は織斑先生に負けて初めて知りました。男は弱くないと、ただISに乗れないだけで決して弱い存在なんかじゃないと」
オルコットはそう言うと顔が赤くなってきた、それを見た私はある事に気付いた
「ま、まさかお前・・・・一夏兄に!?」
「えぇ、私は織斑先生の事を・・・・好きになりましたわ・・・//////」
やっぱりかァァァァァァァァァァァァァァァ!!!!!!
「くそっ!どうして一夏兄は!こんなにも女に好かれるんだ!!」
それを見ていた一夏と山田先生と箒は
「あいつは何を言ってるんだ?」
「はぁ~」
「一夏さんの唐変木は何年たっても治らないな」
「ん?」
オルコットはスターライトMk-Ⅲをを千冬に向けてこう宣言する
「織斑千冬さん!私は一夏様の心を撃ちぬいてみせますわ!!」
「ふざけるなぁぁ!!一夏兄は私の物だぁぁぁ!!誰にも渡さァァァァァァァんッ!!」
私はオルコットに向かって行く。ふざけるな!貴様の様な金持ちでお嬢様である貴様なんぞに一夏兄を渡してたまるかァァァァァァァ!!
「さぁ、踊りなさい。わたくし、セシリア・オルコットとブルーティアーズの奏でる円舞曲で!」
「生憎、私は踊る気はないッ!」
と言ってもオルコットの狙いは正確だ、オルコットはライフルを構えながら白式の装甲にレーザーを当てていく
「くそっ!私が白式の動きに着いてこれていないっ!」
「行きなさい!ティアーズ!」
オルコットは非固定ユニットから一夏兄に使っていたビットを射出しだした
「っ!あれは一夏兄に使っていた奴か!」
私はビットをかわすがまた違うビットのレーザーが直撃しシールドエネルギーが減る
「装備、装備は!」
私は装備を取り出そうと武装を検索すると一本の実体剣のブレードが表示された
「近接ブレード、これだけか!」
しかし剣なら私にとって好都合だ。私はブレードを量子展開し両手で持つ
「遠距離型のブルーティアーズに近接ブレード一本とは、舐められたものですわね!」
「だが」
私はビット一機をブレードで破壊しオルコットを見る。オルコットはビットを破壊した私を見て驚いていた
「あの時の戦いを見て分かったことがある。この兵器は展開している間はビットの制御に集中しなければならない。そうしなければビットを制御できない、そうなのだろう?」
「まさか、あの短時間でブルーティアーズの弱点を―――」
「これでも私は織斑先生の妹だ、これぐらいは当然だ!」
私はブレードを持ってセシリアへ接近していった。この勝負絶対に勝つ!
「すごいですねぇ~織斑さん」
「千冬、凄いな」
管制室で千冬の戦闘技術を見て二人は驚いていた、だが一夏だけは違った
「あいつ、浮かれているな」
「「え?」」
「織斑の左手が開いたり閉めたりしているだろう?あれは昔からの癖でな、あれが出ると大抵のミスを犯す。癖を直せと言っているのに全くあいつは」
そんな一夏を見て山田先生は苦笑いする
「織斑先生って妹さん想いなんですね?」
「からかっているのか?山田先生」
「いえ、織斑さんも、こんなにも優しくてかっこいいお兄さんを持って嬉しいと思っていますよ?」
山田先生は母親の様な顔をして一夏にそう言うと一夏は苦笑いしてモニターに映る千冬を見る
「私は、ただあいつを守れればそれでいいんです・・・・それ以上は何も望むつもりはないさ」
「よし!このまま!」
「くっ!」
私はオルコットのISの装甲を切り裂きながらアリーナの中を駆け巡る。そしてとどめを刺そうとオルコットに再度接近しようとする。だがオルコットは何かを隠し持っている様な顔をして私を見る
「これで終わりだ!オルコット!」
「あら、お忘れかしら、織斑さん」
腰に装備した砲口を私に向ける
「ブルーティアーズは六機ありますのよ!!」
その砲口から二つのミサイルが放たれた。それを見た私は思い出した
「しまった!ミサイルの事を忘れていた!くっ!」
私はミサイルから逃げようとオルコットから離れるがミサイルは追いかけてくる。そして
「はっ!?」
ドゴォォォォォォォォォォォンッ!!!!!
ミサイルは私に直撃し爆炎の中に包まれた
「千冬!」
篠ノ之はミサイルに直撃し爆発した千冬を見て叫ぶ。篠ノ之、お前が心配することはない
「機体に救われたな、馬鹿者め」
私は鼻で笑うとモニターに新たな姿に変わった白式の姿が映っていた
私は負けたと思っていたのだが気がつくと白式の姿が変わっていたのに気付いた
「これは・・一体」
「まさか、第一形態《ファースト・シフト》!?あ、あなた今まで初期設定のままで戦っていたんですの!?」
初期設定?ファースト・シフト?分からん。やっぱり私は説明書を読んで学ぶより体で感じて覚える方が私にとってやりやすい
「ん?」
するとさっきまで持っていたブレードの形も変わっていた。この刀は・・もしかして
「雪片?雪片って一夏兄が使っていた、あの?」
そうか、束さんめ。
「私は、守る」
「ん?」
そうだ折角一夏兄の刀を受け継いだんだ、なら
「一夏兄の背中を守ってみせる。この雪片で、この白式で!!」
「っ!?」
私は一瞬でオルコットの前に雪片を持って来た。私は一夏兄を・・・・一夏兄の背中を、守る!!
「うおォォォォォォォォォォォォォォォ!!!!!」
「い、インターセプター!!!!」
私は黄金の光を纏うとオルコットに斬りかかる。オルコットも短剣を展開し私に刺そうとしてくる。そして雪片と短剣がお互い体に斬られ、刺されるとブザーが鳴る
《試合終了、両者引き分け》
「引き分けか・・・・・」
「そのようですわね・・・・」
どうやら相打ちだった様だ、勝つことは出来なかったが負けは次の勝負の糧にすればいい。いい経験になった。するとオルコットが
「今日は引き分けでしたが、次は私が勝てせて貰いますわ。織斑さん」
「それは私もだ。それよりも私の事は千冬で構わないぞ?」
「い、いいんですの?」
「構わないぞ、その代り私もお前の事をセシリアと呼ばせてもらう」
「ふふっ♪構いませんわ、織斑さん。いや、千冬さん。これからよろしくお願いしますわ」
「ふっ、一夏兄は渡さないがな。よろしくな?セシリア」
「はい!」
私とオルコットはお互い握手を交わしクラス代表決定戦はこうして幕を閉じた
第五話でした
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