一つ、紅蓮の炎の火炎剣
一つ、大地をも穿つ水勢剣
一つ、天をも焦がす雷鳴剣
一つ、金剛の如き毀れずの土豪剣
一つ、駆け抜ける疾風の風双剣、翠風。
一つ、響き渡る調の音銃剣
一つ、封印と新月の闇黒剣、月闇。
聖剣の世界、解けし時、
七つの世界にて聖剣の担い手現れ、
世界をめぐり再び七本そろう時……
「これで!」
「終わりデース!」
刃のついたヨーヨーと大鎌が彼女、立花響に振り下ろされる。
「立花!」
「よそ見とは感心しないな!」
風鳴翼はマリア・カデンツァヴナ・イヴに、雪音クリスはノイズに邪魔されて迎えない。
(私、死んじゃう?)
彼女がやけにゆっくりと迫るように見える刃を見ながら思ったその時
<銃奏>
二つの刃が数発のエネルギー弾に防がれる。
響の背後から白いローブに黒いのっぺらぼうの様な面を被った何者かが躍り出る。
「な!?」
「何者デス!?」
<剣盤!>
手にした武器を変形させ、剣型にするとそのまま二人、月読調に暁切歌に斬りかかる。
「しばらく見ない間に随分と野蛮な真似をするようになりましたね。
月読さん、暁さん。」
「そ、その声は!」
何者かはフードと仮面を外してその素顔をさらす。
「セレナ!?」
彼女たちにとってはもう一人の姉ともいえる少女、数年前ある惨劇を止めるために一瞬だけ出現した完全聖遺物を使って、死亡したはずだったセレナだった。
「あなたが立花さんですね?妹分がご迷惑を。」
「え? あ、あの……」
「ご心配なく。落とし前はしっかりお付けますので。」
混乱する響を無視してセレナは手にした武器、
<ヘンゼルナッツとグレーテル!>
<とある森に迷い込んだ、小さな兄妹のおかしな冒険のお話…>
「変身!」
スロットにブックをセット。
順手に持ち直し剣を突き出す!
<銃剣撃弾!銃でGO!GO!否!剣でいくぞ!音銃剣錫音!>
<錫音楽章!甘い魅惑の銃剣が、おかしなリズムでビートを斬り刻む!>
派手派手なショッキングピンクにコミックのカラーページのような派手なエフェクトを落とし込んだような仮面。
そしてアーマーのあちこちに見られるお菓子の意匠。
「遠からん者は音に聞けぇええええええええ!
近くば寄って目にも焼き付けろぉおおおおお!
この私こそがぁあああ!七つの聖剣の騎士が一人!
仮面ライダースラッシュ様だぁあああああああ!ベイベー!」
YOROSIKUUUUUUUUU!と叫び終えるとさらに奇声を上げて切歌にとびかかり、パワーで強引に詰め寄り、首筋に刃を押し当て、思い切り引き下ろす!
「ぎゃあああああ!」
「切ちゃん!」
「あなたもです、月読さん!」
<銃奏!>
すかさずモードチェンジした武器でスラッシュは極めて冷静に調の両足、両肩、さらに発射寸前だったヨーヨーを撃ち落とす。
「が、がふ……」
「悪い子は、お尻ぺんぺんだぜぇ!」
そう言ってスラッシュはまだダメージの抜けきらない切歌をつかんで調のほうに放り投げる。
そして一度スロットからワンダーライドブックを取り出し、剣に読み込ませる。
<ヘンゼルナッツとグレーテル!イェーイ!>
「ママより怖ーいお仕置きです。お覚悟を。」
<錫音音読撃!>
「はぁあああああ!はぁ!」
収束されたエネルギーを思いきり突き出す!
超広範囲の衝撃波が二人を吹っ飛ばし、変身解除させるほどのダメージを爆炎とともに与えた!
<イェーイ!>
「「うわぁああああああ!」」
「闇黒剣月闇があればあなたたちのギアを封印した所ですが、今日は見逃します。」
「せ、セレナ……いったいどうしちゃったデスか!?
まさか…その完全聖遺物に何かされたデスか!?」
「ギアに狂わされているのはあなたたちの方でしょう!?
聖剣は違う!あんな腐れ外道の自己満足のために誂えられた物じゃない!
たった七本ある聖剣だけが比喩でもなんでもなく世界を救える!
ルナアタックや衛星落下なんか目じゃない悲劇から!」
その場にいた全員が目を向いた。
その時始めてスラッシュの仮面が涙無理やりぬぐった後の顔のように見えたからだ。
「猶予をあげましょう。
あの外道に良いように従わされ、この世界と心中するか。
二課の詰めの甘い連中と仲好になって騙し騙し世界を延命させるか。
それとも我ら聖剣の騎士のと共に戦いこの世界を根底から救うか。
賢明な回答を期待します。」
そういうと彼女は仮面ライダー専用層の一つ、ライドガトライカーをマシンモード、三輪自動車型に変形させてそれに乗るとその場を後にした。
仮面ライダー解説 その3
仮面ライダースラッシュ=セレナ・カデンツァヴナ・イヴ
・プロフィール
性別:女性
年齢:19歳
趣味:音楽
特技:歌
聖剣:音銃剣錫音
好きなもの:家族
嫌いなもの:争いごと
・概要
姉と共に民族紛争や領土問題の戦禍に翻弄され続け、難民として過ごした過去を持つレセプターチルドレンの一人。
ネフィリムの暴走を止めるべく絶唱を使ったその時、彼女の魂の旋律にひかれた音銃剣錫音に助けられ、並行世界を渡り歩きながら武者修行をしていたところ偶々元の世界に帰還することに成功。
武装組織フィーネに所属する『家族』たちにこれ以上罪を重ねさせないため共闘を申し込んできた立花響たち二課と共に戦う。
・他のメンバーからの評価
セイバー「なんだかすっごく年下扱いされてる気がする。」
ブレイズ「いつもちょっとだけ悲しそう…。」
エスパーダ「聖剣の力なのかもしれないけど…たまにハイテンションになるの心臓に悪いからやめてほしいな。」
バスター「あんま抱え込み過ぎても仕方ねぇんだと思うけどねぇ?
ま、本当にダメな時にちゃんと他人を頼れるならいいんだけどな。」
和真「小うるさい。まあ、ワンダーライドブック取るつもりでパンツ盗った俺も悪いけど。」
八幡「妹、か………。」
響「正直、あんまり戦ってほしくないです。
……未来もこんな気持ちだったのかな?」
翼「剣士としては尊敬に値する。
が、どうにも壁を作られてる気がしてならん。」
クリス「他の聖剣の奴らとアタシらとで明らかに態度が違う気がするんだよな。」
・総評
シンフィギア奏者やそれを運営する組織に対しての不信感がどうしても拭えない上にあの日失ったF.I.S.での日々の代わりを同じ境遇の聖剣の騎士に求めてる節がある。
戦闘能力自体はシンフォギアと親和性の高い音銃剣が武器とあって高いが、やはり精神性に少し問題があると言わざるを得ない。
とは言えそれは八幡ほど深刻なそれでは無い(そのうえ一部は聖剣の特性上仕方ない面がある)為、時間と適切な交流があれば改善可能な問題である。