ポケットモンスタースカイブルー   作:水代

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なんでこんな危険地帯徒歩で行かないとダメなんですか???

 

 

 エンジンシティにて3つ目のジムバッジをゲットすれば、次に挑戦すべきはラテラルジムになる。

 ただしエンジンシティからラテラルタウンに直通できる手段というのはアーマーガアタクシーしか存在せず、そのアーマーガアタクシーもまたジムチャレンジャーはジムバッジの個数で行先が制限されているので行くならガラル最大の都市であるシュートシティ南……このガラルで2番目に大きいとされる大都市、ナックルシティを経由する必要がある。

 

 まあ当然ながらエンジンシティのような大都市からナックルシティのような大都市へのアクセスというのは便利な鉄道が通っているわけなのだが……。

 ジムチャレンジャーに限って言えばこれが使えない。なんで? と言われそうだが、エンジンシティからワイルドエリアを北へ抜けてナックルシティへと向かうことが強要されているのだ。

 当然ながらこの時期はリーグ委員会から派遣されたスタッフが多く並んでいるのでワイルドエリアと言えど早々問題が起こることは無いのだが、それでも10年に1人くらいの割合でこのワイルドエリアで『事故』が起きることもあるらしい。

 

「それは……良いんだけど」

 

 そうは言ってもそれは推薦枠の新人トレーナーが実力を過信するような場合の話、このワイルドエリアの大半のポケモンよりも強力なポケモンを操るようなベテラントレーナーにはほぼ関係の無い話だ。

 というか私の場合最悪丸腰でも出力制限無しの『おおあらし』で無理矢理なぎ倒して進むこともまあ不可能ではない。

 だがまあ私と一緒についてきているシノノメはトレーナーではないのだから安全性には気を付ける必要がある、それも別に良い。

 

 問題は。

 

「なんで徒歩なのよ」

 

 エンジンシティ南からワイルドエリアへと出て東側の橋、『エンジンリバーサイド』を抜けて『ハノシマ原っぱ』へ。

 『ハノシマ原っぱ』をさらに北上すると『ストーンズ原野』へと出るわけなのだが、その辺りでリーグスタッフに止められてこの辺りからは自転車は禁止と言われたのだ。

 この広大なワイルドエリアをすでに半ばまで進んでいるとはいえ徒歩で進めという無茶振り。

 

 一体何故かと問えば返ってきたのはまあ納得できなくも無い理由だった。

 というのも『ストーンズ原野』がぐるっと囲うようにした中心部……『砂塵の窪地』はワイルドエリアでもトップクラスの危険地帯『深域』であり、超強力なポケモンが多く生息している。

 対して『ストーンズ原野』は『浅域』……つまり初心者トレーナーでも慎重に行けば進める程度の領域である。

 つまりこの2つの領域の間には『中間域』が無いのだ。

 

 ロトム自転車はその名の通り、電動自転車の電動の部分にロトムの力を借りている。

 パワーは凄まじいのだがその分走行する姿が派手であり光って目立つ。ついでに音も煩い。そして『中間域』が無い分ダイレクトに視認できるその光に誘われて『深域』からポケモンが出てくる、というケースが稀に起こるらしい。

 そういうわけでロトム自転車を使ってのこの区間の走行はリーグ委員会より禁止されていた。

 

 ならロトムを使わない自転車ならば、とも思ったが『砂塵の窪地』に吹き荒れる砂嵐の影響でその外周となる『ストーンズ原野』にも砂が積り足場が悪い。とてもではないが馬力の無い自転車ではタイヤを砂に取られてしまうこと請け合いであり……。

 

 結局今の私たちでは徒歩以外の通行手段が無く、歩かされているというわけだ。

 

「幸いにして道が整備されてるから歩きづらいわけじゃないけど……」

「仕方ないですかね。特に今『深域』で強力なポケモンの出現が確認された、ということですし」

「タイミングが悪いわね」

 

 そもそもの話、普段からロトム自転車が禁止というわけではない、というのがまた溜め息を吐きたくなる原因で。

 どうもまたこのワイルドエリアで領域の『ヌシ』とでも呼べるポケモンが交代したらしく、『砂塵の窪地』全域が現在要警戒状態となっているらしい。

 自然界において『ヌシ』の交代というのはまあ普通にあり得ることであり、その前後で周辺が不安定になるというのもまた良くあることなので仕方ないと言えば仕方ない。

 意図的に作られた箱庭のような環境であるワイルドエリアとはいえど、そこまで手を入れてしまうとそれはもう自然では無くなるのだから。

 

「またぞろバウンティーが出ないと良いんだけど」

「あはは……ガラルは多いですからね」

 

 隣を歩くシノノメが苦笑する。

 ガラル出身の彼女としてはそこは否定しづらい部分であることは間違い無かった。

 ガラルには昔から特異個体が多い。そして自然界で排斥される側の特異個体はけれど生き延びると必然的に逆境に負けないだけの力を付ける。

 そして排斥される側であるが故に群を作らず孤立する。そして数の力に負けないだけの力を得た個体がまた生き延びる。

 そういう負の連鎖を次々と乗り越えていった特異個体は環境を破壊するほどの力を付け、ポケモンハンターの手によって『保護』、或いは最終手段として『駆除』されることになる。

 だがそんなポケモンハンターの手からも逃れるほどに強力なポケモンは、手に負えないとされたポケモンたちはバウンティーモンスターとして『賞金首』となる。

 

 ガラルは特異個体の数が他地方よりも数倍増しに多い。

 そしてワイルドエリアなどを含めると全体的に自然が多く残る地域だ。

 根本的な母数、そして環境、色々な要素が絡まり、ガラルは世界的にもそう大きくも無い地方でありながらそのバウンティーの数は世界トップクラスとなっていた。

 

「危険なポケモンと隣合わせと考えると結構怖い地方よね、ガラルって」

「まあそうは言ったって、早々街に危険なポケモンが来ることなんてありませんけどね」

 

 ポケモンだって知恵というものはあるのだ。

 人の街に迂闊に近づけばトレーナーという戦力が出てくることを理解しているし、何より基本的に彼らは自らのナワバリを作り、そこを中心に動く。

 なので余程のことが無い限り凶悪な野生のポケモンが人の街に迷い込んでくる、ということは無い。

 

 ……まあそれでも皆無、というわけでも無いのが恐ろしいところではあるが、それは他所の地方でも似たようなものだ。

 

 ソラの出身のホウエンもまた人と自然との距離が近い地方だ。

 それ故に過去にはポケモンによる被害が多発したこともある。

 それは結局、人とポケモンが隣り合わせに生きる上で致し方ないことだった。

 

 

 * * *

 

 

「大丈夫? シノノメ」

 

 『ストーンズ原野』を東北に進んでいくと『巨人の鏡池』へと呼ばれる地帯に出る。

 名前の由来になっていそうな大きな池のほとりで崩れ落ちるように座り込んで荒く息を吐くシノノメの背を摩る。

 シノノメもターフタウンからここまでついてきたようにそこそこ体力はある様子だったが、『ストーンズ原野』からナックルシティまでは緩やかながらずっと登り坂が続くため荷物を持ちながらの移動に大分疲労してしまっているようだった。

 

 時間帯的には昼も過ぎてもうすぐ夕方になろうという頃。

 ロトムスマホのマップを見る限りではこのままのペースで歩き続けることができれば夜までにはナックルシティへと到達できそうではあるが……。

 荷物からレジャーシートを出して横にさせたシノノメをちらりと見やりながらそれはさすがに無茶か、と嘆息する。

 

「今日はここで一泊かしらね」

 

 事前にそういう可能性もあると知っていたし、ユウリから聞いてもいたのでキャンプ道具も用意はしてあるが、未だに一度も使ったことの無い素人なのでその辺りはシノノメに聞きながらになりそうだった。

 

「またスケジュール調整しないとね……」

 

 一番過密になりそうな最初に3つのジムを終わらせたとは言ってもまだ5つもジムを残した状態。

 4番目以降のジムの受付からチャレンジまでの日数もまだ分からないとあって多少余裕を持った移動を心がけていたのだが、シノノメのことを考慮していなかった……というかシノノメはチャレンジャーではないのでアーマーガアタクシーを使えるはずなのだが、ワイルドエリアにまでついてきてカメラを回すとは思っていなかったのでそういう意味でも予想外の事態ではあった。

 尤も密着取材でついて来るというのは最初に聞いた通りではあったので勝手に私がそこまでするか、と思っていただけの話だ。

 

「シノノメ、今日はここでキャンプするからしばらく休んでていいわよ」

「す……すみません、助かり、ます」

 

 息も絶え絶えな様子のシノノメに手持ちのボールを一つ投げる。

 

「キューちゃん」

「はーい、ご用ですかー? トレーナーさま!」

「ちょっとテント建てられそうなところ見てくるからシノノメのこと見ててあげて」

「りょーかいでーす!」

 

 ぽん、とボールの中から飛び出してきたキューちゃんにシノノメをのことを頼むと周囲の探索に出る。

 一応『巨人の鏡池』周辺は『浅域』となっている。つまり比較的大人しいポケモンや弱いポケモンしか出てこないということではあるが、今のシノノメを独りにするのも不味いだろう。

 キューちゃんはサポート向きの育成をしているがそれでも『深域』でも最上位クラスのレベルのポケモンだ、何もせずともいるだけで弱いポケモンが近寄って来ることは無い。

 

「こういう時、後を任せれる子がキューちゃんかチーちゃんくらいしかいないのはちょっと困るわね」

 

 なんて呟きながら池の周囲を歩く。

 やはりこの池の周囲にテントを張るのが一番良いだろう。

 街から遠いので水道なんてものが無い以上、水の確保も容易い場所が良い。

 あとはまあどこにテントを建てるか、だが……。

 

「まあだいたいどこでも大丈夫そう、かしらね?」

 

 地面が極端にデコボコとしていたり、石や岩がごろごろ転がっていたり、ということもそれほど無く池の周囲にテントを建てられそうな場所はいくらでもあった。

 それから念のため周囲に危険なポケモンがいないか、なども調べておくかと『風』を少し吹かせておく。

 そよ風程度の微風だが渦巻くようにして自身を中心として徐々に外へ外へと流れていく風が周囲の気配を絡め取っていく。

 

「特に問題は……ん?」

 

 水場というだけあって小さなポケモンなどはちょこちょこいるようだが、凶悪そうなポケモンや大型のポケモンは少なくともこの周囲にはいないようだ、と少し安心したその時、風がふと人の気配を感じ取る。

 

「シノノメ、じゃないわね、これ」

 

 急ぎ走っているような気配がする。シノノメはまだしばらくダウンしてそうだったし、別人だろう。

 

「と、いうかこれって」

 

 走る人の気配の後ろを小型のポケモンが追いかけるような気配。

 何かから逃げている?

 

「……仕方ないわね」

 

 逃げている……ポケモンに追いかけられている。

 ワイルドエリアに入る時に『ピッピにんぎょう』をもらわなかったのだろうか?

 いや、『ピッピにんぎょう』の必要性を良く分かっていない新人か?

 分からないがとにかく逃げている……トレーナー戦ならともかくここはワイルドエリア、野生環境下だ。

 

 ―――放っておくのは、まあ少し気が引ける。

 

「行きましょうか」

 

 パチン、と指を鳴らせば轟々と風が唸りを上げ始める。

 風が上空に渦巻く気流となり、そして。

 

「落ちなさい」

 

 腕を振り下ろすのに合わせるように、気流が極小規模のダウンバーストとなって地表に叩きつけられた。

 

 

 * * *

 

 

 推薦枠の新人トレーナーにとって最後にして最大の関門はずばり『パーティ構成』だ。

 というか新人のみならず、ベテラントレーナーとて悩み続けるトレーナーの永遠の命題といっても良い。

 

 だがやはり『新人』トレーナーにとってそれは『最後』の難関だ。

 

 新人トレーナーはまず最初の1匹をもらうか手伝ってもらうか、或いは絆を育むことでゲットする。

 そうしてその1匹を育てながら目についた2匹目、3匹目を捕まえていく。

 だがそうして無秩序に捕まえることは無駄に育成の手間と難度を増やすことだと敗北の中で気づいて育てるポケモンを絞ることを覚える。

 そうして選んだポケモンを育成していく中で6匹分の育成を終わらせる。

 

 そこで初めてパーティの完成度の差というものを知ることになる。

 

 パーティとはつまり1つの単位だ。

 ポケモン6体とトレーナー1人で構成されるポケモンバトルにおいて最も基本的なチームの単位。

 ただポケモンを6体並べるだけでもそれは確かにパーティと呼ばれるが、それぞれの『相互連携(シナジー)』を考えることでパーティはより強力に()()していく。

 ただ強いポケモンを並べるだけの『単体完結型(グッドスタッフ)』のパーティでもそれはある程度までは行けるかもしれない。

 

 けれどそのパーティは最終的には必ず完成度の差で負ける。

 

 理由は簡単だ。

 

 『最強』や『無敵』のポケモンなんて存在しないから。

 

 どんなポケモンでも必ず『有利』な相手と『不利』な相手がいる。

 だからどんなパーティだろうと必ず『弱点』が存在する。どうやっても苦手な相手というのが存在するのだ。

 公認のポケモンジムが何故タイプを統一するのか、つまり新人トレーナーたちにそれを教えるためだ。

 新人トレーナーたちがどんな強力なポケモンを揃えようとけれど8タイプのジムの内だいたい1つくらいはどうやっても苦手な相手というものが出てくる。

 そして徹底的に苦戦させることでポケモンバトルに絶対なんてものが無いことを理解させるのだ。

 

 『有利』な相手にどう勝つのか。

 

 『不利』な相手にどう立ち回るのか。

 

 新人トレーナーたちは1つの1つのバトルの中からそれらを少しずつ学び、そしてその度にパーティに改良がされていく。

 そしてパーティの最後のピース。絶対にこれだけは変更できない1点。

 そう、つまりトレーナーの存在。

 これに合わせてパーティを形作っていく。だってポケモンは交換できてもトレーナーは交換できないから。

 故にトレーナーの能力、そして気質に合わせてパーティは形作られ、そして1つの戦術へと昇華していく。

 その中で自分なりの『勝ちパターン』を見つけたトレーナーだけが上のステージへと進んでいける。

 

 その新人トレーナーの少女……アルカはその逆だった少し珍しい例だった。

 

 アルカには得意とする戦術がある。

 これを主軸に据えるという強烈なまで主軸。

 

 即ち、アルカの『異能』。

 

 だからアルカは通常のトレーナーとは逆のパターンを辿って行った。

 アルカにはすでに勝利のパターンが存在する。

 主軸となる戦術が存在する。

 だがそれらをこなすためのポケモンが足りていない。

 

 というよりアルカが手持ちに求める敷居が純粋に高すぎた。

 2年目以降のベテランならともかく、新人トレーナーなど最初はウールーやココガラを捕まえてそこから共に成長していくものだが、アルカが求めたのは『特異個体』。

 正確にいうならばアルカの『異能』に適応した個体を探しているのだが、そうなると必然的に『特異個体』のほうが確率が高くなる。

 

 すでにアルカは推薦枠ながら4つのバッジを獲得している、が未だに手持ちのポケモンは3体しかいない。

 バッジは5つ目からはジムリーダー側も4体目を使いだす。つまりアルカは現状1匹分……どころか新人は6体まで使用できるので3体分のハンデを負っていることになる。

 それでも最低2体いれば戦術が機能するように仕込んだため4つ目のバッジまではどうにかレベル差もあって勝利した……のだが。

 

 5つ目のジム。

 アラベスクジム……ここでアルカは躓いていた。

 

 バッジが増えるごとにジムリーダー側のレベルキャップも解禁されていく。

 目安としてはジムの順番に×10くらい。つまり5つ目のジムの手持ちのレベルは50以上となる。

 

 新人トレーナーたちは知らない事実だが、実はここがこのジムチャレンジにおける一つの目安でもある。

 というのも裏特性というのは仕込む側のポケモンにもある程度以上の練度を要求される。

 その目安がレベルで1つ目が30以上、2つ目が50以上、3つ目を仕込もうとするなら最低70以上というもの。

 つまりレベル50以上の5番目以降のジムは裏特性が1種増えるのだ。

 カブが登竜門と言われるのも同様だ。初めて裏特性を明確に使用するジムリーダー、何も考えずに殴り合えば負ける相手。だからここで折れるトレーナーはかなり多い。

 

 敗北した推薦枠……新人トレーナーの取り得る手段は大よそ2つ。

 1つはレベリング、つまりバトルで練度を上げること。

 そしてもう1つがゲット、つまりパーティメンバーを増やすこと。

 そしてアルカが取ったのは後者だった。

 

 そもそもアルカのパーティはまだ3体しかポケモンがいない。

 簡単に手持ちを増やさないためその分個々のレベルは高いが、それでも根本的な話、数の利というのは大きいのだ。

 そのためにアラベスクタウンから一旦ナックルシティへと戻り、ワイルドエリアへと飛び出してきたわけなのだが当然ながらそう簡単に求めた個体が見つかるわけではない。

 

 アルカ自身、そう簡単には見つからないことも分かっていたが、それでも探さなければ……少なくとも6体は揃えなければジムチャレンジに勝ち抜くどころではない。

 

 それでも1日、2日と探せど探せど目的の個体は見つからず……焦りを感じ始めていたアルカはその日明確にミスをした。

 

 迂闊にもポケモンの群れに気づかず近づき過ぎてしまい、群れから追いまわされることとなったのだ。

 ある程度以上慣れたトレーナーならば冷静に手持ちを出して戦いをしかけるか、それとも『ピッピにんぎょう』を出して囮にしている間に逃げ出すか、どちらか対処するのだが新人トレーナーであるアルカには野生のポケモンに敵意を剥きだしで追いかけられるという状況は荷が重すぎた。

 パニックになって対処法も頭から抜けてしまったアルカはとにかく走って逃げた。

 問題なのは追いかけていた相手がワンパチたちであり、時に牧羊犬にも使われるこのポケモンは習性として『逃げるものを追いかける』のだ。

 結果的に群れのナワバリから抜け出しても未だに追いかけられさらにパニックになったアルカは最早頭の中が真っ白になってしまっていた。

 

 不味い、不味い、不味い。

 

 そんな言葉が頭の中に浮かべど、頭の中がその言葉でいっぱいになってしまって次が出てこない。

 誰か助けて、そんな言葉すら浮かばないほどにいっぱいいっぱいで逃げていたアルカだが、ポケモンと体力勝負をして新人トレーナーが勝てるはずも無く徐々に息も荒くなり、ワンパチの群れとの距離が近づいて来る。

 それに焦り、けれどなす術も思い浮かばず、恐怖に表情が染まった……その時。

 

 どん、とまるで大砲が放たれたような破裂音がしたかと思えば、アルカとワンパチたちとの間の地面が突然爆ぜた。

 

 衝撃に驚き、足がもつれて転んでしまったアルカだったが、ワンパチたちもまた突如の爆発に驚き、足を止めて警戒していた。

 その直後、飛んで来る何か。

 

 赤と白の球体。

 

 それがモンスターボールであると気づくと同時にボールが開き、飛び出してきたのは青い肌にふわふわもこもこの羽毛を纏った鳥のようなポケモン。

 

「チーちゃん……『うたう』」

 

 少し離れた場所から聞こえた声、同時に突如現れたポケモンが綺麗なソプラノボイスで歌を響かせる。

 その声に聞き惚れるように戦意を収めたワンパチたちが1匹、また1匹と『ねむり』始め。

 

「大丈夫?」

 

 ざ、ざ、と土を蹴りながら近づいてきた声の主へと視線を向けて言葉を失った。

 

「―――」

「ん? どこか怪我した?」

 

 艶やか青い髪、宝石のように綺麗な赤い瞳、そして自信に満ちたような強い意志を感じさせる声。

 なのにそれに反するようにアルカよりも頭1つ以上小さなその体躯。

 

「か」

 

 青い鳥っぽいポケモンが自身の主の到来に喜ぶように近づいてそのモフモフとした羽毛で抱き着く。

 それに仕方ないなあ、とでも言いたげな表情で受け止めて撫でるその優し気な少女を見て。

 

「可愛い……」

 

 見惚れるように、アルカが呟いた。

 

 




ンアー、ワイルズ発売前にワールド最初からやるかーってやってたらもう12月でしたぁ。

というわけでふっと思い立って出した新キャラアルカちゃんです。
正確には読者募集の単品ポケモンだけってデータから逆算して作ったトレーナーですね。
ソラちゃんのライバル枠で出そうかと思ったけどアンケで後輩になったのでバトルはセミファイナルまでお預けですね。

因みにデータ軽く作ってるけど完成したらマジつえーです。
ただ同じ天候始動な子なのでソラちゃん相手は死ぬほど辛いけど。

あ、因みにカブさん戦でソラちゃんが成長の方向性考え始めたのでこれからはソラちゃんの成長に繋がりそうなトレーナー戦以外はだいたいカットされます。
具体的には4番目と5番目のジムはカットですね(

挿絵つけてるけど、あったほうが良い? 無いほうが良い?

  • あったほうが良い
  • ほどほどで良い
  • 無い方が良い
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