近界プルルン奮闘記 作:ドドドドド黒龍剣
「よぉっし!!」
先ずは第1段階、一番大事かは分からないがボーダーの包囲網を抜けて市街地に足を踏み入れる事に成功した。
迅悠一に見られることなくボーダーの包囲網を抜けて市街地に足を踏み入れたジョンは大きくガッツポーズを取ったのだが直ぐに冷静になる。
「で、先ずはなにからすればいいの?」
「……落ち着け。物事には手順がある」
目の前には高性能嘘発見器である遊真が居る。
過去に遊真を見た時はドーベルマン程度の闘志を秘めていたのだが有吾からサイドエフェクトを受け継いだ影響かライガーに乗るギリシャ神話のヘルメスの様な物が薄らぼんやり見えている。
遊真には言っていないが、ボーダーにとって不利益な事をする予定だ。
遊真は腹に一物を抱え込んでいる事を理解しているがいざとなれば自分で始末をすればいいとも認識している。黒トリガー遊真と無想状態の
「先ずは買い物だ…………財布を買いに行く」
『家探し等をしなくていいのか?』
「家探しも大事っちゃ大事だが色々とやらないといけない。幾つか手順を踏まないといけない。最初の一歩はお金を入れる財布を買うことだ」
本音を言えば他にも色々な事がしたいのだが、遊真達は最低でも数百万を持っている。
遠征艇に置いてきたが20kgぐらいの純金や宝石類等もある。現金の類を見せびらかすのはどちらかと言えば治安の悪い三門市では危険だ。現に原作では遊真が万札の札束を見せびらかしたら厄介な輩に絡まれた。
「四角い乗り物が走っている」
「アレは車と言って主に石油という化石燃料を色々と弄って出来たガソリンを動力源に走る乗り物って、おいまだ歩くな」
「なんで?車来てないよ?」
「この国は交通整備がしっかりされていて信号という物がある。目の前にある信号が青……緑に近い青ならば歩いてもいい、目の前にある信号が赤ならば歩いてはいけない様になっている」
ジョンは遊真と一緒に三門市の市街地を歩く。
約10年ぶりの日本に対して色々と思うところが無いと言えば嘘になるが、無想状態に頭のスイッチを切り替えて冷静さを保ち車が来ていないが赤信号の横断歩道を渡ろうとしていた。
「ニホンってめちゃめちゃしっかりした国なんだな」
「しっかりした、と言うよりは物の最低基準が高くて量は少ないが様々な資源に恵まれた陸地が外国に一切続いていない他国にとっては滅茶苦茶攻めにくい国だ……故にこの国の王族は1000年以上血筋を途絶えさせず滅ぼされてない」
「……マジで?内部で戦争とかあったりしたんじゃないの?」
「ああ、ありまくった。だが本当の意味での外国との戦争は外国との交流をするようになってからも数える程度しか行っていない。過去にモンゴルという国がこの国を攻めようとしたが様々な奇跡が重なって防衛に成功している」
「へぇ……ニホンって滅茶苦茶スゴいんだな」
「物の最低基準が高い、鎖国により他国の文化をあまり取り入れず独自の文化を持つ、細長くて様々な物が育てられる海を渡らなければ外国に行くことが出来ない立地……様々な奇跡が重なって日本という国が成り立っている。国レベルの戦争に負けても従属国家とかじゃなくて日本という国として維持を出来てるんだぞ?」
日本という国は冷静になって考えてみれば色々とおかしい、奇跡が起こりまくっている国だとジョンは盛り上げる。
嘘は言っていない。チラリと視線を街に向けてみても、トリガー関係の技術が無くても高度に文明が発達しているのがよく分かるのでスゴいなと感心する。
「ジョンさん、どっかで飯食わない?」
「まぁ……そうだな……時間帯とか考慮してもコンビニで軽くつまめる物を買うだけになるがいいか?」
ジョンは三門市育ちではない。だから三門市の立地は一切知らない。
24時間営業している大手の牛丼チェーン店等が三門市にあることぐらいは熟知しているが遊真の見た目が11歳なのが問題だ。懐中時計が狂っていなければまだ6時になったばかりで、今日がそもそも何月何日の何曜日なのかも分かっていない。
「コンビニ?」
「コンビニエンスストア、食料品から雑貨品まで色々な物が置いてある商店の事だ。基本的には24時間営業している……一石二鳥だな」
「なにが?」
「気にするな、些細な事だ……お、あったな」
「らっしゃいやせ〜」
住宅街を通り抜けて繁華街に辿り着いたジョンはコンビニに足を運ぶ。
地方にしか無いコンビニじゃない全国何処にでもあるコンビニで遊真も足を踏み入れると、おお!と驚いた表情を見せる。
「おにぎりとホットスナックと飲み物でいいか」
「その辺はジョンさんに任せるよ……ジョンさんの方が詳しいんだろ?」
「…………」
遊真は気付いているが踏み込もうとはしない。だが、そういう事を言われると動揺したり余計な雑念が入り込む。
まだまだ精神修行が足りない、政治関係で色々と行動しようとしているのに未熟者だなと思いながらも適当におにぎりと飲み物とホットスナックを買う。
「どうやって開けるんだ?」
「説明文が書いてあるだろ。その通りにしろ」
「…………読むのが難しい。ジョンさん、助けてくれ」
「…………分かった」
おにぎりに包まれたビニールの袋を開ける事が出来ない遊真。
自分もなんだかんだで10年ぶりなので色々と怪しかったりするが、遊真はよりはマシな方だと言い聞かせた後に遊真のおにぎりの袋を開ける。
「おにぎり、だったけどこの黒いのはなんだ?」
『成分解析……解析完了。この黒いのは葉っぱで出来ている。有毒な成分は無い』
「んなの使って売れるわけねえだろう。それは海苔って言って海の葉っぱを纏めて出来たものだ…………このレベルなのか、有吾さん」
遊真が有吾共に6年間
色々とこっちの世界に対する常識が疎いのは仕方がないのは分かるのだが、もうちょっとせめて外国人観光客レベルの知識は無いのかと、レプリカ辺りに保存されてないのかと思ったが、レプリカもそこまで万能でない。
「うん、結構美味しい……コレって普通の人でも買えるのか?」
「普通の人でも買える値段だよ」
コンビニのおにぎりとホットスナックをモグモグと食べる遊真とジョン。
10年ぶりの味だが涙は出ないように枯れ果てている。食事関係の涙は麟児達から貰ったナツメグで出来た普通のハンバーグで十二分に流したので出てこないのである。
「金曜日で時間は狂ってないか」
それはさておきジョンは知ることが出来た。
コンビニでおにぎり等を購入した際に貰えるレシートから今何時なのか、今日が何月何日の何曜日なのか、三門市のどのエリアなのか。
今日は金曜日だ。金曜日で6時過ぎで懐中時計は一切狂っていなかった。誕生日プレゼントの懐中時計は結構いいとこの懐中時計なので良かったとホッとする……が、まだ油断は出来ない。本音を言えば三門市から出ていきたいジョンだが遊真関係で出て行く事は出来ない。三門市には予知予知歩きの男が居るのだからなにかの拍子で会うかもしれない。
「遊真、こっちの世界の文字の読み書きは出来るのか?」
「ひらがなとカタカナはいける。レプリカがいるからなんとかなると思う」
『ユーマ、一時的とはいえこちらの世界に身を置くのだ。こちらの世界のルール等を学ばなければならない。私に頼るのも構わないが最低限の読み書きが出来ないのは困る』
郷に入っては郷に従えとレプリカ頼りな遊真に苦言するレプリカ。
最低限の読み書きが出来るようになるのは必要である。
「むぅ…………こっちの世界の文字って向こうの世界と異なりまくってるんだよな?ニホンの文字とニホン以外の文字は大きく違うって親父から聞いたことがある」
「外国語関係は俺も色々と怪しいからせめて小学六年生までの漢字が読めるようになれ」
「6年生ってこっちの世界の人でも6年も時間が掛かるのを覚えろってジョンさん、無茶にも程があるだろう」
「郷に入っては郷に従え、その土地のものを受け容れろ」
自分の名前なんかを書けるようにならないと色々と厄介な輩になる。
「……勉強は苦手だ。戦うことに頭を使うならいいけども計算したり文字を読んだり歴史を学んだりするのはな」
だからこっちの世界の文字の読み書きが自信が無いと言い切る遊真。
外国から来たので日本語が読むことが出来ないのは仕方がない事だがそれを理由に逃げれば遊真の目的の1つである学校に通う事が出来ない。
「覚えるのに6年も掛かるのに数日で覚えるのは無理だ」
「時間をかけて覚えろと言っているんだ。直ぐに覚えろとは言っていない……それに日本語でまだマシだと思わないといけない。仮にここがドイツやスペインならば俺は道先案内人になる事が出来ていない、葵でも無理なんだ」
だから直ぐに覚えろとは言わない。
ジョンは知っている。日本語は会得するのが難しい言語なのを。幸いにも会話をすることは出来ているので、後は文字や言葉遣いを覚えるだけで基本的には楽である。
「大体なんで同じ世界なのに内陸続きなのになんで文字や言語が異なるんだよ……」
「バベルの塔と言う塔を立てていたら神様の逆鱗に触れて人間の言語が通じなくしたという御伽噺の様なものは存在している……多分ホントだろう」
色々とこっちの世界に関して疑問を持つ遊真に答えれる範囲で答えるジョン。
そうこうしている内に時間が過ぎていき、デパートが開く時間帯になったのでデパートに向かって遊真と自分の分の財布を購入。
「……難しいな」
空閑と雨取の印鑑もついでに購入した。
ジョンが持っているのは麟児が使っていた大学の学生証、三門市在住の彼の身分証明書だが国が作った認可した顔写真付きの身分証明書ではない。なにか国が認めた顔写真付きの身分証明書がない。
「有吾さんの家関係でなにか知っていることはないか?」
『三門市のハチダイチョウとやらに住居がある』
「……一先ずは役所に向かうか」
財布を買い終えたので役所に向かう事を決める。
何処の区役所に向かえばいいのか分からないが、三門市民であったのならば何処かに戸籍があるはずだ。
役所に向かって遊真の戸籍等があるかの確認などもすれば遊真の戸籍は一応はあった。有吾の戸籍や本籍地等もありマイナンバーカードも作ろうと思えば作れる感じだったが足が付くのは色々とマズい。
有吾と遊真の戸籍を確認した後にジョンは住民票をコピーする。
顔写真付きではないが身分を証明する物を手にする事が出来た。
「パスポートでいいか」
次にジョンはパスポートを作りに行く。
顔写真付きの身分証明書が必要で、有吾自体期限切れのパスポートを持っているが期限切れなので使えるかどうか怪しい。日本のパスポートは世界一信頼する事が出来る代物なので持っていて損は一切無い。顔写真付きの身分証明書としては最強の武器になるだろう。
「実は今度、海外に旅行に行くことになりまして昔、修学旅行でグアムに行く際にパスポートを作ってそれっきりの放置をしていたんですよ……いやぁ、思い出す。修学旅行がグアムだから国際便で行かないといけないから空港に朝に現地集合とかいうクソなのを……学校側が空港に行くバス代をケチったのは色々とツッコミたかった」
「……」
有吾の見た目をしたトリオン体に換装してパスポートの申請を行いに行く。
昔修学旅行でグアムに行って以降パスポートを使っていなかったという嘘を息を吐くかの様に語る。顔写真付きの身分証明書が必要なジョンや遊真はその事に関しては深くは追求しない。
「悪いがパスポートが手元に届くまでは学校に通うことは出来ない……まだまだやることは沢山ある。次だ次」
公衆トイレで有吾の姿を模したトリオン体から生身の肉体に戻り遊真に告げる。
やろうと思えば即座に三門第3中学に叩き込むことが出来なくもないが、自分の存在がボーダー側にバレるのは絶対にあってはならない事だ。
全ては1つの作戦を成功させる為に、迅悠一を出し抜く為に、顔を見られてはいけないのだ。
「ここは?」
「インターネット、世界中と繋がっている情報機器から様々な情報を引き出したりする場所で漫画、絵が書かれた本を読むことが出来る施設だ」
迅悠一の包囲網を潜り抜け、パスポートの申請等を終えたジョン達はネットカフェに向かった。
三門市のネットカフェだと色々と厄介なので三門市のお隣にある蓮乃辺市の三門市に近くないところにあるネットカフェで、一先ずはと会員証を作ってネットカフェに入る。
「……10年もあれば色々と変わるか」
漫画等が置いてあるコーナーに見たことがない漫画が多く並べられている。
かつての自分ならばどんなものなのか気になって読んでいるが今は読んでいる場合じゃないと気持ちを切り替えない様にする。
クッキングパパ、まだ連載が続いているんだな。ガラスの仮面数年経っても全然巻数が増えてない原作終わるより作者が終わるんじゃないのか?等色々と思ったが読まない様にしておく。
「なにするの?」
「この国の情勢や歴史を学ぶ。お前は暇になるだろうし、日本語を覚える意味合いを込めて漫画でも読んでおいてくれ。漫画はいい教科書になる。嘘じゃないぞ、複雑な日本語を覚える為に外国人は日本語を漫画やアニメで覚える一例は実在している」
ジャパニメーションな文化をナメてはいけない。
『ジョン、君のオススメの漫画を頼む。出来れば遊真の教育に良いものでだ』
「そうだな……遊真に見せても問題無さそうなのでいいのは史上最強の弟子ケンイチか銀の匙……巻数的にも銀の匙の方がいいぞ」
レプリカにオススメの漫画を紹介してくれと言われたので紹介する。
史上最強の弟子ケンイチは60巻以上存在する漫画なので読むのに結構な時間が掛かる。銀の匙ならば十数巻なので読むことが出来ると本が置かれているスペースに向かって銀の匙を全巻取ってくる。
「分からない事があったらなるべくレプリカに聞けばいいが声は出すなよ」
「ほうほう……面白そうですな……ぎんのさじってどういう意味だ?」
『それを知るのもこの漫画を見る為の楽しみとしてとっておくんだ』
そう言うとレプリカは子機であるちびレプリカを作り出す。
一応は監視カメラが回っているのでなるべく目立つ真似は避けてほしいのだがレプリカの事だからなにかしらの考えがあっての行動だろうと深くは踏み込もうとはしない。
『ジョン、このインターネットとやらは
「あるけど調べ物をするからパソコンは触らせねえぞ」
『大丈夫だ。君の邪魔はしない』
そういうと大きい方のレプリカから管のようなものが伸びてパソコンのUSBメモリを指すところに入れる。
こっちの世界の機会は全て電気を動力源にした機械だ。ハッキングや解析なんかは無理だろうがレプリカだしトロポイの自律トリオン兵は無駄に
先ずはボーダーが出てくるまでの日本は出てきた後の日本はどうなっているのか?
この世界は一部の漫画やアニメ、ゲームは存在していない。それに近しいパロディな漫画も存在していない。ワールドトリガーと似て異なる世界だとジョンは認識している。
何処かで歴史の分岐点はあるのかと調べるが阪神淡路大震災や東日本大震災等日本で起きた自然的災害は記憶する限りは大体一緒だった。
しかし総理大臣等が若干違う。総理大臣なんか誰でもいいと政治に全く興味を示さない現代っ子なジョンでも知っているレベルの政治家が居なかったりするのだがそれは仕方がない事だと受け入れる。
三門市が日本のどの辺りなのか、自分の実家の住所を入れたりもする。
因みにだがジョンがこの世界がワールドトリガーの世界である事を知っているのは転生した際にワールドトリガーの世界だと何故か認識する様になっていたからである。神様的な存在の超パワーである。
「やっぱり問題にはなっているか……」
政治関係に興味は無いジョンだが色々と横の知識は豊富だ。その知識を悪用して現代の日本において問題になっている問題を見つめる。
こっちの世界の交渉のカードとしてトリガー技術を切るつもりで、イアドリフの三賢人のドハルロに色々なトリガーの設計図を用意させてデータ化して遠征艇に積み込んでいる。
コレと葵を交渉のカードとして切れば向こうは騒めく、飲み込む可能性が高い……政治家じゃないので断定が出来ないのが残念なところだ。
和平の様な道を辿る事が出来るかどうかはほんとに不明だが確実に今の社会を崩壊させるのだけは確かである。
「必要な機材は幾らぐらいだ……」
ジョンは調べまくる。
1人で調べるのには限界があるので何れは葵達に頼らないといけないが、今は1人で頑張れるところまで調べる。作戦を考える。
油断や慢心は出来ない。ジョンは昔見た金田一少年の事件簿のゲームで、犯人になって金田一を出し抜くゲームを思い出す。どれだけやっても金田一を出し抜く事が出来ない、どれだけやっても迅悠一を出し抜く事が出来ないという恐怖に襲われる。
普通に戦うならば1手、足りなければ2手、2手足りなければ3手と迅悠一の予知とリアルタイムの出来事で処理する事が出来ない手数や火力で攻めれば良い。手数という意味合いではジョンの持つ
迅のサイドエフェクトは脳内にウィンドウが現れる感じであり見ないようにすることは出来るがオン・オフすることは出来ない代物だ。
リアルタイムと予知で意識を二分割に割くことは出来る。そこに100以上の見えない手をぶつける事が出来ればいい……が、迅の防御力は15、ボーダー随一の防御の達人である為に予知で長時間の戦闘が向いていないのがバレたりすれば泥沼試合化待ったなしである。
ぶっちゃけた話、三門市を出ていって行動すればある程度は迅を回避する事が出来るのだがジョンは麟児にこちらの世界に関して色々と教える事を条件に色々と頼まれており和平の様なものをする為の1手として迅悠一の足止めは必須でボーダーから信頼と疑いを勝ち取らないといけない。ボーダーから信頼と疑いを勝ち取る手段は原作知識で知っている。とことん原作知識を悪用する。
ジョンの後戻りは出来ない孤独な戦いは続く。
後、数千円で住む寝るだけの三門市外のホテルを探して予約しておく。
感想お待ちしております。
ジョンは後戻りは出来ない事をする悪になります。
因みにだが親戚の修学旅行先がグアムで国際便がある空港に9時ぐらいに現地集合とか言うクソなのはマジである
今後の展開
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そろそろ原作にいけ
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もう少しオリジナルをやれ。