月光城 ~宮中志シリーズ第0巻~   作:仲村大輝

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これで演劇シーンは終ります。
次がエンディングなので、今日はもう一つ投稿します。


第8幕 魔女裁判

登場人物

宮中志

村長

糸井 ドクターデス 幕が上がるまでは白衣。白衣の下は、黒い服を着ている。

宝田楓

里見結衣

サファイヤサンシャイン 占い師のような服装だが、宝石で彩られている。(動くのが大変なほど宝石がついている)

シンシラ 白いドレスを着ている。(変装の天才であるため、仮面を付けていても良い)

シスターグリーン シスターの格好をしている。(目は見えるが、つぶっている)

 

舞台

正面は幕が引いてある。

幕から袖舞台に宮中、村長、糸井が出てくる。

場所がなければカーテンの手前で良い。

 

宮中:なにからなにまでお世話になりました。

宮中 村長に会釈

村長:いえいえ、お陰で、みんなもおとなしく山を下ってくれることに賛同してもらえました。これもひとえに宮中くんのおかげです。

宮中 ちょっと躊躇しながら

宮中:村長…私思ったんですが、なぜこのタイミングで霊能力者を募ったのですか?村長の言うことを聞く人しかいないのでは?

村長:……たしかに村民は私のことを信頼してくれています。ただ、気の持ちようということもあります。我々は霊能者がいる。という状態が普通なのです。だから、霊能者を欲した。

宮中:…もしかして、また霊能者に頼らざるを得なくなったのではないでしょうか?

村長:つまり?

宮中:村を転居させるのはダミーで、霊能者にしか出来ない仕事…例えば、もう一度身を呈してこの村を救うとか…

村長 躊躇するように、宮中の顔を見ないで

村長:…宮中くん、感が良すぎると身を滅ぼしますよ。

宮中 「えっ!」という顔をする。次にはハッとした顔。

宮中:県警を呼ばず、自分たちで解決しようとしたのも…

村長:宮中さん…私たちにこれ以上罪を作らせないでください。我々はこの集落から離れるつもりですから…その最後に神に捧げる魔法使いが欲しかったんです…

宮中:……無粋なことをお聞きしました、申し訳ありません。

村長:いえいえ、宮中さん。あなたの考え方が正しい。その考え方、大事になさってください。

宮中:では、村長、さようなら…糸井さんもお元気で…

村長:さようなら、宮中くん。

宮中 舞台袖から退場

糸井 軽く会釈

村長:この村民たちに罪を作らないでくれて…

糸井:村長。

村長 袖方向から振り向き、糸井に会い向かう。

糸井:そろそろ私も医者から魔法使いに戻ります。

村長:そうですか…あなたとはもっと話がしてみたかった…

糸井:威羅夢に入っている限りそれは無理そうです。どうでしょう、これから先あることは、死んだ後話すということにしたら…

村長:…そんなに会えなくなるのですか。

糸井:宗教というのは、悲しい定めもあるんです。では…

 

糸井 舞台に移動。移動するとともに幕が引く。

村長 静かに退場

 

大法廷が作られ、宝田楓が真ん中にこちら向きにされている。

(観客が裁判官の目線。)

 

糸井(ドクターデス)が席につくと裁判が始まる。

(白衣を脱ぎ捨てる。出来れば回収する。)

(彼の席は弁護席にあたる。)

弁護席、検察席、裁判官席には七人(白鷺姫を除く六人)が座る。

(名前の札などがあれば良い。)

弁護

ドクターデス(DRD)糸井のこと。名前を改名する

ホットケーキ(空席)

検察

里見結衣(ルーラーコンパス)戻ってすぐに白鷺姫が兼ねていた交渉代表席を継承し、名前を改めた

裁判官

サファイアサンシャイン

シスターグリーン

シンシラ

中央に宝田楓がいる。

 

サファイア:それでは今より、魔女裁判を開廷いたします。検察、罪状を述べよ。

ルーラー:はい。宝田楓は、甲父市月光集落に伝わる月光城主選抜に、白鷺姫ならび里見結衣と参戦し、白鷺姫を使い、ほかの参加者を殺害させ、自らの手て白鷺姫を殺害した罪です。

サファイア:では、この事件の本質は何でしょう?弁護人

DRD:はい。この度の事件、宝田楓が教育機関デザートのホットケーキに酔拝したことと確認しております。

サファイア:どういうことでしょう?

DRD:はい。教育機関デザートは、設立当時は、中東にあり、傭少年兵教育機関でありました。デザートの意味は「砂漠」を意味していました。しかし、魔女ホットケーキに変わってから、「デザート」を「食後の甘味」の意味しだして、傭少年兵教育機関から、魔法使い育成機関ならび、児童保護を目的とした機関に移行していきました。

プロジェクションマッピング 舞台が暗くなり、宝田楓の過去写真がDRDの内容に合わせて次々に現れる。

DRD:宝田楓は先天性多腕であり、生父母にネグレクト、育児放棄にあい、川に捨てられました。その後、ホームレスに拾われ、警察に保護され、児童保護施設にいましたが、多腕が集り、そこでもいじめられ、脱走。しかし、どこに行こうと好奇の目に晒されていましたが、ホットケーキに出会い、初めて人間らしい対応を受けたと言います。

また、多腕を使用することにより、常人には出来えないことを次々とやってのけ、ホットケーキの愛弟子のポジションを手に入れ、一生を捧げる覚悟だったと聞いています。

しかし、ホットケーキには宝田楓の他、常盤 千夜、江古田 林檎、東條 珠という弟子がいてこれらの内、だれかをデザートの後継者に指名する算段となっていました。宝田楓はホットケーキから離れることを恐れて、ほかの愛弟子達より早く魔女の資格を取ろうとして、今回の事件を思いついたそうです。

シスターグリーン:では、成功した場合と失敗した場合どうなる予定だったのでしょうか?

DRD:全てうまくいった場合は、月光城主になったという経歴で、周りより先に魔女の位を手に入れ、白鷺姫が務めていた部署である、連携代表枠、交渉代表枠、ホットケーキの育成代表枠を愛弟子達に当て、自らはホットケーキの付き人として、育成代表の後見役になる予定であった。

うまくいかなかった場合は、修行のし直しということで、ホットケーキ直々に教えを請い、結局、ホットケーキにとり入ろうと考えていた次第です。

シンシラ ほくそ笑む

(吹き出してもいい。)

宝田 裁判官を睨みつけている。

(シンシラの態度にムカついている感じ)

シンシラ:結果的に、計画性を持った犯行であり、反抗ということですか?

サファイア:えぇ。つまり、なにがどうなっても彼女の思う壺…だけど、おかげでホットケーキがなぜ辞表を提出したのか分かったわ。

宝田 ルーラー 「えっ!?」という顔をする。

サファイア 懐から手紙を出す。

サファイア:実は昨日、ホットケーキから辞表が提出されました。そのため宝田楓、あなたの作戦はどうにもなりません。

宝田:そ、そんな…

宝田 身を乗り出す。

宝田:どういうことですか?

サファイア 手紙を開き、朗読する。

サファイア(ホットケーキ):

前略、この度の宝田楓による不祥事、誠に不徳の致すところにあります。私は、監督責任を問い、育成代表魔女の辞職、育成機関からの撤退、また、宗教団体威羅夢より退団いたします。

宝田楓は身体に不調があり、度々私が気にかけてきた魔法少女でした。もちろん、私に睡拝しているというところも感じてはいましたが、このような事件を起こされてしまい、私ももう一度彼女の指導をし直そうと考えましたが、このように私が構うことが彼女を暴走させている原因だとたどり着きました。

よって、私の辞任という形になれば、宝田楓に一番罪の深さを感じてもらえると思い、このような形になりました。

私の愛弟子が大変申し訳ございませんでした。

追伸

後任といたしましては、宝田楓を指名し、教育機関デザートの否定ならび、抹殺作業を早々に行うことを引き継ぎ事業として命じます。

と、書かれています。

プロジェクションマッピング 手紙の内容が映し出される。

宝田:嘘だ…

サファイア:決まりましたね。

一同 軽く会釈

サファイア:宝田楓!判決を言い渡します。白鷺姫殺害により、懲役20年、しかし、前育成代表魔女ホットケーキの引き継ぎ事業があるため、執行猶予5年、この期間に引き継ぎ作業を完了させること。出来なければ、刑を執行する。また、宝田楓の魔女名を、メープルシロップとする。

宝田:嘘です…ホットケーキに会わせてください!

サファイア:メープルシロップ!これは、あなたに対する刑罰です。いかなる理由があっても、殺人は許されません。威羅夢教典にも記載されていることは分かっていますでしょ?

シンシラ:白鷺姫は一般人を殺してるんじゃない?…あぁ、あれは、白鷺姫が楓に騙されてたってことにしてるのか。

シンシラ わざとらしく。

サファイア:シンシラ、少し静かに。

宝田:ホットケーキに、ホットケーキに会わせてください!

一同 黙る。

DRD:一応、メープルシロップに対する罪状は確定したな?では、次は私の番だ。

DRD 前に出てくる。

DRD:かねてから実験を続けておりました、内臓器官をオリジナルに取られたクローン人間の合体実験ですが、順調に進み、内臓器官を共有し、生存することが可能になりつつあります。それに加え新たに、機械との融合を図った人間と、動物との融合を図った人間の作成にも予算を頂きたく…

(談笑するように話が盛り上がっているのに声が小さくなる。それにつれて段々周りが暗くなり、メープルシロップのみライトが当たる。)

プロジェクションマッピング ホットケーキとメープルシロップの思い出が浮かび上がる。

メープル:ホットケーキに…ハハハハ…やったよ…やったよホットケーキ…私がトップだ…私がトップだよ!ホットケーキ!私が一番になったよ!…褒めてよ!…私、頑張ったんだから褒めてよ!(最後の方は金切り声になっていた。)

最後の「褒めてよ。」で、一気に真っ暗になる。

 

ここから、エンドロールが流れ、幕が引き、終劇となる。

 

 




以上で演劇シーンは終わりです。
次がラストです。
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