月光城 ~宮中志シリーズ第0巻~   作:仲村大輝

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ちょっとややこしくなります。訳分からなくなっても続けてください。
なんとか引き戻します。(汗)




第6幕 魔法使い狩り

登場人物

宮中志

村長

糸井医師

宝田楓

里見結衣

 

舞台

村長の家の庭

 

幕開け

真っ暗からだんだん夜が明けるように薄暗くなる。(やっとキャラクターの顔が確認できるぐらいになったら始める。)

 

上手から颯爽と糸井が登場。

村長:おお、糸井医師。待ってました。どうやら大変なことになってしまいました…

糸井:ただ、私が死亡解剖など…

村長 糸井を引き寄せる。

村長:出来れば俗世の者は村に入れたくないのだ…あれが、反対派が暴れる…

糸井:分かっています。(ここから声を低く)ただ、犯人を特定すれば良いんですよね?

村長:そういうことだ。

糸井 むしろに近づく。

むしろを隠すように村民が囲む。

宮中ははじき出され、一番外側で中を見ようとする。

解剖を始める。

(黙々と作業)

全員 医師の動きに注目する。

(「うわ…」「おえ…」など言って良い。)

村長 宮中を後ろから呼び、その人だかりから少し離れた所へ移動。

宮中:しかし、三人が超能力を使っていなかったことは分かったとはいえ、まさか、昨日の晩だけで三人も亡くなるとは…しかも子守唄に合わせて…

宮中 子守唄を録音した録音機を再生させる。

(会場に子守唄が流れる。)

(村民、糸井には聞こえていない。)

 

細い夜道にネズミがおって

驚き わけさせ

引っ張りまわり

楽にさす

 

古い小池に小亀が住んで

かんかん照りで

水が干上がり

足を出す

 

畑の大根 千切りにして

頭に菜が生え

走りながら

あのえ行き

 

白鷺 蛙を丸呑みし

蛙が腹で大騒ぎ

口で腹をつついてみれば

中から蛙がこんにちは

 

(むしろにくるまっているだけなので、この歌に合せて、新田三郎 岸奈龍 宮川輝がこの惨劇を表現するダンスを踊っても良い。)

 

宮中:最初に、一番のように道で宮川さんが殺された。次に、休耕してた田んぼから上半身が埋められ逆立ちした状態で、新田さん。その近くの大根畑に、左足、膝まづいた形の下半身、腹、腕付きの胸、頭と、斬殺された岸奈さんが見つかった…

村長:乾いた池が、使用してない田んぼで、足を出していた。岸奈さんはなにやら走っているような形で、バラバラ…千切りにされている…しかし、最後の白鷺は自ら死ぬと言うのか?

宮中:我々の考えが正しければ、白鷺姫は自ら死ぬ…

村民:村長!

村民 下手から登場

村長:どうした?

村民:(息を整え)白鷺姫が、滅多刺しにされて死んでます。

一同:えっ!?

暗転

録音した子守歌が流れる、

 

白鷺 蛙を丸呑みし

蛙が腹で大騒ぎ

口で腹をつついてみれば

中から蛙がこんにちは

 

すぐ明るくなる。(今までより少し明るい)

下手より白鷺姫がむしろを被された状態で運ばれてくる。

村長:しかし、これで子守唄は終わりのはず…宝田さん、あなたは…

村民:村長、お待ちください…宝田さんはまだ分かりません。

村長:なに?

左腕のむしろを剥がす。

村民:爪で引っ掻いたように『里見』と書いてあります。これは犯人のことを指しているのでは?

里見:誤解です。私はそんなことをしていない。

一同 里見を見る。

里見:…違う…私はそんなことをしてない…か、楓、あなたは私とずっと一緒にいたじゃない。

宝田:…えぇそうね。ずっと一緒だったわね。昨日の夜、私がお手洗いに行っている時以外は。

村民の数名と里見:えっ?

宝田:私、昨日結構お手洗いに行ったでしょ?それが夜まで続いたのよ。だから、その間はあなたがどこでなにをしていたのか存じ上げないわ。

里見:それはそうだけど…その時間に私があの人をあそこまで殺せると思うの?

宝田:別に、人力でとは一言も言ってないわよ。あなたなら、印を踏んで呪い殺すことぐらい楽勝でしょ?

村長:では、宝田さんに聞く。あなたは、この四名を超能力で殺したのかね?

白鷺姫以外は私が呪い殺しました。白鷺姫は出来ません。私たちが入っている宗教上、師殺しは重罪なのです。しかも、師が自らを殺した者を刻印している時点で里見は我々の戒律に基づき、処分します。

村長:…本当に呪い殺したいのか?殺人ではなく?

宝田:えぇ。なぜなら、私はこの里見とずっと一緒にいたのですから。

村長:しかし、君は何回もトイレに行ったと…

宝田:昼間のうちは里見が外で待っていました。私が行くことは不可能です。

村民:それなら、新田と岸奈は?夜だったら便所に行くふりが出来ただろう?

宝田:…我々が昨日寝たのは十二時過ぎ。

糸井:十二時過ぎ?

糸井 起き上がる。

糸井:私の計算だと、新田さんと岸奈さんは遅くとも十二時にはすでに死亡しているはずです。

村長:なんだと?

宝田:ですから、私が…

宮中:し、白鷺姫が先周りしていたと言うのは考えられないのか?

宝田:学生さん。あなた民俗学を専攻しているのでしょ?だったら、呪いとか恨みとかの原理が分かっているのではないの?

宮中:…!?…まさか……そういうことか…

村長:どういうことだい?宮中くん。

宮中:宝田は、三人を呪ったのではないです。白鷺姫に呪いをかけたんです。

村長:なに?どういうことだ?

宮中:宝田が食ってかかる。それで白鷺姫の気を動転させ、自らがなにをするか宣言する。それを阻止しようと白鷺姫が罪を犯す。そうやって白鷺姫を焚きつけるのが彼女の能力だそうです…

村長:つまり、師弟対決のみの構図にしようと…

宝田:私も、宮中くんのようなことをこの場で言うことで、師匠に勝ったということにしようとしていたのですが…なにを勘違いしたのか、里見に殺されてしまって…

宝田 泣き出す。

里見:違う…言いがかりだ。そんなのは嘘だ!…私が白鷺姫を殺すわけがない。嘘だ!…嘘だ!

(だんだん力強く)

 

暗転

 

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