マブラヴ大好き青年が行くIS世界   作:王選騎士団

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今回で原作開始前最後です


9話

やあこれを読んでいる諸君、斑鳩崇継だ。今日は第2回モンド・グロッソの為にドイツに来ているよ。今回の大会で重要な事は織斑千冬が決勝を辞退する事、またそれによる結果的なアリーシャ・ジョセスターフの亡国機業(ファントム・タスク)への加入のはず。今更ながらアリーシャとか言う奴はただの馬鹿なのかな?自分が織斑千冬と戦えなくなった原因を作ったとこに入るとか笑うんだけど。まぁ良いや。今大会も最終日に総合部門となっている為、織斑一夏が攫われるのはその日の筈。それまでは大会に集中できるな。後は、ウチ(イギリス)の奴らがどこまで行けるかだな。事実上の世界ナンバー1と2相手だからな。

織斑一夏誘拐の件については諜報の人達からドイツで怪しい動きがあると情報があったため、そいつらの拠点になるかも知れないからという名目で使われそうな場所をリストアップしてもらっている。

そしてみんなには言っていなかったが。こんな事を考えている間にもう大会最終日になってしまった。あぁ、結果は後で結果報告書に書くよ。決勝戦の組み合わせは原作と変わらないがね。

 

 

あと30分で試合が始まる。観客はこの時間でも既にほぼ9割来ている。彼らは今日の試合を心底楽しみにしていたのだろうが、今日は試合なんて行われない。そろそろ俺が色々したせいで原作から乖離し始めていると思うが、今のところは影響がない。さて、中佐達に連絡とってからトイレに行くとしよう。

 

 

 

Side 一夏

俺は千冬姉の試合を見に来ただけなのに、なんだこいつら!俺を誘拐しようとしてるのか!?

 

「離せ!はなせよ!」

 

「フン、誰がお前の言う事に耳を貸すかよ」

 

「さっさと諦めな!」

 

クソッ!誰か、何か無いのか!?そう思っていると

 

「・・・ハァ、やれやれ。誘拐現場に出くわしてしまうとは。今日はついてないな」

 

缶コーヒーを持った美青年という言葉が似合いそうなイケメンが角を曲がってきた。でも、あの人も巻き込まれちまう!

 

「何だ、てめえ?おまえは誘拐する価値もねぇ、殺してもいいんだぜ?」

 

俺を抑えてない方の黒服の男が胸から拳銃を取り出した。

 

「アンタ、早く逃げろ!」

 

「おぉ、怖い怖い。でも大丈夫だよ。心配どうも」

 

そう言って青年は手に持っていた缶コーヒーから手を離し、それを蹴り上げた。拳銃を持っていた男の手に当たり、男は呻き声と共に拳銃から手を離した。

 

「拳銃を持ってる奴は拳銃でしか攻撃しようとしないから対処は簡単さ」

 

青年は落ちた拳銃を拾い上げながら言った。スゲエ。

 

「さて、どうする?」

 

「・・・それに答えるのはテメェだ、モヤシ」

 

IS!?こんな所で!?

 

「おっとぉ・・・流石に生身では勝てないな。降参だ」

 

青年は両手を上げて答えた。

 

「ハハッ安心しろよ。殺しやしねぇからよ」

 

 

 

Side 崇継

そして俺と一夏君は黒服の男達に囲まれ、敢えて監視カメラがある道を通って行く。すると、一夏君が話しかけてきた。

 

「俺、織斑一夏って言います。あの。すいません、巻き込んでしまって」

 

「なに、大丈夫さ。じき君のお姉さんも助けに来てくれるだろうし、首を突っ込んだのは私の方だからね」

 

彼も申し訳なさそうにしている。この事はこの後も悩むことになるのかな。俺が誘拐されていなければ、という風に。一応後で謝っておこう。でもそれを乗り越えるのは彼だ。俺にはどうすることもできない。

 

「この中だ。入れ!」

 

しばらく歩いて廃屋に入り、椅子に座らされ、さらに鎖で縛られる。やり方が古典的というか何というか・・・

 

「フン、これで逃げられねぇな。まぁ、今回の目的はおまえの姉貴だ。殺しやしねぇ」

 

ISに乗っている女が得意げに喋っている。あいつがオータムだっけ?細かい所は記憶に無いんだよなぁ。

 

「やっぱり千冬姉が目的か!クソッ!」

 

ハァ〜。一夏は一夏でめんどくさいな。だけど、こちらも準備は出来た。

 

「落ち着いて、それとそんなことは気にするなよ一夏君。君のお姉さんは優勝なんかより君の命をとるだろうから、彼らの目的は達成されたようなものだからね。それに・・・」

 

俺はISに乗ってる馬鹿を煽るために笑みを浮かべる。

 

「この程度のことしか出来ない能無しどもなんとたかが知れてるし」

 

「・・・・あ?」

 

スゲェ!コイツから今本当にブチって音がした!本当に鳴るんだな、あの音。

 

「な、何言ってるんですか!?」

 

「ハハ、何言ってるか分からないかい?一夏君」

 

「分からないですよ!」

 

「何言ってやがるんだテメエはァァ!」

 

ISが突っ込んで来るが気にせず、俺はあえてフッと笑い

 

「なぁに。罠にかかったのは何も私達だけではないという事さ」

 

俺の言葉を合図にツェルべルスの隊員が姿を現し、黒服達を制圧し始める。オータムとおぼしきISはイルフィが抑えているが、おそらくあれは逃げられるな。

 

「チッ!まぁいい、今回の目的は達成したからな!残念だったな!だがそこのモヤシ、テメェだけは許さねェ。このオータム様を嵌めやがった事、必ず後悔させてやる!」

 

「ハハ、自分の罠に上手くかかったと思っている君達は見ていて滑稽で面白かったよ。次も楽しませてくれ」

 

いや〜煽るっていうのは楽しいな〜。結局オータムはまたブチって音を立てて撤退して行った。制圧担当じゃない隊員には情報収集、撮影などの後方支援を担当してもらっているので街中でのISの使用責任は問われないだろう。

 

「全く、面倒ごとが起きるかもとは思っていたが。気をつけてくれ曹長。君はツェルべルスの頭脳、なくてはならない存在だからな」

 

「肝に銘じておきます、中佐。・・・来ましたね。一応隠れておいてください。何が起こるか分からないので」

 

俺は人の気配を感じ、振り返った。そこには息を切らした織斑千冬が立っていていて、瞳には安堵と警戒、そして殺意が写っていた。俺は一夏に向けて微笑みをたたえ

 

「良かったね、一夏君。お迎えだ。気をつけて帰りな「貴様!」・・ん?」

 

「貴様が一夏を誘拐したのか!」

 

オイオイまさかコイツ、俺が一夏を誘拐したと思ってるのか!?

 

「待ってください、貴方は誤解してい「問答無用!」・・・チッ人の話を聞けよ!イルフィ!」

 

「えぇ!」

 

織斑千冬は俺たちを殺さんと襲いかかってきたので、イルフィに止めてもらう。第1回大会では敵わなかったが、今回はかなりいい勝負だな。その隙に俺は一夏のところへ向かう。

 

「大丈夫かい、一夏君」

 

「!あ、」

 

「斑鳩崇継だ。崇継さんと呼んでくれ。君のお迎え(お姉さん)は暴走してしまっているが、あれ、止められるかい?」

 

まぁ彼が止められなかったらIS4機で袋叩きにするだけなんだけどね。

 

「・・・やってみます」

 

「助かるよ。私だって彼女を攻撃したいわけじゃないからね」

 

そう言って彼が椅子から立ったのを見て、俺は元いた場所へ戻る。そして

 

「千冬姉!やめてくれ!その人達は俺を助けてくれたんだ!」

 

と叫んだ。織斑千冬にも聞こえたようで

 

「何?」

 

と言いつつも武器を収めてイルフィから距離をとった。

 

「一夏、本当なのか?」

 

「本当だよ千冬姉。この人達がISを追い払ったんだ」

 

ハァ。ひとまずめんどくさい状況は切り抜けられたかな。どんだけブラコンなんだよ。

 

「信じられないかもしれませんが事実です。映像記録も残ってますよ。見ますか?」

 

「いや、いい。すまない。一夏の恩人に攻撃してしまった」

 

「ホントよ!アンタね、私たちが誘拐なんてする訳ないでしょ!」

 

「お前、イルフリーデ・フォイルナーか!」

 

「戦っている相手も分からないほど焦っていたのか。まぁ良い。あなた、決勝戦飛び出して来たでしょ。早く戻った方がいいですよ」

 

「そうさせてもらう。迷惑をかけた」

 

「ありがとうございます、崇継さん」

 

「どういたしまして。気をつけてね。またこんな事が起こるかもしれないからね」

 

そして彼らは戻っていった。彼らがいなくなった頃を見計らって中佐達が出てきた。

 

「曹長」

 

「はい中佐、戻りましょう。皆にも迷惑かけましたね」

 

「構わないさ。結果的に色々情報を得ることが出来そうだから」

 

「ありがとうございます少佐」

 

こうして第2回モンド・グロッソは終わった。

 

 

 

 

 

大会結果報告

 

 

格闘部門 フォイルナー中尉 3位

近接部門 ファルケンマイヤー中尉 2位

射撃部門 ヴィッツレーベン中尉 1位

総合部門 フォイルナー中尉 3位

 

今大会の総括

今大会に於いて、我々は前回より成績が落ちている。理由としては、前回モンド・グロッソの頃より各国の技術の水準が上昇し、さまざまな特徴・能力を持ったISが作成された事に起因し、さらに、アリーシャ・ジョセスターフという織斑千冬と同レベルの規格外が存在した事にも起因していると思われる。一応、次期主力機選定が始まる欧州統合防衛計画(イグニッション・プラン)参加国では、個人に向けた専用ISを使い優勝したイタリア以外では最も優秀な成績を叩き出しているので、発言力の低下は無いものと思われる。また、イタリアの機体も特定の個人向けのチューニングを施している専用機なので、ティアーズ型の現在の選定における優位性も維持されている。

 

 

今後の展望

前回大会の時と同様に、新規技術・機体作成及び現行機の更なる性能向上が今後も必要である。また、対外事項に全力を注ぐ為に、今後も国内不穏分子の監視・摘発や正規活動に対する支援策も維持するべきである。

 

 

作成者 斑鳩崇継技術顧問

責任者 ヴィルフリート・アイヒベルガー中佐

 

 

 

 

 

 

 




次回から原作に入ります。申し訳ありませんが、主人公の専用機はF-22aラプター(戦術機)にします。投票していただいた皆様には大変申し訳ありません。

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