バカとテストとフラグ魔ーズ〜フラグ魔達の奮闘記〜 作:近衛龍一
「…………ここ、Aクラスじゃないよね……?」
一度教室を出てぶら下がっているクラスプレートに目を通すけど、先ほどと変わらず、FMクラスとなっている。
ここに来る前に通ったAクラスの教室の設備は、学校の物かと思えるほど凄かったんだけど、何故かここも設備が一緒だった。
唯一違うところといえば、中にある席が3つというのと、教室の広さなのだが。
それでも通常のクラス分の広さがあって、とてもじゃないけど席が3つというのは合っていないと思う。
「…どうする……?」
「どうするって……入れよ明久…」
う〜ん……。
確かにお菓子とかドリンクバーも設置してあるから栄養を摂取できる分には入りたいんだけど……なんか僕には合ってない気が……。
「躊躇う気持ちも分からなくもないが、とりあえず教室に入れ、吉井、上条、北郷」
「「「鉄人!?」」」
「鉄人と呼ぶな!」
し、しまった…。
この教室に気を取られてたから、気づけばナチュラルに鉄人と呼んでしまった……。
というわけで鉄人により教室前でたむろしてた僕らは教室の中へ。
慣れないフワフワのリクライニングシートに腰を降ろし、設置してある個別クーラーや個人冷蔵庫を眺める。
当然、色々弄くる勇気なんてない。
「え〜、お前らの所属することになったFMクラスの担任である西村宗一だ。一年間よろしく」
「「「はい……………………ってええっ!?」」」
鉄人が担任だと!?
な、なんて不幸なんだ……!
これもそれも不幸を引き起こすイマジンブレーカーの持ち主の当麻のせいに決まってる!
当麻と一緒なんだからこれくらいのこと予測しておくべきだった……!
「その悲鳴の意味を教えてもらいたいが……時間がないからいいとしよう。自己紹介は今更だからいいな。とりあえず、このクラスのことについて話したいと思う」
待ってました。
僕たちが最も気になっていること。
なぜA〜Fのどのクラスにも所属しないで僕ら3人だけこのクラスなのか……。
「このクラスは今年から導入されることになったクラスだ。超少数精鋭、そしてお前らには苦労を伴ってもらうため、成績に関係なくAクラスと同等の設備が与えられている」
待って!?
成績に関係なくAクラスと同等の設備が与えられるほどの苦労って何!?
尋常じゃなく気になるんですけど!?
「ここからが重要なんだが、このクラスも他のクラスと同様に試験召喚戦争は行われる。ただし、このクラスのみ、撃破条件は3人共倒す、ということになるがな」
なんだと……?
僕らは試験召喚戦争に通常通り参加するのにたったの3人だけ……?
確かどのクラスも50人だって聞いてるんだけど……。
いくらウチのクラスへの勝利条件が全員とはいっても厳しい部分がある。
でも待てよ?
Aクラスと同等の設備はここには3つしかないわけだし、狙われないんじゃないのか……?
「と、もう一つ。お前らは負けても設備交換は行われない」
設備交換はなし……?
じゃあ尚更狙われないじゃないか。
「だが、お前らが負けた場合は勝ったクラスが指名した一名がそのクラスに所属することになる」
「ってことは、ここに宣戦布告してくるってことは俺らの内の誰かが必要だと感じたってことですよね?」
「そういうことになるな」
まぁ確かにクラスメイトを増やすってことは次回からの戦争に大きく役立つわけだし……。
「それと、このクラスに宣戦布告する為には2クラスに勝った場合のみ、仕掛けることが許される。当然、ここが拒否することはできない」
なんなんだその特殊ルールは……?
それだと、2クラス下すだけの力を持っているのにわざわざ人材を求めてここを責めるってこと……?
それって必要なくない……?
「あの……僕が言うのも何なんですけど、僕らってそこまでしてクラスに引き入れる価値はないと思いますけど……?」
さっきの紙に書いてあったんだけど、このクラスに所属しなかったら僕はFクラスだったらしい。
大した戦力にはならないし、秀でた能力もない。
当麻もFクラス並の点数だったわけで、一刀はBクラス並の点数だったけどそこまでのリスクを負って手に入れるほどでもない。
「ま、お前らはそう思ってろ……」
ガチャ
「西村先生。AクラスがEクラスに。FクラスがDクラスに試験召喚戦争を挑みました。至急きてください」
ちょうど鉄人の話が終わったタイミングで大島先生の登場。
もう試召戦争始まったの……?
というか、Aクラスが宣戦布告…?
「いいかお前ら。そういうことだから今からは自習だ。静かに……とは言っても無理だろうから、騒ぎ過ぎないようにしておけ」
鉄人はそう僕らに伝えると、大島先生と共に教室を出ていった。