前回、蘭ちゃんとシェアハウ……じゃなくて同棲することになった戸山香澄です。
現在、私は蘭ちゃんと当番を決めて食事をつくっています今日は私の日なので、朝の支度を行っています。
炊飯器のスイッチを入れて、なめこの味噌汁と焼き鮭、だし巻き卵などを準備していく。
ご飯をテーブルに並べていると
「おはよう……、香澄」
「あ、蘭ちゃんおはよう」
「あ、ごめん、何か手伝うことある?」
「大丈夫だよ」と断ると蘭ちゃんはテーブルの上に置いてある新聞とチラシをみている。
「ん、香澄、そう言えばもうすぐ香澄の学校、学園祭だね」
「そうだね。今、学校で新しくバンド組んでるんだけどね。メンバーが全然集まってないの」
「香澄入れて何人くらい?」
「うーん、キーボードの有咲とベースりみりんくらいかな」
「確か、この前江戸川楽器店で一緒にいた子と西鬼さんのサポーターの子だよね。そのメンツならあとドラムが必要だね」
「そうだね。お願いしたい子もいるけど、色々あるから、無理矢理はね」
「そっか、あんまり無理はしないでね」
「蘭ちゃん……」とほのぼのとした空気が流れているとこんこんと窓を叩く音がする。窓辺を見るとそこには茜鷹が窓を叩いているのがわかる。
「ん、ごめんごめん」と茜鷹を入れると茜鷹はディスク状態に戻る。
そして、私は最近吉野の孟司本部が開発したディスクアニマルの再生機器の新型に茜鷹をセットする。
『あ、もう写ってるね。香澄ちゃん、蘭ちゃんおはよう』
「響さん!」
『それでね。ある人物の護衛依頼が来てるの』
「護衛依頼?」
『まあ、詳しい話はcircleで話すから、今日の放課後にでも顔を出してよ。それじゃね。あ、茜鷹はまた飛ばしてくれるといいから』とそこで映像が切れる。
「護衛依頼か……、香澄、今日どうする?」
「うん、今日は有咲の退院日だから、有咲を迎えに行ってから向かうよ」
「そっか、気をつけてね」
「うん、ありがとう。さて、ご飯たべて、学校行かないと」
2人でご飯を食べて、片付けを行い、私は蘭ちゃんに玄関に置いてあるメットを渡して、私もグローブとメットを取る。
「あれ、香澄ランダムスター持ってかないの?」
「まあ、二人乗りだしね」
「私、今日after growの練習ないから、背負ってくよ」
「そう、ならお願いしようかな」
と蘭ちゃんはランダムスターのケースを持ってくる。そしてマンションの駐車場にまで行き、バイクに鞄をくくりつけメットを被る。
エンジンをつけて蘭ちゃんも乗せて、発進する。
そして、バイクで蘭ちゃんを学校まで送ると校門の前には何とafter growの面子がいた。
「香澄、おはよう、どうしたのこのバイク」
「あ、これお父さんの」
「そうなんだ〜、今度、モカちゃんも後ろに乗せて欲しいな〜」
「え、モカ、この前、バイクの免許取ってなかった」
「香澄の後ろは別なのです」
「あはは、そういえば、香澄ちゃん最近沙綾ちゃんと仲良かったよね。この前、circleにも来てたし」
「まあ、同じクラスだし、この前の林間学校の時に色々あったしね」
「あ、だからこの前circleに、沙綾ちゃんが香澄ちゃんのサポーターになるの?」
「まさか、何でそんな話に?」
「響鬼さんとまりなさんがそんな話してたからさ」
「なるほどね。まあ、そんなことはないと思うよ」
「香澄、時間は」
「あ、いけない。それじゃ皆またね」
と香澄のバイクを見送る5人
「そういえば蘭、最近香澄と同居し始めたんだって」
「う、うん」
「ほほう、ということは最近香澄と2ケツでくるようになったのはそういう訳ですか」
「いいなぁ〜、モカちゃんも香澄の旦那さんになりたいな」
「そのうちさ、そのうち」
「そういうけどさ、ともちんは、なんだかんだで香澄の旦那の候補に入ってるんじゃないかな」
「そうか? 、でも香澄の料理は美味いし、一緒に暮らしたらそれはそれで楽しいんだろうな」
と校門の前でそんな会話を続けているのだった。
…………蘭ちゃんを学校に送り届けてから、数時間、私とりみりん、沙綾は学校の中庭でお昼を食べていた。
「そういえば、香澄ちゃん、もうすぐ学園祭だね。私達もバンドするの?」
「うん、そうなんだけど、有咲が今日退院だし、ドラムはいないしなぁ、せめて5人は必要だから、集まらなかったら諦めようかと思ってるけど」
「そんなことないよ。もうちょっと一緒にやってくれる人いないか聞いてみようよ」
「そうだね。もう少し頑張って見よう」
と香澄はカバンから小さなアンプを出して、コードを繋げてメロディを奏でていると
「その曲、羽撃鬼の曲だ」といきなり声を掛けられる。
そこにはロングの緑の瞳が特徴的な女の子がいた。
「えっと確か、同じクラスの花園さんだよね」
「うん、そうだよ。それよりさっき弾いてたの羽撃鬼の曲でしょう!」
「そうだね。この曲、好きなんだ」
昼休みの終わりまで弾き続けた。今日のこの時のことがきっかけになり、花園たえが私達のバンドに入ることになるのだった。
それから放課後になり、私は孟司の系列の病院にやってきた。私が鬼に復帰する際の1番の理由となった少女、市ヶ谷有咲を迎えに来たのだ。
病院のロビーに入るとそこには荷物を持った市ヶ谷有咲が立っていた。
「有咲!」と思わず飛び出して、抱きついていた。
「うわぁぁ、か、香澄! 、いきなり抱きつくなぁぁー!」
「有咲〜!」と抱きつくのをやめない。
「香澄……」
「ごめんね。有咲……、全部きいたでんしょ」
「ああ、でもな。そんなことで嫌いに何ねえよ。誰だって隠したいことくらいあるしな」
「有咲……」
「迎えに来てくれたんだろ。行こうぜ」
「うん、ありがとう。なんでも聞きたいことがあるなら私ができることがあるなら話すから」
「おう、その時は困るくらいには聞いてやるから安心しとけよ」
「うん、うんありがとう。有咲、それじゃ行こうか」
私はバイクに乗り、有咲を流星堂へ送ったあと、circleへと向かうのだった。
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