天才と魔法科 ―相性悪そうな組み合わせほど実はベストマッチが多い件― 作:ジューク
今回はオーズ風です。
初回でパンツ一丁になった仮面ライダーって映司だけですよね。
さて、今回も張り切っていきます。
ではでは、どうぞ!!
日曜日、龍兎は達也にあるものを渡すために学校へ来ていた。他にも生徒会関係者などもいるので、制服で来ている。入って数分後に雨が降ってきたため、龍兎は空模様を見ていた。と、達也と深雪が入ってきたのを確認し、龍兎は近づいた。
「達也」
「!龍兎か。どうした?」
「先日のロケットバイクの件、覚えてる?」
「…深雪、先に行っててくれ」
「わかりました、お兄様」
そう言って深雪が奥の方にいたほのかと雫と合流したのを確認し、達也は話を戻した。
「覚えているが、それがどうかしたのか?」
「風間さんにはもう送ったけど、かなりめんどくさいことになってきた。あのバイクをバットショットに追跡、撮影してもらったんだけど、厄介なのが映ってた」
「…これは?」
龍兎が見せたビルドフォンには、大柄な、猛獣のような雰囲気を持つ男が車から出る様子が映っていた。
「
「わかった。こちらでも警戒しておく」
「うん。これから魔法式の調整だよね。あと少しだし、気合い入れて頑張ってね」
「ああ」
そう言って、達也はガレージの方に向かった。
⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪
フラグとは、以外と日常会話の中で立つことが多い。それが今日実証されたと言ってもいい。
廊下を歩いていると、空気に少しおかしな色が混じっているのを見た龍兎はその空気の発生源を辿り―――盛大に肩を落とした。
「………一応、何が起こったか教えて?」
達也曰く、風紀委員の三年生である関本という生徒が達也のいるガレージに睡眠ガスを散布し、達也が寝た――正確には狸寝入りだが――間に達也のデバイスからデータを盗もうとしたところを花音と達也のから挟み撃ちにされ、盛大にかっこつけた結果見事にKOされたようだ。
「………なんかごめん」
「?」
自身の言葉がフラグになったのか、と落ち込む龍兎であった。
⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪
結局、コンペ五日前の日に八王子にある特殊収監所に龍兎、達也、真由美、摩利は訪れていた。目的は関本の尋問である。尋問とは言うものの、拷問器具のような物は使わずに摩利が魔法で気体を調合して作った即席の自白剤を無理矢理関本に投与し、情報を引き出す、というものだ。―――風紀委員の件といい、彼女の辞書にモラルという言葉は無いのだろうか。
龍兎と達也は若干呆れつつも、摩利の質問に対する関本の返答を聞いていた。途中で龍兎が内心でギョッとしたのが「デモ機のデータを吸い上げた後、自分の私物を調べる予定だった」という告白で、摩利がその目的を問うと『宝玉の聖遺物』だと答えた。
「達也君、そんな物持ってるの?」
「いいえ、持っていません」
「じゃあなんで…」
「少し前から『賢者の石』絡みで聖遺物の事を調べてましたから、それを勘違いしてたんじゃないでしょうか」
「最近図書館に籠ってたのってそれが理由?」
「…ああ」
龍兎は達也が本物の聖遺物を所有し、現在はFLTの研究室で解析中だということを知っているが、真由美を誤魔化すために一芝居打っていた。その甲斐があったのか、真由美目線をモニターに戻そうとした時―――上方から轟音が聞こえたのとほぼ同時に警報がけたたましく鳴り響いた。三人はすぐに部屋から出ると、同じく部屋を出て鍵を掛けている摩利がいた。
「侵入者か?まったく…先日の一件でこのような施設は警戒レベルが普段より高いというのに」
「達也君、何処から来てるか分かる?」
「………どうやら屋上から侵入したようですね。飛行機から飛び降りたか、あるいはカタパルトを使ってジャンプしたか、そんなところでしょう。現在位置は東階段三階付近だと思います」
「まぁ、上から音がしたなら何らかの乗り物使わないと無理だし、屋上からならルートも限られますしね」
真由美の問いに達也が端末を操作しながら、龍兎が顎に右手を当てながら答える。二人の回答を聞いて真由美が虚空に焦点の合ってない目を向けた。彼女の先天性のスキルとも言える、知覚系魔法『マルチスコープ』をフル稼働させて指し示した場所を見ていると二人からも理解できる。
「……大当たり。さすがね二人共。侵入者は四人、ハイパワーライフルで武装しているわ。今は警備員が階段の踊り場で楯のバリケードを作って応戦してる」
「廊下の出入口は隔壁で閉鎖されているようですね」
「………いや、この音…」
「どうした?」
真由美と達也が現在の敵と自分たちの状態を分析していると、耳をピクリと動かした龍兎は中央階段を睨む。その様子を見た摩利は怪訝そうに龍兎に問いかけた。
「渡辺先輩。気付きませんか?銃声に紛れてますけど、何か、来ます」
龍兎がそう言ってゼロワンドライバーを装着し、達也も咄嗟にビルドドライバーを装着すると四人の視線の先に大柄な若い男が姿を見せる。真由美を除いた三人には、その男に見覚えがあった。
「………呂剛虎」
「この場は逃げるべきなのですが、少し遅かったようですね」
「達也、これ」
龍兎はそう言って達也に群青色と黄土色、2本のフルボトルを投げた。
「これは…」
「相手が『虎』なら、ベストマッチでしょ?」
「………なるほど」
二人はそれぞれのアイテムを持つと、真由美、摩利と呂剛虎の間に陣取った。
「渡辺先輩は七草先輩の護衛をお願いします」
「………わかった」
摩利は呂剛虎と戦えないからか、やや不満げだったが了承した。呂剛虎は片眉を上げ、二人の腰のベルトを疑うように見ている。
【FIRE!!】
【
【ドラゴン!】
【ロック!】
【BESTMATCH!!】
【ARE YOU READY!?】
「!?」
突然前に現れた何かの模様とランナーに驚いた呂剛虎は咄嗟に飛び退く。その間に入り口のガラスを破壊して赤い虎型のライダモデルが割り込んだ。更にランナーには群青色と黄土色のハーフボディが形成される。
「「変身」」
【PROG RISE!!】
【
【フレイミングタイガー!】
【封印のファンタジスタ!
キードラゴン!イエーイ…!】
龍兎は以前と同じフレイミングタイガーに、達也は複眼の左側が龍、右側が錠前を模したフォームである【キードラゴンフォーム】に変身した。左腕には肩にある鍵のようなパーツ――BLDセキュリティショルダーと鎖で繋がれた頑強そうな鍵――バインドマスターキーが搭載されており、右腕には白い牙のような刃――ファングオブレイドが取り付けられた青い腕――ドラゴラッシュアームで覆われている。
「さぁ、さっさと終わらせるよ!」
「っ!」
そのまま二人は呂剛虎に向かい、呂剛虎もまた異形の姿に変身した二人を迎え撃った。しかし、数十度殴り合うと、呂剛虎は途端に膝を突いた。腹からは血がドクドクと流れている。それもそのはず。呂剛虎は摩利が言っていた先日の一件――魔法大学付属病院に侵入し、エリカの兄で摩利の恋人である千葉修次と戦い、傷を負っているのだ。治癒魔法で誤魔化してはいたものの、二人相手にそれはもたなかったようだ。加えて達也の右足――ロックアップシューズによる蹴りで魔法が封じられている。いくら近接戦闘にかけては世界十指クラスと言っても、ここまで悪条件では厳しいようだ。
【フレイミングインパクト!】
【READY・GO!!!】
フ イ
レ ン
イ パ
ミ ク
ン ト
グ
【VORTEC FINISH!!イエーイ!】
「「ハアアァァァーーーーッ!!!!!」」
達也のバインドマスターキーから放たれた拘束具で動けなくなった呂剛虎に向かって朱と蒼の炎が襲いかかる。その炎撃によって呂剛虎は拘束具ごと向こうの壁に叩きつけられ、意識を刈り取られた。
その後呂剛虎は横須賀の外国人刑務所へ移送されることとなったが、その道中で何者かに襲撃、まんまと逃げられてしまったそうだ。
そして十月三十日、運命の歯車が動き出す日は、すぐそこまで迫ってきていた。
さて、いかがでしたか?
次回から、本格戦闘に入ります。
先陣を切るのは、全ライダーの中でも人気が高い、アイツの登場です!こうご期待!!
ではでは、CHAO~♪
11月1日で一周年を迎えるのですが、どれがいいですか?
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