天才と魔法科 ―相性悪そうな組み合わせほど実はベストマッチが多い件―   作:ジューク

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どうも皆さん、ジュークです。
今回はゴースト風!そろそろ決着かな?
今回は、正統派なアイツが登場!
まさかな奴らも緊急参戦!?
ではでは、どうぞ!!


第25話 『乱戦!仮面戦士!』

 

 

 メットの中に表示されているアラームの音が鳴ったので、達也は今日で三十数回目の自己への『再生』を行使する。一分間の疲れはあまり苦にはならず、かつアーマーの術式補助機能もあるため『再生』の副作用的なものである精神への苦痛はあってないような、精々二の腕を軽くつままれた程度の痛みだった。

 

 

「(………しかし、本当に優秀だな)」

 

 

 そう思いつつ、達也は眼下で繰り広げられている銃撃戦――と言う名の独立魔装大隊による殲滅――を見下ろしていた。当初は大隊の兵士が致命傷を負うことを考え、一分に一回は多すぎると思っていたが、今ではむしろよかったとすら考えている。

 

 

 ムーバル・スーツは単体でも高性能な防弾防刃機能があり、ちょっとやそっとでは貫通は不可能だが、大砲などの攻撃で無傷でいられるか、と言われれば答えは否だ。

 

 

 ただ、それはあくまでもムーバル・スーツ単体(・・・・・・・・・・)だった時の話である。

 

 

 現在、大隊の兵士たちはムーバル・スーツの上からRインテリジェンス社謹製の『レイドブレス』を使って更に武装している。視認できる隊員のほとんどが使用している『インベイディングホースシュークラブプログライズキー』のアビリティは『ハード』。龍兎曰く、

 

 

「プログライズキーの作りやすさはモデルとなる動物というよりは、アビリティの単純さやモデルとなる動物との相性とかに左右されるんだ」

 

 

 とのことだ。固い装甲を持つカブトガニと、単純な硬度を増す『ハード』のアビリティはそれだけ相性が良いということだろう。そのため、戦闘開始から今まで致命傷を負ったのはほんの数人だ。そのため達也への負担は、本人が想定していたものよりはるかに少ない。

 

 

 現在も、数人の隊員が標準装備しているダイナマイティングライオンプログライズキーを使用してダイナマイティングライオンレイダーへと実装し、左腕に装着された機関砲と三本の鋭いクローが付いた複合武器であるシューティングスターマイトを使って弾丸の雨を敵の戦車郡に降らせていた。上空からの銃撃は想定しきれていなかったのか、次々と爆発する味方の戦車を置いて数台の戦車が方向をすぐに転換し、別の通りへ向かった。

 

 

 しかし、彼らに待ち受けていた運命はほとんど変わることはなかった。変わったのは、精々撃ち抜かれる得物程度である。

 

 

 突然上空から赤いレーザーが幾本も降り注ぎ、戦車を爆散させる。近くの大亜連合の直立戦車が上を向くと、そちらには高度数百メートルほどの位置で薄く煙を吐く砲塔を爆発した戦車の方へ向けている、赤い二つの目のようなレンズが付いたガスマスクのようなヘルメットを装着した数人の兵士――スカウティングパンダレイダーがいた。両手で構えるその大口径のレーザー砲――デッドモノクロームで戦車を撃ち抜いたのだろう。

 

 

「(あれほどの高度から戦車の弱点を正確に攻撃できる精密さ…敵は届かないと知って撤退しようとしているが、意味は無さそうだな………ん?)」

 

 

 ふとヘリのローター音が聞こえた気がしたので達也がそちらを向くと、ヘリに向かって飛んでいく大量の蝗で構成された黒い雲があった。おそらく大亜連合が生み出した化成体だろう。達也はそれを消し飛ばすためにヘリへ数人の兵士たちと向かった。

 

 

 

 

 

      ⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫

 

 

 到着したヘリをほのかが光学迷彩の魔法で隠しながら飛ばし、近くの兵士たちをドライアイスの弾丸を飛ばす魔法で掃討した真由美は摩利、啓、花音、桐原、壬生を回収するために指示を出した。

 

 

 

『お待たせ、摩利。ロープを下ろすから上がってきて』 

 

「ああ、頼む」

 

 

 彼らは今、完全に安心していた。先程まで敵と戦っていたのだから、無理もない。

 

 

 しかし、彼らは警戒するべきだった。自分たちの油断を狙うゲリラ兵士がいることを。

 

 

「………!危ない!!」

 

 

 摩利が叫ぶが、もう遅い。ゲリラが放った銃弾が彼らに迫り、肉を抉る――

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

            ――ことはなかった。 

 

 

 

 

 

【FORCE RISE!!】

ドガァン!!!

 

 

【スティングスコーピオン!】

 

BREAK DOWN(強制認証突破完了)………】

 

『!?』

 

 

 突然上空から何かが落下し、銃弾を弾き飛ばした。そしてそれ(・・)はゆっくりと立ち上がった。

 

 

 それは、黄色い複眼に身体中のアーマーをケーブルのようなバンドで固定している、毒々しい色の戦士だった。その姿に真由美たちは見覚えがあった。

 

 

「………Rシステム?」

 

 

 それはRインテリジェンスの『ゼロワンシリーズ』の派生系、『滅亡迅雷シリーズ』のアーマーの一つ、『仮面ライダー(ほろび)』そのものだった。

 

 

「…誰だ?」

 

 

 摩利の疑問は、更にやってきた三人の乱入者によって遮られることとなった。

 

 

「ちょっと滅~!速すぎるよ!」

 

「そうです。急を要していたからと言って、ビルの上から跳び降りて変身するのはありえません」

 

「まったくだ」

 

「………『(じん)』、『(なき)』、『(いかづち)』…」

 

「ねね、コイツらを倒せばいいの?」

 

 

 黒いスーツ姿のホストのような男――迅が軽いノリで摩利に問いかけた。

 

 

「あ、ああ…」

 

「なら、我々がするべきことは…」

 

「決まりだな」

 

 

【【【FORCE RISER…!!】】】

 

 

【JAPANESE-WOLF!!】

【WING!!】

【DODO!!】

 

 

「「「変身」」」

 

ヴーッ!ヴーッ!ヴーッ!ヴーッ!

 

 乱入者――迅、亡、雷の三人はそれぞれのフォースライザーにジャパニーズウルフゼツメライズキーフライングファルコンプログライズキードードーゼツメライズキーを装填し、アンカーを引いた。迅のフォースライザーからはハヤブサのライダモデルが、亡のフォースライザーからは吹雪が、雷のフォースライザーからは紅い雷光がそれぞれを包み、身を守るアーマーへと変化した。

 

 

ガギン!!!

 

 

【【【FORCE RISE!!】】】

 

 

【JAPANESE-WOLF!!!!!】

【フライングファルコン!】

 

 【【【BREAK DOWN(強制認証突破完了)…】】】

 

 

「…そういえば名乗っていなかったな。我々は、Rインテリジェンス直轄部隊『滅亡迅雷.net』。代表取締役社長補佐からの要請で今回の暴動鎮圧のために来た。ここは我々が引き受ける。さっさと避難しろ」

 

「………恩に着る」

 

「行け」

 

 

 滅たちの計らいにより、摩利たち五人はすぐさまロープに掴まり、ヘリに乗り込んだ。そのまま魔法協会に向かうヘリを見届けた滅は迅たちと改めて敵を睨み付けた。

 

 

「………さぁ、殲滅開始だ」

 

 

【ATTACHE ALLOW!!】

 

Attache case opens to release (アタッシュケースは外さない)the never missing bow and arrow.(弓矢を放つために展開される。)

 

 

【ALLOW RISE!!】

 

 

 滅が放ったアタッシュアローにより戦闘の火蓋は再び切って落とされた。

 

 

 尚、この戦闘はわずか三分で滅亡迅雷.netの勝利で終息した、と追記しておく。

 

 

 

      ⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫

 

 

 

 男――呂剛虎は歓喜していた。

 

 

 魔法協会を強襲せんと装甲車で構成されたバリケードを難なく突破した先にいた忌々しい女。自分の腹に傷をつけた男(千葉修次)と、自分を燃やした二人組(達也と龍兎)と関わりを持つ女。彼らへの良い復讐になると考えた呂剛虎は協会には目もくれず、女――摩利を殺さんと襲いかかった。

 

 

 しかし、彼の行動は二人の男女に阻まれた。

 

 

 無論、レオとエリカである。

 

 

 レオはショットライザーを放ち、それで一瞬怯んだ呂剛虎へエリカが大太刀を通り越し、大剣と言うに相応しい自身の身長ほどのサイズの刀――エリカのみが使える魔法『山津波』を使うためのCAD、『大蛇丸』を振るう。この大蛇丸は『山津波』という専用魔法を使うためだけのCADである。それは自分と刀に掛かる慣性を極小化して敵に高速接近し、インパクトの瞬間、消していた慣性を上乗せして刀身の慣性を増幅させ対象物に叩き付ける魔法。そうして加速されたスピードから放たれる一撃のパワーは最大で十トンにも及ぶ。だが、それほどの威力を出すためには慣性を消した不安定な状態で駆け抜ける足捌きと刃筋をぶれさせない操刀技術、何より無慣性状態のスピードに負けない知覚速度と運動神経。これらが必須となる。

 

 

 しかし、エリカは先天的に保有している圧倒的な速さ、そして山津波を使うための数々の努力の末、千葉家で唯一『山津波』を使える剣士となったのだ。

 

 

「ウウウウ…………」

 

 

 体勢を崩され、飛び退いた呂剛虎は邪魔するなと言わんばかりに唸り、体勢を低く取る。それはまさしく今にも飛びかからんとする虎のそれだ。

 

 

「こっちも全開で行くしかねぇってことか」

 

 

【ASSAULT-BULLET!!】

 

 

【OVER RISE!!】

 

【KAMEN:RIDER…KAMEN:RIDER…KAMEN:RIDER…KAMEN:RIDER…】

 

 

 レオはポケットから赤いスイッチが付いた灰色のグリップ――アサルトグリップが取り付けられたプログライズキー――アサルトウルフプログライズキーを起動し、右に振り抜くとその勢いでプログライズキーが展開され、口を開けた蒼い狼の意匠が施された内部が露になる。そのままそれをショットライザーに装填し、銃部分を引き抜いて呂剛虎に向ける。そしてそのまま宣言した。

 

 

「変身!!」

 

【SHOTRISE!!】

 

【READY・GO!!】

 

【アサルトウルフ!!】

 

 

「オオオオオ………ラアァッ!!」

 

 

 

No chance of surviving.(逃れる術は無い。)

 

 

 レオがトリガーを引くと、弾丸が呂剛虎を邪魔するように軌道を変えながら飛び回り、直後に半透明の狼のライダモデルとなった。そのままライダモデルは襲いかかるように伸ばされたレオの左手に飛び込み、蒼い光となった。直後、レオがそれを握り潰すと装置が展開され、レオを瞬時に包み込む。そしてレオは『仮面ライダーバルカン:アサルトウルフ』へと変身した。

 

 

「……ほんとはコレあんまり使いたくないけど、事態が事態だもんね!」

 

「は?………………はぁ!!?」

 

 

 エリカが文句を言いつつ腰に当てた物を見て、レオは大きな奇声を上げた。

 

 

 なにせそれは、自分の物と瓜二つの蒼い銃――ショットライザー(・・・・・・・・)だったからだ。

 

 

「なんでお前もそれ持ってんだよ!」

 

「しかたないでしょ!?コレ龍兎くんに渡されたんだから!文句あるなら龍兎くんに言ってよ!」

 

 

 地面に大蛇丸を突き立てたエリカは怒鳴りながらポケットからプログライズキーを掌でクルクルと回転させながら取り出した。

 

 

【DASH!!】

 

AUTHORISE(認証完了)

 

【KAMEN:RIDER…KAMEN:RIDER…KAMEN:RIDER…KAMEN:RIDER…】

 

 エリカはそれを畳んだまま装填して中で展開し、ベルトにショットライザーをセットしたままトリガーに手をかけ、宣言した。

 

 

「変身!」

 

【SHOTRISE!!】

 

【ラッシングチーター!】

 

Try to outrun this demon(圧倒されるために、) to get left in the dust.(この悪魔より速く走ってみよ。)

 

 放たれた弾丸はエリカの周りをビュンビュンと飛び回り、正面に命中する。それと同時に装置が展開され豹を模したアーマーとなり、エリカは『仮面ライダーバルキリー:ラッシングチーター』に変身した。

 

 

「ほら、ボサッとしてないでいくわよ!」

 

「~~!あぁぁ!!ったく!!」

 

 

 頭をガシガシと掻いたレオは大蛇丸を持って呂剛虎に仕掛けるエリカに続き、走り出した。

 

 

 




さぁ~て、次回の魔法科は?
ジュークです。
女子ライダー二人目はエリカでした。
なんで銃を使うバルキリーにしたかって?理由は二つあります。
一つ目:レオとお揃いにしときたかったから。
二つ目:エリカのSめな性格と豹とか女王(蜂)がベストマッチだと思ったから。
まぁ、相性悪そうな組み合わせほど実はベストマッチってことですね(ドヤ顔)。
さて次回は、
ライダー、乱戦する
龍兎、新兵器を出す
騒乱、終結する
の三本です。
次回もまた見てください!
じゃん、けん、ジーニアス、アッタァーーック!!
イエ"エ"エ"ェ"ェ"ェ"イ!!!!!

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