天才と魔法科 ―相性悪そうな組み合わせほど実はベストマッチが多い件―   作:ジューク

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どうも皆さん、ジュークです。
前回の投稿日のデイリーランキングで26位にこの小説がありました!フオオオオオオオオオ↑↑↑!!!!!!!!!
これには(^U^)となるしかありません!
今回は吸血鬼回!頑張っていっきますよー!
ではでは、どうぞ!!


第29話 『事実と対峙と吸血鬼』

 

 

『………やはりリーナは』

 

「『アンジー・シリウス』でまず間違いないよ。彼女のこと風間さんには連絡したの?」

 

『いや、以前本家の許可無く質量爆散を使ったことが原因で、今は独立魔装大隊との連絡そのものを禁止されている』

 

「俺が言ったら……四葉は間違いなく達也を疑うよねぇ………」

 

『すまないな』

 

「仕方ないって。ただ疑問なのは、どうしてUSNA軍は最強の切り札とも言えるシリウスを投入してきたのか、と言う事だ。リーナの能力ははっきり言って諜報向きのものじゃない。おそらく本命は別に動いているんだろうけど、隠れ蓑として使うにはシリウスは大物すぎる…彼女クラスの人材じゃないとできない何かが日本にあるのか…」 

 

『リーナがシリウスなのは間違いないとして……スパイ任務やRシステム関連の話はついでだな。おそらく本来の任務は別にある』

 

「USNAがシリウスを国外に投入する任務……例えばだけど、USNA軍のヤバい情報を持った裏切り者の始末………とか?」

 

『その可能性も捨てきれないな…こちらでも手を打っておく。貴重な情報をすまない』

 

「いいって。それじゃ」

 

『ああ』

 

 

 挨拶を交わし、龍兎は達也との通信を切った。

 

 

「…こりゃこっちも、急ピッチで完成させないと間に合わないかもね…」

 

 

 そう呟いて龍兎が振り返った先には途中まで作られた先端がそれぞれ金色と銀色で通常の倍近い長さのフルボトルが淡く光っていた。

 

 

 

 

      ⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫

 

 

 

2096:01:15―22:04

 

 

 レオは夜の渋谷を一人で歩いていた。彼はよく夜中に街を歩く日課のようなものがあるが『宛てもなく』ではない。

 

 

 

―――――――

―――――

―――

 

 

 

 

「変死って……猟奇殺人か?それも連続で?」

 

 

 先日、現在のように渋谷を散歩しているとエリカの兄である寿和を見つけ、思わず呼んでしまったレオは寿和と部下に連れられて――というか半ば連行されて――銀行の金庫などにありそうなハンドル式の扉が付けられたバーで話を聞いていた。

 

 

「それで、こういうオカルトじみた真似を仕出かしそうなヤツに心当たりは無いかな。特に最近余所から流れて来た連中で、妙な噂が立っているヤツらとかがいるか知りたいんだけど」

 

「最近の余所者ねぇ……ワリィ、今んとこ思いつかねぇや。ダチからネタ仕入れときますよ。こう見えて顔はそこそこ広いと思ってるんで」 

 

「いや、それはいいよ。そういうのは我々警察の仕事だし、不用意に嗅ぎ回って君が目をつけられないとも限らない」

 

 

―――

―――――

―――――――

 

 

 その場で危険な真似はしないと約束し、怪しげな連中の噂を知り合いに聞いて回って、目撃情報を追いかけて実際に足を運んでいるというのが現状だ。

 

 

「(………にしても、何で俺はこんな刑事の真似事なんてしてるんだ?)」

 

 

 理不尽な犯罪は他にも起きている故に正義感からではない。しかし、縄張り意識や好奇心と言う訳でもないのだ。

 

 

「(…何となく放っておけないんだろうな)」

 

 

 自他認めている『山勘』に従っているんだろうとレオが納得していると、突然虫の羽音のようなざわめきが聞こえていた。耳にではなくその音はレオの意識の奥底近くでモヤモヤと残っている。そのざわめきはレオには単なるノイズとしてしか認識出来ないが、なんとなく会話のような何かだと直感していた。 意識の奥底、まるで魔法を使う領域の近くで交わされる声の発信源へ吸い寄せられるようにレオはそちらへ歩いていく。

 

 

 

「(危ねぇ真似はしないって約束だけど、いざとなったらコイツでなんとかすりゃいいか)」

 

 

 先日、寿和と交わした約束を思い出すが、自身の腰に着けてあるショットライザーとポケットのプログライズキーを見て、レオは苦笑いしながら歩みを進めた。

 

 

 

 

      ⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫

 

 

「こっちか……………ッ!!?」

 

 

 レオは着実にざわめきの方へと近づいていた。しかし、唐突に感じた殺気に目を見開いた。

 

 

「(……俺の出番は多分ここまでだな。警部さんに知らせて、あとはそっちに任せるか)」

 

 

 ポケットから通信ユニットを取り出し、寿和に教えられたアドレスへ「吸血鬼はここにいる」と端的、かつ短いメールを送った。位置情報を公開する設定で送信したので、寿和がすぐに気づきさえすれば猟奇殺人事件の容疑者を捕捉できるだろう。これ以上巻き込まれる前に撤退すべくレオは踵を返して――その先のベンチに横たわる人影に気づいた。

 

 

「!おい、大丈夫か!?…生きてはいる、が…」

 

 

 すぐさま近づいて首筋に手を当てると弱々しい鼓動が指先に伝わってきたので、レオは慌てて先ほどポケットにしまった通信端末を取り出し救急車を呼ぼうとして

 

 

「…………ッ!!!」

 

 

――反射的に振り返って通信ユニットを持った手を顔の前に掲げた直後、通信ユニットが砕け散った。その感触から相手の得物が伸縮警棒だということは後ろに跳び退ってから分かった。 

 

 

「!………やべっ!?」

 

 

 敵の得物が当たってすぐにまた聞こえたノイズに気を取られていたのを相手に覚られ、自己加速魔法を使って自分との距離を詰めてきた相手を見て、レオは防御に魔法を使う時間は無いと一瞬で判断した。自分を横殴りにしようとしている警棒を、レオは左腕で受けた。その瞬間、何かが潰れるような、ひしゃげるような鈍い音が響いた。

 

 

「~~ッ痛ぇじゃねえか、よっ!!!」

  

 

 折れ曲がった警棒に、覆面の向こう側から動揺が漏れる。その隙にレオはボディアッパーを怪人の胸に叩きこんだが、殴った感触は人体にしては妙に硬かった。

 

 

「……コートの下はカーボンアーマーか?随分とご大層なこった。けどな………こっちもこれだけじゃねぇんだ!!」

 

 

【ASSAULT-BULLET!!】

 

 

【OVER RISE!!】

 

 

「変身!!」

 

【SHOTRISE!!】

 

「ッ!!?」

 

【READY・GO!!】

【アサルトウルフ!!】

 

No chance of surviving.(逃れる術は無い。)

 

 

 レオはすぐさまベルトからショットライザーを引き抜いてキーを装填。待機音を待たずにトリガーを引くとウルフのライダモデルが覆面の怪人を吹き飛ばして自分に向かってきたので手を掲げ、光球となった弾丸を握り潰して変身した。そのままレオと怪人は肉弾戦を繰り広げるが、レオは違和感を覚えていた。

 

 

「(なんだこれ………まるで体から何かが引き抜かれるような……それに手応えはあるのに、効いてる素振りが見えねぇ…)くっそ!!」

 

 

【POWER!!】

 

Progrisekey confirmed. (プログライズキーを認証。)Ready for Buster!!(破壊準備完了!!)

 

 

 距離を取ってガンモードのオーソライズバスターを顕現し、パンチングコングプログライズキーを装填して怪人に向け、トリガーを引こうとした時だった。

 

 

「ぐあああぁぁっ!!!??」

 

 

 左から強力な『空気弾(エア・ブリット)』が飛び、オーソライズバスターを構えていたレオのがら空きの脇腹を直撃した。不意打ちであり、威力が強かった空気弾を受け身も取れずに喰らったため、レオは地面をゴロゴロと転がり仰向けに倒れる。

 

 

「ガハ……ッ…………なん、なんだ……?」

 

 

 悪態を吐きながらレオが起き上がると、そこには黄色い瞳に紅い髪、そして顔に着けた仮面が特徴的な、鬼のような少女がいた。左手には拳銃形態の特化型CADが握られている。微かな想子光が残っているそれを見たレオはそれが自身を吹き飛ばした元凶だと瞬時に理解した。

 

 

「テメェ………何のつもりだよ!!」

 

「………………!!」

 

 

 少女は答えることなくレオに――ではなく、怪人向かって攻撃し、戦闘を開始した。その直前にレオに向けた鋭い目を見て、それが何を意味するかレオは理解した。

 

 

―――手を出すな。

 

 

 つまりは自身の獲物に攻撃したから奇襲をされたということだろう。

 

 

「ふっ………ざけんじゃねぇ!!!」

 

 

【BUSTER-DUST!!!!!】

 

 

 レオは脇腹の痛みを堪え、目の前で一直線状になっていた乱入者と怪人にエネルギー充填が完了したオーソライズバスターを向けて再度トリガーを引こうとした。だがこの時、レオは即座に撤退するべきだった。

 

 

「ぐあああぁぁぁぁぁ!!!???」

 

 

 鬼のような少女がCADを向けると、空気が沸騰したかのような高熱の嵐がレオを包み込んだ。嵐はレオのアーマーの温度を急激に上昇させ、破壊していく。

 

 

「あが………っ……ぐっ………!!?」

 

 

 アーマーが高熱に耐えきれなかったのか、レオが倒れると同時に変身が解除され、ショットライザーからプログライズキーが排出された。キーは地面に落ちた途端バチバチと火花を散らし、次の瞬間狼の顔を模したキー内部がバキンと音を立てて割れた。熱によってレオの意識は朦朧となっており、いつ気絶してもおかしくない。そしてレオが瞼が閉じる直前に見た最後の光景は、逃げる怪人を追う鬼のような少女だった。

 

 




さてさて、いかがでしたか?
次回から龍兎たちも本格的に始動します!
お楽しみに!
あとセイバーのラスト最高でした。
セイバーは賛否両論ありましたけど、個人的には好きです。特にドラゴニックナイトカッコいい。
EDのあのヒューマギア何だったんですかね。
ではでは、CHAO~♪

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