天才と魔法科 ―相性悪そうな組み合わせほど実はベストマッチが多い件― 作:ジューク
今回はセイバー風!
今回から本格的に進んでいきます!
ではでは、どうぞ!!
「マッッッジですまねぇ………っ!!」
「(……なんでだろう、めっちゃくちゃ見覚えあるシチュエーションなんだけど…………)」
放課後、雫を除いた普段のメンバーで吸血鬼と戦い、入院することになったレオの見舞いにやってきた龍兎たちは、ドアを開けてレオと目があった途端にダメージが残ってるであろう体を瞬時に動かして龍兎に土下座をしているレオを困惑の目で見ていた。
「………えと、取り敢えず頭上げて、何がどうなって土下座するに至ったのか教えて?」
「…実は、その………ウルフのキーが、えと…」
「ウルフって……アサルトウルフのプログライズキー?それがどうかしたの?」
「……………これ……」
「ん?…………あ~りゃりゃ、これは…」
レオは恐る恐る隣の机の上に置かれていたアサルトウルフプログライズキーを龍兎に渡す。龍兎が自分のライズフォンを当てて製作者権限でキーを展開すると、レオが土下座した理由がわかった。蒼い狼の意匠が施された内部が黒く焦げているのだ。
「せっかく貰ったキー、壊しちまった…ホンットにすまねぇ………」
「ううん、これのおかげでレオが助かったのなら謝る必要なんてないよ。でも……この壊れ方は、直すのに一ヶ月ぐらいはかかりそうだね…深部の端子や他のパーツまで見事に焦げちゃってる。むしろ新品に替えた方が早いよ」
「い、い、一ヶ月!!?」
「うん。悪いけどそれまではシューティングウルフで代用しててくれる?」
「ああ…」
「………にしてもこの焦げ方は…レオ、いったい何と戦ったの?ネットニュースであった吸血鬼だとしたら、ここまで焦げるのはおかしいよ。まるで超高温の気体で焼かれたような痕………何があったか詳細を教えて?」
レオは吸血鬼らしき怪人と遭遇したこと、途中で謎の鬼のような紅い髪の少女が乱入してきたこと、その少女の魔法でキーが焼かれたことを細かく説明した。
「なるほど………取り敢えず帰ったら衛星ゼアにアクセスして調べてみるよ。Rシステムを使ってる時の使用者の視覚聴覚データは全部リアルタイムで送信されてるから。もしかしたらそれで何かわかるかも」
「ワリィ」
「命があっただけよかったよ。ここまでの壊れようだ。常人なら死んでもおかしくなかったよ」
その後に、吸血鬼との戦闘中に何か魂が引っ張られるような感覚があったとのことで幹比古が術を使って調べたところ、レオの幽体が常人ではあり得ないほど膨大だったことに驚愕していたり、少しではあるがいつものメンバーの姿があった。
⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫
龍兎は帰宅してすぐ地下スペースに足を運び、ゼアにアクセス、レオの戦闘データを引っ張り出して分析を開始していた。その目線は、映像の中のある場面で固定されている。
「………まず、最初にレオの左脇腹を攻撃した魔法は『
『ムスペルスヘイム』とは、気体分子をプラズマに分解し、更に陽イオンと電子を強制的に分離する事で高エネルギーの電磁場を作り出す領域魔法である。そのため『磁場の急激な変化』+『超高熱』という、機械にとっては最悪な状況のフルコースなのだ。しかし、Rシステムには耐熱性もしっかり組み込まれているため、そう簡単には壊れることはない。
「…………まぁ、こんな街中でここまでの魔法をポンと撃てるやつなんて限られてくるけどね」
龍兎の頭に真っ先に浮かんだ人物はリーナだ。しかし、そうなると一つ疑問が出てくる。
「どうやって身長まで変えたか、だよね…」
光波を制御する魔法を使ったとしても、別人のように変装する魔法というのは聞いたことがない。では科学技術で変装したのか、となると今度は自然過ぎる背丈が疑問となってくる。靴底を分厚くするにしても、必ず不自然な点が出てくるはずだが、そのような加工をした痕跡は一切無いのだ。
「取り敢えず検索し………ッ!!?」
地球の本棚にアクセスしようとした時、龍兎は机の上のショットライザーを片手で構えながら振り向き、銃口を侵入者に向けた。
「………色々と聞きたいことはあるんですが、まずはなんでここにいるのか教えてはくれませんかね、九重八雲さん?」
「僕から教えを貰うのは、高くつくよ?」
侵入者――八雲は持ち前の薄ら笑いを浮かべながら壁に腕組みをしてもたれかかっていた。
「………不法侵入したくせに、ですか?」
「ふ~む、それを言われると弱いねぇ……………まぁ、一応言っておこうか。単純なお願いだよ。対価は、今君が知ろうとしていたこと、かな?」
「………と言うと?」
「その彼女が使っていた魔法のことを教える代わりに、君の地球の本棚で術式なんかを詮索しないで欲しい、ってことさ」
「…『断る』、と言ったらどうなるんですか?」
「……どこかで聞いたことがあるセリフだねぇ。もし無闇に詮索すれば君を消さないといけない、とだけ言っておくよ。君“だけ”とは限らないけど」
「………“九”の魔法師絡み、と解釈しても?」
「そういうこと。では、取り引き成立と受け取ってもいいかね?」
「…不本意ではありますが、ね」
「分かってもらえて嬉しいよ。では説明するよ。魔法の名称は『
「なるほど…“九”の魔法師たちが第九研究所で開発していた魔法ですか…まぁ、分かりました。たしかに検索したら色々と面倒事になりそうだ」
「理解してもらえたようだね。では、今日はお暇させてもらうとしよう」
そう言って踵を返した八雲は、龍兎が瞬きした瞬間にその姿を消していた。
「………ほんっと嵐みたいな人だよね…結構セキュリティ弄くったんだけどなぁ……」
龍兎の頭の中にはあの忍者?を捕捉できるほどのセキュリティを開発できたら人気出そうだな、という他愛もない考えが浮かんでいた。
⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫
「ん?」
「あっ」
「え?」
深夜。龍兎は吸血鬼を探すために街中を探索していると、なにやら模様が刻まれた棒を持つ幹比古を連れたエリカとばったり出くわした。
「………一応聞きたいんだけど、なんでここに?あ、コッチは吸血鬼探しね」
「………アタシたちもよ」
「……同じ穴の狢、ってヤツ?まぁ、ちょうど良かったかもね。ターゲットも見つかったし」
「「!」」
龍兎が振り向いた方を見て、エリカと幹比古も目を見開いた。一瞬だが、レオが言っていた怪人と鬼のような紅い髪の少女が視認できたのだ。
「行くわよミキ!!」
「ち、ちょっとエリカ!ああもう!!」
「そっちも大変だねっ、と!」
「逃がさないんだから!」
エリカは走りながらショットライザーを腰に巻き、プログライズキーのスイッチを押して装填し、トリガーを引いた。
「変身!」
「ここまで来たら、やるしかない!」
幹比古もフォースライザーを腰に装着し、ゼツメライズキーを装填してアンカーを引いた。
「変身!」
「パッパと終わらせよう!」
「変身!!」
三人はそれぞれの姿に変身し、怪人と鬼の少女を追って駆け出した。どうやら公園で足を止めて戦っていたようで、三人が追い付くのは予想より早かった。
「ミキと龍兎くんは怪人を!私は仮面を倒す!」
「それ言ったら俺たち仮面ライダーだけどね!」
冗談を吐きつつも、三人は瞬時に相手に向かって行き、そのまま戦闘を開始した。幹比古と龍兎は怪人を二方向から同時に攻めつつ、チャンスを窺っているが、エリカの方は若干押され気味だ。だが、
「(もらった!!)」
攻防の末、銃身を得物で叩き落としたエリカはそのまま仮面の女の肩を狙って攻撃を仕掛けた。が、そう甘くはいかない。
「ぁぐっ!!?」
振り下ろした瞬間、足元から強い力がかかり、エリカは上空に吹き飛ばされた。おそらくは加速魔法か移動魔法だろう。
「!うぉっと危なっ!!?大丈夫!?」
「う、うん、ありがと……痛っ……」
龍兎がすんでの所でキャッチして着地したが、かなり強い衝撃だったようだ。だが、二人はそこで違和感に気づいた。
「………ん?」
「(…なんで追撃してこないの?)」
二人が仮面の女の方を見ると、その視線は公園の向こう側にあるバイク――正確にはそれに乗ったまま銀色の拳銃型CADを構えた『仮面ライダービルド』に向けられていた。その人物を見た二人は同時に声を出す。
「「達也!?」くん!?」
と、鬼の少女に動揺が走った。まるで何かが効かなかったような驚き方だったため、龍兎はすぐに勘づいた。
「(魔法式を『術式解散』で消されたんだろうな)
………って幹比古!!」
「え?あっ!!?」
二人が気づいた時は既に遅かった。怪人は素早くその場から退散し、夜の闇に消えてしまった。そして同じく鬼の少女もこれ幸いとばかりに別方向に走り出し、消えていった。
「……助かったかもだけど、なぁ…」
龍兎は変身を解除し、引き抜いたプログライズキーを持った手でコリコリと頭を掻きながら怪人が消えた方を見て呟いたが、その小さな愚痴も怪人たちと同じように暗い東京の夜に掻き消されていった。
さてさて、いかがでしたか?
怪人怪人言ってると仮面ライダーしか出てきませんよね(末期症状)。
次回、龍兎と達也がタッグでドンパチ戦ります。
ではでは、CHAO~♪
あとなんで魔法科高校のオーバーロード評価低いのに投票多いんですかね。あれですか?五条勝理論みたいな2chの人がおふざけでやってんですか?
もういっそのこと削除しよっかな…(諦念)
11月1日で一周年を迎えるのですが、どれがいいですか?
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新しい小説投稿
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特にしなくていい