天才と魔法科 ―相性悪そうな組み合わせほど実はベストマッチが多い件― 作:ジューク
いや~、良い響鬼ですね、一周年。(末期症状)
そんな一周年な今回は意向を変えて一号風!
ちょっと原作ブレイクになるかも知れません。
ではでは、一周年を記念して、どうぞ!
…てか一周年で何もしなくていいって意見が多いのはちょっと悲しいですよね…
「………………」
深雪とリーナのタイマンファイトから数日後、龍兎は屋上の花壇の縁に腰を下ろして昼食のカツサンドをモシャモシャと頬張っていた。その彼の脳裏には、一月の終わり、時間的にもうすぐ二月になろうとしていた夜に、作業中に突然かかってきた電話に関する記憶が浮かんでいた。
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「――ム~………やっぱキーを二つ装填するって口にするのは簡単だけど、いざやるとなると出力に耐え得るよう素材の強度を見直さない――~♪~~♪(ゼロワンのBGM『お前を止められるのはただ一人、俺だ!』の冒頭)――と」
パソコンからの着信に応答すると、画面に達也が現れた。
「どしたの達也、こんな夜分遅くに」
『…パラサイトの出所がわかった』
「………詳しく聞かせて」
『どうやら、USNAで行われた『余剰次元理論に基づくマイクロブラックホールの生成・消滅実験』が原因らしい』
「……USNAはバカなの?よりによってそんなイカれた実験するとか………何のために…………いやちょっと待って。それまさか
『おそらくな。俺の『
「そりゃあ想像できないわな…」
余剰次元理論というのは、この世界は高次元の世界に閉じ込められた三次元空間の薄い膜のようなもので、物理的な力では重力だけが次元の壁を越えられる、すなわち重力はその力の大部分が別次元に漏れている為に、この次元では本来のものよりずっと小さな力しか観測出来ないという仮説である。それに基づけば、わずかなエネルギーでとても小規模なブラックホールを人工的に作り出し、そこからエネルギーを取り出すことが可能となるという実験だ。生成されたマイクロブラックホールが蒸発する過程で、質量が熱エネルギーに変換されることが予想されるが、そのエネルギーはマイクロブラックホールを生み出す際より多いため、結果としてプラスに傾く。
少し話は脱線するが、一説には異次元から魔法に必要なエネルギーが供給されているはずだ、という考えがある。別次元に作用している重力は、そうする事で龍兎たちのいる次元と別の次元とを隔てる壁を支えているのではないだろうか。魔法は、その壁を崩さずに異次元からエネルギーを取り出しているのではないだろうか、と、少しオカルトじみた話である。しかし、そうでもしないと移動魔法などによる事後的なエネルギー観測はどうなっているのか、という話になってくるのだ。
そして――次元の壁が揺らいだ瞬間、異次元で形成された魔法的エネルギーの情報体がこの世界に侵入する可能性があるのではないか、というのが達也の考えだ。
平たく纏めると、人工的に重力の塊とも言えるマイクロブラックホールを作った際、そのエネルギーが別の次元に作用している重力に干渉し、ごくわずかな時間だが異次元と龍兎たちの次元が繋がってしまい、そこからパラサイトが発生したのではないか、とのことだ。
「…つまりパラサイトは、異世界の敵だ、と…」
『確証も根拠もないが、そうでもしないと説明がつかん。まぁ、まだまだ未知の敵だ。仕方ない』
「………まぁ、そうだよね。わかった。こっちでもいろいろ調べてみるよ。ありがとね」
『ああ。それじゃあ、また明日』
「うん。あ、そうだ。例のアレだけど、今月までには完成しそうだし、完成したら持ってくよ」
『そうか。わかった』
「じゃね」
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―――――
―――――――
「(………にしても、なんでパラサイトは人間を乗っ取るんだろ。別の世界では体を維持できないのか、生きるためのエネルギーを人間から供給してるのか………ん?エネルギー?そういや、あの説が正しいなら、異次元には魔法発動に必要なエネルギーがあるんだよな………たしか、あの仮面の吸血鬼もCAD無しで高度な魔法を使いこなしてた…まさか、だとしたらパラサイトの正体は魔法力そのもの…?だとしたらあの異常な魔法力にも納得がいくけど………まぁ、流石に材料が足りないか…)」
そう考えながらカツサンドをゴクンと飲み込んだ龍兎が立ち上がり、教室に向かおうとしたタイミングでポケットの中のライズフォンがアラームを鳴らした。
「!まさか吸血鬼か!!………は?」
シグナル自体はいい。だが、その位置が大問題だった。なんと、シグナルは一高の車両通用門から出ていた。
「取り敢えず達也たちと合流だ!急がないと!」
龍兎は慌てて階段を降り、達也たちと合流するために通用門へと向かう。そこで見たのは――
――氷漬けになった女性と、それを囲むようにいる達也、深雪、十文字、リーナ、エリカ、少し離れてほのか、幹比古、美月だった。
「…あれ?これもう終わってたパターン?」
「龍兎か。そうだ。今はまだ様子見だが」
「えぇ………」
その後話を聞くと、どうやら氷漬けになった女性はリーナの知り合いだったらしく、彼女が例の仮面の吸血鬼だったそうだ。
「………さすがにリーナがグル、ってのは無いだろうしね。にしてもどうし――全員伏せて!!」
『!!!』
何かに気づいた龍兎の叫びで、その場にいた全員は咄嗟に屈む。直後、氷漬けになった女性が氷を突き破って爆発した。そして次の瞬間、何も無い空中から雷が幾つも落ちて来る。十文字、龍兎は障壁を展開し、エリカは素早く避けている。その障壁の中で十文字、達也、龍兎、リーナ、深雪はパラサイトについて分析していた。
「司波、何故奴は攻撃していると思う」
「意図的なものか本能的なものか分かりませんが、俺たちをこの場に留めたい理由があるようですね」
「それはつまり、逃げる気になれば何時でも逃げられる、と。随分余裕そうだね」
「少なくとも俺には、拘束する手段が無い」
「俺もだ。そもそも何処にいるのか分からん」
「………それなんだけどさ、ちょっといい?」
「どうした龍兎」
龍兎は先程屋上で立てた仮説を達也に聞こえるギリギリの声量で説明した。
「………つまり、霊子は事象干渉力そのもの、ということが言いたいのか?」
「確証も裏付けもないけど……現にパラサイトは俺たちに魔法で攻撃してきてる。アイツらに想子を使って、しかも起動式も無しに魔法を使うことが可能ってことは、そういうことなんじゃないかな」
「………筋は通っているな」
「取り敢えず達也。これ使ってみて」
「…わかった」
「パラサイトに効くかどうかは分からないけど、やるっきゃない!!」
【
「………たしかに、何事も挑戦か」
龍兎は『仮面ライダーゼロワン:スカウティングパンダ』に、達也は『仮面ライダービルド:マグゴーストフォーム』にそれぞれ変身し、雷撃が放たれている箇所をサーチした。
「………!(あれって……!!)」
「(………パラサイトがいる辺りから、想子が発生しているのか?)」
二人の目が見るディスプレイには、虚空から不自然に発生する想子がいた。
「達也!マグゴーストの想子吸引能力を!」
「!」
達也はその声に反応して左腕をパラサイトに向けて翳す。と、周囲の想子がその左腕に凄まじい速さで集束されていく。そして、それはパラサイトも例外ではなかった。
「!!雷撃が止んだ!」
「(この場で俺たちの誰かを乗っ取るメリットよりこの場に留まるリスクを選んだ。つまり奴の弱点はあの想子の『土台』というわけか)」
パラサイトの脅威が一時的に去ったと理解して安堵する面々とは別に、本来であれば二年後に発見するはずだったパラサイトの数少ない弱点の片鱗を、この時の達也は掴みかけていた。
さてさて、いかがでしたか?
次回、リア充壊滅の危機があります(血涙)
そして何度も言いますが、無事に私、ジュークは一周年を迎えました。これも私の小説を読んでくれる皆さんのおかげです。
この場をお借りして御礼申し上げまs「おい」ぅ…
導魔「貴様…いい加減俺たちを更新しろ」
睨真「右に同じく」
………逝ッテイーヨ!!(自棄っぱち)
11月1日で一周年を迎えるのですが、どれがいいですか?
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特にしなくていい