天才と魔法科 ―相性悪そうな組み合わせほど実はベストマッチが多い件―   作:ジューク

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どうも皆さん、ジュークです。
たったの6話、プロローグ込みで7話でUA10000回突破致しました。
多分自己ベスト更新じゃないかな?
ありがたい話ですよ。
あと、アンケート取りました。
個人的にはドライブが一番自然にいけそうです。
タイプトライドロンかっこいいですよね。
今回はアイツが出ます。
ではでは、どうぞ!!


第7話 『逆光とかで素顔分からない奴が変身するとかっこよさ二割ぐらい増すよね』

 あれから数日が経った。

 

 

部活勧誘期間が終わってCADの携行制限が復活したとはいえ、まだまだ問題はある。原因は二人への―――正確に言えば達也への嫉妬と一科生としてのプライド(可燃ゴミ)が引き起こす事故に見せかけたトラブルだ。

 

 

 達也が一人の時には、地面を陥没させようという輩もいたらしい。

 

 

 そして、ある日の昼休み、生徒会室――

 

 

 

 何の変哲もないランチタイムに、摩利が爆弾

―――ダイナマイト100本分のレベル―――を投下した。

 

 

 

「そう言えば達也君、昨日剣道部の壬生をカフェで言葉責めにしてたと言うのは本当かい?」

 

『!!!』 

 

 この発言に、生徒会室の時が止まった。深雪も真由美も鈴音も、あずさまでもが摩利の発言を真に受けたようだった。龍兎に至ってはハンバーグを持つ箸がバグった映像のように固まっている。

 

 

「…委員長も年頃の淑女が言葉責めなんてはしたないですから言わない方がいいですよ」

 

「フッ、ありがとう。私を淑女扱いしてくれるのは達也君だけだな」

 

 

 本気で照れ掛けている摩利に、達也は反撃とばかりに言葉を続けた。

 

 

「自分の彼女を淑女扱いしないとは、先輩の彼氏は紳士的ではないんですね」 

 

「!!そんな事ない!シュウは……あっ」///

 

 

 それを言ってから失言だったと気付いた摩利は、立ち上がりかけた格好で固まった。その隣では真由美が噴き出しそうなのを必死に堪えているのを、摩利は視界の端で捉えていた。無論、射殺さんばかりの鋭さで。

 

 

「……オホン。それで、君が壬生を言葉責めにしてたと言うのは本当か?」

 

「あの、それあんまり言い換えれてないです」 

 

「委員長、深雪の教育に良く無いのでそのような言葉はちょっと……」 

 

「あの、お兄様?私の年齢を間違えてはおりませんか?」

 

「(………シスコンというか親バカかな?)」 

 

 

 自分の事を言われ、深雪は少し慌てたように達也に抗議した。龍兎はしらけた顔をしつつ、脳内で的確にツッコンでいる。そして達也は、先日壬生と話した内容を全員と共有した。

 

 

「――…という内容です」 

 

「そんな事が……」 

 

「しかし、だ。それは完全に壬生の勘違いだ」

 

 

 摩利が言うように、風紀委員は完全なる名誉職であり、内申に影響する事も無いのでしがみついてまで就く役職では無い。その事を知っていた達也は、紗耶香が誰かに洗脳されているのを疑っていた。

 

 

「そのようなデマを流してる連中に心当たりは?」

 

「ううん、噂の出所なんて探しようが無いでしょ」 

 

「あれば注意してるさ」

 

「(………なんかわざとらしいな)」

 

 

 何かを誤魔化そうとしている二人を見て、達也と龍兎は、真由美が真相を知っていて隠そうとしていると核心した。さっきから深雪が達也の袖を引っ張り、「踏み込みすぎでは?」と言う視線を向けているが、今の達也は踏みとどまろうとはしなかった。

 

 

「俺が聞いてるのは末端である事無い事吹き込んでるヤツらでは無く、その背後の連中の事です。恐らくですが、『ブランシュ』が絡んでると思われます」

 

『!!!??』

 

「え?ブランシュって、あのブランシュ?」 

 

「ああ」 

 

 

 反魔法国際政治団体『ブランシュ』。この名前は秘匿情報扱いで、国が情報を完全にシャットアウトしているはずなのに、一介の高校生である達也が何故この名前を知ってるのか、というのが三人が驚いた理由だろう。

 

 

「秘匿情報と言っても噂の出所を全て塞ぐ事は出来ませんよ。こう言った事は隠さずに全て公開した方が良いのですが」

 

「……まぁ、情報隠蔽なんて言うのは簡単だけど、いざ実行ってなると勝手が違うものですしね」 

 

「そう…よね……なのに私たちはこの事から避け…いえ、隠そうとしてる」

 

 

 二人が言った事を自分でも思っていた真由美は落ち込んだようにそんな事を言う。その言葉に鈴音も頷き、若干凹んでいる。

 

 

「仕方ないですよ」 

 

「え?」

 

 

 だから達也からの慰めの言葉があるとは思って無かったのだろうか、真由美がガバリと顔を上げた。

 

 

「此処は国立の施設で、国の方針に縛られるのは仕方ないと思いますよ。会長のお立場では、隠すのは仕方ないでしょう」 

 

「司波君……慰めてくれるの?」

 

 

 達也がぶっきら棒に言い放った言葉に、真由美の表情がすぐに晴れていく。落ち込んだ真由美を慰める形になったのを見て、摩利がイタズラっぽい笑みを浮かべてからかう。

 

 

「何だ? 真由美も完全に達也君にやられてるようだな。落ち込んでた所を慰められて完全に惚れたか?」

 

「ちょっ、摩利!?」

 

 

 完全にからかって遊んでるのだと達也は分かっていたのだが、真由美も鈴音も本気に受け取ってるようだった。そしてもう一人本気で受け取った少女が……

 

 

「お・兄・様?」

 

「み、深雪?」

 

「達也君も隅に置けないな。落ち込んでる女をしっかりと慰めてハートを鷲掴みにするんだから」 

 

「でも、追い込んだのも司波君では?」

 

「(……あちょ、委員長、止め――)」

 

 

 あずさの発言に、摩利が便乗するように言葉を続ける。龍兎は止めようとしたが、遅かった。

 

 

「自分で追い込んで慰めるか、凄腕ジゴロだな」

 

  

 

 ちなみに、この発言で生徒会室に猛烈な吹雪が吹き荒れたとか吹き荒れなかったとか。

 

 

 

「―――……さてと、そろそろ時間ですし、俺は教室に帰ります」

 

「あぁ待て、最後に一つだけ」

 

「何です?」

 

 

 立ち上がった達也に、真由美とじゃれあっていた摩利が静止の声を掛けた。

 

 

「壬生の誘いに、君は何て答えたんだ?」 

 

「答えを待ってるのは俺の方ですよ」

 

 

 そう言い残し、達也と深雪は教室を去った。

 

 

「(………にしても、『ブランシュ』かぁ………反魔法師集団が魔法師使うってなんかアレだけど…)」 

 

 

 龍兎はそんな素朴な疑問を抱いていた。

 

 

 

 

      ⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪

 

 

 

 

 その日の放課後、龍兎は帰宅途中だった。

 

 

「……さて、今日はフルボトルの続きを―――

っ!?なんだこれ!キャスト・ジャミング!?なんだってこんな街中で――!!あの制服!!?」

 

 

 龍兎は一つの路地裏を見た。そこで一瞬チラついたのは、紛れもなく第一高校の制服だった。

 

 

「っ!!」パカッ!

 

 

【スクラァァッシュドォライバー!!!】

 

 

 龍兎はスクラッシュドライバーを腰に当てて装着し、服を大きく揺らしながら路地裏に駆け込んだ。

 

 

「――何してくれてんだ?お前ら」

 

 

 

 

      ⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪

 

 

 

「この世界に魔法師は必要無い!」ブオッ!

 

 

 懐から出したナイフで倒れている三人に襲い掛かる暴漢、この時ほのか、雫、赤髪の少女――エイミィは死を覚悟したのだった。

 

 

「何してくれてんだ?お前ら」

 

『!?』

 

 

 暴漢たちは、路地裏の先―――三人の背中の方を凝視する。そこには、同じ一高の制服を着た誰かがいた。男子だろうが、逆光でよく見えない。

 

 

「………まぁ何にせよ…」スッ

 

 

「…お前らを逃がす道理も、義理も無い」

 

 

【DANGER!!】

 

 

『!!?』

 

【CROCODILE!!】

 

 

 

 男子生徒――龍兎が罅のような模様が入った紫のボトル――クロコダイルクラックフルボトルのキャップを回すと、罅が入るような音と共に不気味な待機音が流れる。龍兎はそのままそれを腰のスクラッシュドライバーに装填した。

 

 

「変………身……!!」

 

 

  ガギン!!

 

 

【割れる!喰われる!砕け散る!】

 

【CROCODILE IN ROGUE!!】

 

【オオォォォォルゥアアァァァ!!!】 

【キャァァァァァァァ!!!!】

 

 

 龍兎がレンチ状のレバー――アクティベイトレンチを下げると、ビーカー状の装置――ケミカライドビルダーが展開され、龍兎を包む。すると、ケミカライドビルダーの中にボトル内部のトランジェルソリッドが満たされる。次の瞬間、横から鰐のような装置がケミカライドビルダーを噛み砕いた。そして龍兎は、鰐を彷彿とさせるスーツを纏った戦士――『仮面ライダーローグ』へと変身した。

 

 

「なにぃぃ!!?」

「あ、Rシステムか!?」

「狼狽えるな!所詮は魔法師!キャスト・ジャミングがあれば雑魚同然だ!!」

「そ、そうだ!!やっちまえ!!!」

 

 

 そう言い、愚かにも暴漢たちはほのかたちをそっちのけで龍兎に襲いかかった。

 

 

「………馬鹿だな」

 

 

 ガギン!!

 

【CRACK UP FINISH!!】

  

 

「オオオルゥアアア!!!!」

 

『ぎゃああああああ!!!!???』

 

 

ドッガアアァァァァン!!!

 

 龍兎がアクティベイトレンチを再び下げると、足に鰐の顎のようなエネルギーの塊――クランチャーファングが展開される。龍兎はそのまま無慈悲にも襲いかかる暴漢たちを四人纏めて挟み込み、爆発させた。暴漢たちは生きてこそいるものの、意識は完全に失っている。

 

 

「………で、ほのかさんに雫さんや、お話聞いてもいいかな?」シュウウ…

 

「り、龍兎さん!?」

 

「どうしてここに?」

 

「チラッと制服見えた上にキャスト・ジャミング出たら普通来るでしょ。で、そこのお嬢さんはお初だよね?1年A組の機丈龍兎。よろしく」

 

「……!え、えっと、1年B組のアメリア=英美=明智=ゴールディ。エイミィでいいから」

 

「オーケーエイミィ。で、だ。お前ら何でこんな危ないことしてたんだ?」

 

「………え、え~~とそれは……」

 

「………説明して?」

 

 

 話によると、三人は達也に魔法攻撃を仕掛けたと思われる生徒――剣道部主将の司甲を追ってこの路地裏に来たが、暴漢たちに待ち伏せされていたとのことだ。

 

 

「………わかった。この件は俺たちがやる。君たちは金輪際こういうことを独断でしないように!俺が来なかったら死んでたかもなんだからね!?」

 

「「「………ごめんなさい…」」」シュン…

 

「……まぁ何にせよ、間に合ってよかったよ。もし間に合わなかったら、自分でも何してたらわかんなかったから」

 

「………ありがとう」

 

「よろしい。じゃ、僕は帰るから」

 

「あ、あの!ありがとうございました!!」

 

「次にこんなことするなら、ちゃんと言ってね」

 

「……はい!」

 

 

 その後寿和に連絡をして、龍兎は帰宅した。そして上着を脱いだ時、ある違和感に気づいた。

 

 

「………あれ?スタッグフォンの疑似メモリが………どっかで落としたのか?まぁ………疑似メモリだし、問題は無いか…また作ればいいし」

 

 

 

 

 

 

 

      ⚫⚪⚫⚪⚫⚪⚫⚪

 

 

 

 

「(…なんとか撒いたか………)」

 

 

 路地裏から出てきた眼鏡の男は、一高の制服を着ていた。ただし、肩に一高のエンブレムは無い。

 

 

「義兄さんにこのことを知らせな――ん?」カチャ…

 

 

 男が歩こうとした時、何かが足に当たった。男は訝しげに当たった物―――USBメモリのようなアイテムを拾う。

 

 

「………何だ…これは…?」

 

 

 この日のことを、後に龍兎は後悔する。

 

 

 

 

 

 




さてさて、いかがでしたか?
次回、一応討論会入ると思います。
ではでは、CHAO~♪

11月1日で一周年を迎えるのですが、どれがいいですか?

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