東方2次創作集   作:ウエストモール

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注意点

・捏造設定が多めです
・無理矢理感あり
・宇宙人に対して寛容すぎる天魔様
・文章力?なにそれ美味しいの?


○バルタン星人ウツセミ(オリキャラ)
 見た目はウルトラマンコスモスに登場したバルタン星人(ネオバルタン)で、黒い鎧を纏った戦闘形態がある。ハサミとなっている両腕は剣やクロー、ライフル、対光線用のシールド、5本指の手に変わり、人間体になっていても腕だけを変化させることは可能。
 ウルトラマンによって壊滅した移民船団の生き残りであり、長年の間ウルトラマンを倒すために鍛練や自身の改造を行ってきた。後にウルトラマンに挑むも敗北し、瀕死のまま宇宙を漂っていたところ、スキマに吸い込まれて幻想入りした。


宇宙人達の幻想入り
バルタン星人が幻想入り(没)


 ここは、M78星雲や銀河系が存在する宇宙だ。その宇宙の片隅を人間と同じ大きさの何かが漂流していた。

 

 それを見た者は、口々に「セミのようだ」とか「エビかカニみたいだ」と言い、甲殻類や昆虫を想像する。その正体は宇宙忍者と呼ばれるバルタン星人であり、宇宙人の中でも有名な存在だ。

 

 拙者の名はウツセミ、バルタン星人の1人だ。何故拙者が宇宙を漂流しているのか、それは先ほどウルトラマンに敗北したからである。ウルトラマンと戦った経緯は、数十年前に遡る。

 

 数十年前、故郷のバルタン星は核実験によって壊滅し、たまたま宇宙旅行をしていたことで生き残った20億人は宇宙を放浪、最終的に地球へ移住しようとしたところ、地球人との交渉が決裂し、同族の1人がウルトラマンと戦って殺された。さすがに移民船の民は見逃されると思っていたのだが、予想に反してウルトラマンは移民船を全て破壊、生き残ったのは拙者を含めて脱出できた者だけであった。

 

「息子よ、早く脱出するのだ」

 

「お待ちください、父上は?」

 

「全員が脱出する時間はない。ウツセミよ、お前だけでも生き残れ!お前はまだ若い、長い時間をかけて力を蓄え、ウルトラマンを倒すのだ!」

 

 脱出した拙者の目に写ったのは、爆発炎上する移民船の数々。拙者からすれば、ウルトラマンは悪魔そのものであった。やがて、生き残りと再会した拙者は傭兵として戦闘経験を重ねつつ自身を改造して高い能力を得た。それから数年経ち、拙者は戦闘形態に変身してウルトラマンに戦いを挑むことになったのだが、奴の八つ裂き光輪で四肢と頭部を切断されて敗北した。

 

 そのまま放置されて宇宙を漂流することになった拙者は切断されたパーツを胴体に繋ぎなおし、エネルギーの消耗を減らすために人間大に小型化した。しかし、それでも大幅に体力を失っていた拙者は、腹部に出来ていた傷を治すことができず、黒い血が少しずつ流出していたのだ。

 

 少なくとも長くは持たないだろう。このままでは宇宙の藻屑だが、別に拙者は後悔していない。あの憎いウルトラマンと一戦交えることができたのだから。そして、負けて理解したのだ、力無き者は蹂躙されるということ、バルタンは力無き者の側にあるということを。

 

 

やがて、拙者は考えることをやめた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

筈だった・・・

 

 

「ん?」

 

 漂流する自分の目の前に突如として現れた空間の割れ目。その内部には目玉のような模様が多く浮かんでおり、禍々しい空間であった。精神の弱い者であれば、発狂するだろう。この空間の正体は分からないが、これから死ぬ拙者には関係ないことだ。

 

 拙者は、その空間に吸い寄せられていく。体力が消耗していることもあり、抵抗は出来なかった。そして、完全に吸い込まれたとき、拙者は意識を失った。

 

 

「宇宙人さん、ようこそ幻想郷へ」

 

スキマの中に、女性の声が響いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「異常無し」

 

 妖怪の山の白狼天狗の1人、犬走椛はいつも通り警備をしていた。

 

「そろそろ交代・・・・ん?」

 

千里先まで見通す程度の能力で周囲を見渡していた彼女の目に、何かが映る。

 

「あれは・・・人間が倒れている?」

 

 彼女はその人間の所まで走っていき、その存在を確かめる。それは人間の男性で、外来のものらしき銀色の服を着ていた。

 

「外来人?この匂いは・・・」

 

 白狼天狗は元が狼であるため、鼻が利く。匂いで相手が人間か妖怪か判断できるのであるが、その男の匂いは人間のものでも妖怪のものでもなかった。

 

「どうしよう・・・」

 

 山に迷いこんだ外来人を発見したら人里まで送っていくという慣習はあるものの、相手は人間ではない。他の選択肢は、そのまま放置して山の妖怪に任せる、とりあえず捕縛する、山や幻想郷に危害を加える前に殺す、の3択だ。

 

「・・・・・・・・・」

 

 しばらく思案した後、椛は1つの結論を出した。それは、彼を白狼天狗の詰所に収容し、目を覚まし次第、侵入者として取り調べを行うことだ。これが、白狼天狗の犬走椛とバルタン星人のウツセミの最初の出会いであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「知らない天井だ」

 

 拙者は目を覚ました。布団に寝かされており、天井は木造なのが分かる。そして、自分の身体の状況を見て驚いた。

 

「人間の手だと?」

 

 よく見ると、自分の手が地球人と同じものになっていた。そういえば、古代のバルタン星人は地球人と変わらない見た目をしていたし、今でも人間に変身できる者もいるらしい。もしかしたら、瀕死になったことで人間に変わる能力が発現したのかもしれない。

 

「目を覚ましたようですね」

 

 引き戸が開き、獣の耳を付けた白髪の少女が入ってくる。背部には剣を背負っており、戦闘要員であると推測できる。

 

「あなたは外来人で間違いないですか?」

 

外来人とは、外から来た人ということだろう。では、ここは外部とほぼ関わりのない土地なのだろうか?

 

「外来人?そもそもここは何処でござるか?」

 

「ここは、幻想郷です」

 

 この後続いた説明によると、ここは地球の中に存在する幻想郷という土地であり、外界で忘れられた物が流れ込むとのことだ。そして、外界から迷いこんできた人を外来人と呼ぶらしい。

 

「あなたはどのように幻想郷に来ましたか?」

 

「たしか・・・・変な空間の割れ目を通ったはずでござる。その中には目玉のようなものが浮かんでいました」

 

「あぁ、あのスキマ妖怪の仕業ですね」

 

 また新たな単語が出てくる。妖怪の存在は地球から密輸された書物で知っていたが、スキマ妖怪なる名前を知らない。

 

「スキマ妖怪?」

 

「幻想郷を創った大妖怪です。時々、外部の人間を幻想郷に拐うことがあるそうで」

 

そいつの仕業で確定のようだ。

 

「もう1つ聞きたいのですが、あなたは何者ですか?あなたからは人間の匂いも妖怪の匂いもしない。白狼天狗は鼻が利くので分かるんですよ」

 

ハクロウ天狗という種族は鼻が利くらしい。そうか、匂いでバレることがあるのか・・・

 

「正確に言えば、拙者は宇宙人と呼ばれる存在でござる」

 

「なるほど、宇宙人・・・・え?もしかして月から来たんですか?」

 

どうやら、幻想郷にも宇宙人という概念はあるらしい。しかし、月か・・・・幻想郷の月にも怪獣はいるのだろうか?

 

「いや、拙者はバルタン星出身のバルタン星人でござる」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 あれから1週間経ち、体力も回復した拙者は天狗達を統べる天魔という存在に呼び出されていた。椛殿によると、取り調べの内容を見て拙者に興味を抱いたらしい。

 

「ウツセミ殿、この先に天魔様がいらっしゃいます。無礼のないように」

 

「承知した、椛殿」

 

 やがて、引き戸の両側に待機している鴉天狗が戸を開くと、奥の1段上がった所に座っている天魔と思われる天狗や、部屋の横で待機している側近の天狗が3人程いるのが見え、入った拙者は正座する。

 

「面を上げよ」

 

拙者の正面にいる大きな黒い翼のある天魔はそう言った。言われるままに拙者はそのまま顔を上げる。

 

「名はなんと申すか?」

 

「拙者はウツセミと申します」

 

どうやら、拙者の名前までは報告に上がっていないらしい。

 

「ではウツセミよ、そなたは取り調べに際して自らを宇宙人と名乗ったそうじゃな」

 

「はい」

 

「我はそなたに興味を持った。今この場で宇宙人である証拠を示してみせよ」

 

ここまでは予想通り。体力も回復したため、身体を変える能力も完全だ。

 

「では、お見せします」

 

立ち上がった拙者は目をつぶる。すると、自身の隣にバルタン星人としてのシルエットが出現し、拙者の人間体と重なった。

 

「これが、拙者のバルタン星人としての姿でございます」

 

「なんと面妖な・・・!」

 

その場にいる天魔や側近の天狗、後方に控えていた椛殿の視線が拙者に集まる。

 

「天魔様!こやつは危険です!」

 

「宇宙人かどうかも怪しいものです!」

 

側近のうち2人・・・側近AとBはいきなり声を上げる。だが、これも予想通りだ。

 

「気に入ったぞ、ウツセミよ」

 

「「は?」」

 

先ほどの側近ABだけでなく、側近Cも驚きの声を上げる。

 

「そなたを、妖怪の山の一員として迎え入れよう。妖怪の山は排他的な土地ではあるが、たまには刺激も必要だからな。それに、宇宙の話も聞きたい」

 

「拙者のような怪しい者を入れて大丈夫なのですか?」

 

「そもそも、妖怪自体が怪しい存在だ。宇宙人が来たぐらいで問題はなかろう。ただ、側近が五月蝿いのでな、そなたには監視役兼幻想郷の案内人として、そこの犬走椛を付けさせてもらう」

 

 こうして、妖怪の山の一員として一応は迎え入れられた。拙者はこの世界を新たな故郷とし、脅威が迫れば幻想郷という居場所を守るつもりだ。

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