夜を駆けるのは、ずんぐりむっくりの体型をしたゆるキャラみたいなへんちくりん。
仮面ライダーゲンムLv1は、チャリンコに乗って移動している。バイクは何処行った?…なんて言うのはこの際置いておこう。
ベルトには、二本のガシャットが刺さっており操作すればいつでもレベルアップが可能になる。
「三人のシンフォギア装者……ガシャットのデータ集めになれば良いのだが…。」
『時々冷静になるの気持ち悪いんですが……』
精神体となっている将平のツッコミを無視して壇黎斗が向かうのは、三人のシンフォギア装者が戦う会場である。
「……グレート3…」
突然の乱入者……銀髪少女はネフシュタンの鎧を纏って、翼と響の前に現れた。
あのライブの事件の日に奪われたネフシュタンの鎧を何故纏っているのか…だが、今はそんな事はどうでも良い。
全て、あの少女から聞けば良いのだから…
翼は駆け出していき剣を振るう。少女は鞭を振るってさばく。
攻防一戦…その状態が続いていた。
「ハァ!」
「どうした!その程度かよ!」
鞭と剣…どう考えても相性が悪い。だが、幾多の戦場を戦い抜いてきた翼に取っては問題なんてものはない。
だが問題は響だ。響はまだこの戦いの中に入ったばかりで戦いなれていないのだ。
「お前を連れてこいって言われてんだ!だから大人しくしとけ!」
しかし銀髪少女の狙いは響本人だ。翼はネフシュタンの鎧をどう手に入れたのか…それを聞き出す。
そして響は、戦いをやめさせるために対話を望んでいる。しかし三人は驚愕することになる。何故なら、全員が予想だにしていない乱入者が現れたからだ。
「え…誰、ですか…?」
「ゲンム…!」
「あ?何だよそいつ。」
まるでその姿は三輪車を上半身に着込んだような姿をしており、頭にはヘルメットを被っている。端から見ればおかしな格好である。
仮面ライダーゲンムLv3が、この場に参上したのだ。
「お前達の戦闘データを…取らせて貰おう。」
そう言うゲンムは素早いスピードで少女の元へと一気に駆ける。しかしそこは流石と言うべきか…鞭でさばききられる。
しかし動きは読まれても攻撃までは読まれていない。
「ハァッ!」
ゲンムがトリックフライホイールを両肩から取り外して少女に向かって投げる。縦横無尽に空中を舞うように攻撃する車輪にムカついてきたのか、鞭を振り回してそれを全て落とした。
「何っ!?…ぐっ!」
が、ここで更に邪魔が入る。翼が鬼の形相でゲンムに斬り掛かってきたのだ。
「ゲンムゥゥゥゥ!!」
その気迫に将平は圧倒されるがゲンムは屈しない。シャカリキスポーツガシャットを、バグヴァイザーへとセットする。
ガッシャット!キメワザ!
シャカリキ!クリティカルストライク!
ゲンムが必殺技を発動させる。チェーンソーモードのバグヴァイザーを構えて翼に突撃、翼も蒼の一閃で迎え撃とうとした次の瞬間……それは遮られた。
ゲンムの背後から攻撃を放たれたからだ。後ろを振り返ると其処には……
「スナイプ!」
「おい、クリス。さっさとずらかれってよ。」
『クリス…?』
「うるせぇ!お前に言われなくても分かってんだよ!」
クリスと呼ばれた少女は大量のノイズを召喚してスナイプと共に退散。これ以上とどまっていても仕方がないので、ノイズの殲滅はシンフォギア装者に任せて早々に退散した。
「待て!ゲンム!」
翼の怒りが混じった声を無視して。
「(あのスナイプは花家大我…いやだが何処か違うな。…まてよ、もしやと思うが将平と同じ転生者か?一度帰って調べる必要が有りそうだ…。)」
黎斗もあのスナイプに違和感を覚えたのか将平の呼び掛けには応じず、ゲンムの姿のまま家へと帰っていった。
因みに気づいたのは、家に入った直後であった。