「邪魔するな!もう少しで…!」
「落ち着けって。そもそも、あそこにゲンムも居たんだし…下手したら消えちゃうぜ?」
「糞っ!」
「取り敢えず、フィーネの元に帰るぞ。」
「お前に言われなくても歩くに決まってるだろ!」
ネフシュタンの鎧を纏っていた少女、雪音クリスは苛立ちを隠せなかった。もう少しのところでスナイプに邪魔されてしまったからだ。
クリスが後ろを振り向いて帰っていくのを見ながら変身を解くと、その姿は黒髪でイケメンの青年であった。
「はぁ~…しょうがないなぁ、クリスさんは。」
スナイプはそう呟きながらゲンムの事について考えを巡らせていた。あの場に現れた仮面ライダーゲンム…あれが、自分と同じ転生者なのは間違いはない筈だ。
実力は知らないが、居られると邪魔になるのは間違いないと…心の中で解釈していく。
「(見たところ、風鳴翼との相性は悪いし…二課との接触も無さそうだ。
しっかし、あの状態だとレベル3は確定で持ってるな。)」
自分の転生特典は仮面ライダースナイプの力。使えるレベルの形態は、1~3のみ。
50は使えないが、もし使えるようになったのなら…
「(今は考えても仕方ねぇし、次にあった時には戦ってみますか…。)」
青年…影射 勇史はクリスの後を追いかけていった。だが、スナイプの転生者が現れた時に…ゲンム側の方も荒れていた。
『何故だぁぁぁぁぁ!私のバンバンシューティングとジェットコンバットの正規ガシャットが見つからないぃぃ!』
そう、黎斗が所持している筈の正規版変身ガシャットが見つからないのだ。将平は、あのスナイプが原因では無いかと考えているが……どうやらそれは黎斗も同じ考えだったらしい。
「スナイプも転生者だったらさ、多分だけどスナイプ関連のガシャットもアイツが所持してる可能性あるでしょ。」
『わたしのガシャットを無断で使用するなど断じて許さぁぁん!』
黎斗が今までに無いくらい荒れている。まぁ、自分の所有物を勝手に使われてるんだもんな…そりゃキレるわ。
……まぁ、それ言ったら自分は許可取ってるとは言えども、勝手に使おうとしてたくらいだからなぁ。
「落ち着いて……って言っても無理か。」
黎斗に俺の言葉はもう聞こえていない。自分の
俺の体に入るかどうかは黎斗自身が決めることなので、俺が一々口出しすることではない。
「(俺も眠いし…さっさと寝ようかな…。)」
そう思い立った束の間…玄関からチャイム音がなった。こんな時間に誰だと思い、扉を開けると…そこに筋骨粒々の赤い髪のおっさんが立っていた。
「こんな夜分遅くに済まない。君に聞きたいことがあるんだ。」
「…何ですか?」
「我々と一緒に来てくれないだろうか。」
…このおっさんは何を言ってるんだ?新手のスカウト?それとも詐欺?
何かめっちゃ怖いんだけど…。
「えっと…もう夜遅いですし、その話は…」
「あぁ、直ぐに我々は去ろう。明日の朝…君に迎えを出す。」
それだけ言ってさっさと帰ってしまった。一体何なんだと…そう思ったが、もう眠気の方が勝ってきたので寝ることにした。
今回は神の大声で邪魔されること無く、ぐっすりと眠ることが出来た。