6話 バグスターノイズ
「………」
ずっとパソコンとにらめっこ状態の将平……ではなく、将平に憑依している壇 黎斗は、難色を浮かべていた。
ノイズ相手にゲンムの力は通用しない。いくら神の才能を持っていても、位相差障壁だけはどうすることも出来ない。
故に、黎斗は位相差障壁を乗り越えるためのシステムを開発しているのだが……
「駄目だぁーー!!」
燃え尽きていた。そしてそのままゲームオーバーとなったが、コンテニュー土管で直ぐに復活する。
「残りライフ……90」97→90
因みに、システムの作成で既に7つ程、ライフを失っている。
『……諦めたら?』
「黙れぇぇぇぇぇ!!ウッ…!」
今度は真っ白に燃え尽きて、ゲームオーバーとなり直ぐに蘇った。
「残りライフ……89」90→89
俺は二つ程ライフを失っただけで怒られたのに黎斗だけ自由に使えるの本当に理不尽すぎると思います。
「全く……死ぬだけ死んどいて疲れたはないだろ…。」
俺はぶつくさ文句を言ったまま、今日のご飯の買い出しをする。
黎斗はバグスターだから死ぬこともないだろうけども……こっちは人間だから、食べたり寝たりしないと体が持たない。
「……ん?」
そんな俺の目の前に突如として現れたのは……何とバグスターであった。
「!?…何でバグスターが!?」
バグスター……本来はこの世界ではあり得ない筈のウイルス。
人に感染するのはそうだが……感染された人間は、『ゲーム病』と呼ばれ、治さないと感染された人は消えてしまう。
しかし…何かが違う。何だか、あのバグスターは普通のとは違う気が……。
『ソルティ伯爵…だが、私はバグスターウイルスをばらまいた覚えはない。』
目が覚めていたのか、黎斗はそんな事を言う。前の世界でばらまいた奴が言っても説得力はないが…黎斗はこの世界で好き勝手出来る訳ではなく、自由に動けるのは俺に憑依した時か家の中にいる時だけなので…黎斗がバグスターウイルスをばらまくのは難しい。
「てことは…他に原因があるってことか?」
『恐らくはそうだろう……だが!』
黎斗は俺に憑依すると同時に、ゲーマドライバーを腰に巻いてプロトマイティアクションXガシャットを取り出して起動すると、チョコブロックが散らばっていく。
マイティアクションX!
「私の許可なく好き勝手しようとするならば排除するぅ!」
『……別に誰の許可もいらないと思うのだが…』
ガシャットを、ガシャットスロットにセットしてレバーを開く。
レベルアップ! マイティジャンプ!マイティキック! マーイティアクショーンX!
仮面ライダーゲンムLv2になると、ソルティ伯爵に向かっていく…のだがまるで意識がないように思える。
機械的にゲンムの攻撃を受け止めたり、避けたり……どう考えても、普通のバグスターとは思えない。
『……こいつ、本当にバグスターかよ?普通のとは全く違う…』
「ならばぁ…こいつの試運転と行こうかぁ!」
ゲンムはプロトシャカリキスポーツガシャットを起動させる。
シャカリキスポーツ!
灰色のゲーム画面が現れるとレバーを閉じる。プロトシャカリキスポーツガシャットを二本目のガシャットスロットにセットしてレバーを開く。
レベルアップ! マイティジャンプ!マイティキック! マーイティアクショーンX!アガッチャ!シャカリキ!メチャコギ!ホット ホット!シャカ!シャカ!コギ!コギ!シャカリキスポーツ!
仮面ライダーゲンムプロトスポーツアクションゲーマーLv0に変身した。
ゲンムは、『トリックフライホイール』を持ちソルティ伯爵に投げつける。ソルティ伯爵は、ガードしようと試みるが体を削られるように攻撃を受ける。
スピードが上乗せされたゲンムの動きにソルティ伯爵はついていけずに、ダメージがどんどん増えていく。
ゲンムは、プロトシャカリキスポーツガシャットを『キメワザスロット』にセットする。
キメワザ!
ボタンを押して、必殺技を発動させる。
シャカリキ!クリティカルストライク!
エネルギーがたまったトリックフライホイールを投げつけて、何度もぶつけるソルティ伯爵を切断すると同時に撃破する。
ソルティ伯爵だったものは、炭化したものに変わっていた。
「……やはり、ただのバグスターウイルスではなかったか。」
ゲンムは変身を解かずに、直ぐにその場から去っていった。