『戦闘体活動限界、
「かぁ~っ!」
『最後の攻撃はなかなかよかったぞ』
「涼しい顔して防いでおいてなんやねん」
個人ランク戦のとある一室。二人の男が剣を合わせていた。片やアタッカーランキング4位、
「あれこれ考えるより反射でやりゃよかった」
「お前なら確かに策を立てて立ち回るよりか良さそうだな」
「メタ張らなきゃいけない場面はともかく、基本は思った通りにうごきゃいいか」
事実、前半は最低限の対策だけ立ててそれ以外はその場の乗りで動いていた。策を巡らせた瞬間斬り落とされたが、動きが堅くなってしまったのかもしれない。
「ウォーミングアップは済んだようだな。鋼、風月借りてっていいか?」
「太刀川さん、今終わったところなんで大丈夫ですよ」
「んじゃ今日もよろしくです。鋼、よかったら観戦しててくれないか?」
「勿論」
アタッカーナンバー1の男、太刀川慶に声をかけられ反省を終える。そのまま個人戦ブースに連れられていった。
風月が太刀川と戦うのには訳がある。太刀川隊入隊を果たすためだ。ボーダーへ入隊して少し時間が経った時のC級個人ランク戦で弧月による機動戦を展開したところ、どこかでそれが目に入ったらしくスカウトされた。
が、ただ入隊するだけでは実力不足で役にたたない。なのでマグレでもいいから太刀川相手に、10本勝負で勝ち越さなければならないという枷を設けた。
「くっ……!」
「そぉらどうした!」
「旋空……「一手遅いな」あがっ…!」
『戦闘体活動限界、緊急脱出』
旋空弧月を放った瞬間に上から弧月が降ってきて無事
今日も勝ち越せなかった。まぁ太刀川からしたら入隊して1ヶ月程度の奴に負けるわけにはいかないだろう。それでも今日は3本取った。
「お疲れさん。まだまだ先は長そうだな」
「ありがとうございました。こちとら首はね飛ばす勢いのつもりなんですけどね」
「まぁお前はなにも考えない方が強いかもしれないな。楽しかったぞ」
そう言って太刀川は去っていった。直後に背の小さい男に首根っこ掴まれて引きずられていったのは見なかったことにしよう。心に決めた風月は、村上と共に個人ランク戦ブースから去った。
本日の勝敗 風月の敗北(7対3で負け越し)
見切り発進
新生活始まってから趣味の時間が増えました。
Wi-Fiが届いたら本格的に活動再開します。
あと多分全く無意味なクロスオーバー作品になってしまうかもしれなくもなくもないのであしからず。
また次話で。