化物らしく、人間らしく   作:照坊主

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今回はちょいと思いついたので一気に書き上げました、いつもより駄文成分が濃いです。

あとがきにて少々作者の考えを吐いておきます、不愉快になるようだった無視してください。


矜持と傲慢の違い

悲鳴が聞こえる、命を散らす時の悲鳴だ

 

怒号が聞こえる、命を散らす時の怒号だ

 

嗚咽が聞こえる、命が散った時の嗚咽だ

 

殺意が――聞こえる――

 

 

 

命を散らす時の殺意が

 

 

 

 

「よう、赤いの」

 

ようやくたどり着いた、結構寄り道をしたが敵の大半はここに来ていたようだ

 

だが、もうその敵もいない

そりゃそうだ、3万もいたのにビクともしないんだ、この女は

 

「…誰?」

 

首を傾げる姿は年頃の少女だ

 

右手に持ってる方天戟と血だらけの姿をの除けば…だが

 

「ああ、俺の名前は曹仁…お前と同じ化物さ」

 

意図的に嗤う、虚仮にするように、お前は人間じゃない、と

 

「興味ない」

 

一瞬、視界が反転する

 

見慣れたような見慣れないような光景

 

…ああ、胴体を真っ二つにされたのか

 

っと、おいおい、まだ死んじゃいないんだ

そのままどっか行こうとするなよ

 

曹仁の体はドロリと溶け、赤黒い水溜りとなり人型の形へと変化する

 

「おいおい、まだ死んじゃいな」

 

赤毛の少女の体が翻ったかと思えば今度は首を飛ばされていた

 

演出するのも面倒だ、今度はそのまま話を続ける

 

飛ばされた頭が喋りだす

 

「だぁから、殺すなっての、まぁ死にきれちゃいないんだがね」

 

そのまま飛ばされた頭を持ち上げ首へと繋げる

 

「…化物」

 

ぽつりと、少女が口に出す

 

不覚にもその言葉に

 

「ク、クッハハハハハハハハハ!!!!!」

 

笑っちまう、笑わせてくれる

 

「俺が化物だなんてこたぁ重々承知してるんだがね」

 

身構える少女、笑いながら話し出す俺

 

 

――お前も同じだろ?呂奉先――

 

 

瞬間後ろから切られた感覚

 

ぐるりと向けば白髪に褐色の肌をした男がいる

 

「無事か?恋」

 

「…大丈夫」

 

手には黒い剣と白い剣

…なるほどね、こいつもか

 

白髪はまた斬りかかってくるが

 

「甘ぇよ、糞餓鬼」

 

強引に刃ごと殴り抜く

 

上手いこと衝撃を緩和したのかそのまま後方へと飛ぶ

 

「クッ…まさか振るわれる刃に拳を突き立てるとはな」

 

ん?そんな感じだったかね?かの赤い弓兵は

まぁいい、楽しみがひとつ増えた

 

「気をつけて、士郎…そいつ、強い」

 

後ろには呂布(多分)、前には弓兵(モドキ)

 

「ああ、わかっているさ、だが…お前と俺ならば問題はない」

 

俺を挟んでの会話、余裕があると見るべきかこいつらの平常がこんななのか

 

ともかく、だ

確認ぐらいはしてみるかね

 

「待て待て、俺は曹操…様の陣営の者だ、事を構える気は無いっての」

 

げぇ…様付けるとか気持ち悪いな我ながら

 

「なんだと?」

 

「そっちの嬢ちゃんには名乗ったぜ?俺は曹仁ってんだ」

 

名乗った途端に驚くモドキ、人の名前に問題でもあんのかよ

 

「曹…仁!?馬鹿な…いや、外史の一つだと言っていた…それならば…しかし…」

 

確定だな、こいつ

俺と同じ転生者か、ってぇすると

 

「まぁどうでもいいや、忘れてくれ今まで言った言葉は、よ」

 

「む、どういうことだ?」

 

こいつを喰えば、こいつの力が手に入るかもしれねーってことだ

もし手に入らなくても、神様印の転生者だ、常人よか強い力を持ってる

 

つまり

 

「てめぇらから手ぇ出した、その上ここは戦場だ、ぶっ殺されても文句はねーよな?」

 

こいつらの血を取り込めば雑多な奴取り込むよか遥かに効率がいい…はずだ

経験上強けりゃ強いほど、賢ければ賢いほど『力』が上昇するのが感じ取れた

 

「ふむ、待て、先に斬りかかったことは謝罪しよう、しかしだな…」

 

「しかしも案山子もありゃしねぇよ!!」

 

一気に踏み込み顔面目掛けて拳を振るう

 

白髪はそれを余裕を持って横へと避ける

 

振り抜いた反動で無理やり体を半回転させ、蹴る

 

バックステップでそれも避ける、距離を取られたが、いい塩梅だ

それに…

 

「ああ…なるほどな」

 

ありゃ、何もわかっちゃいねぇ、『英雄』ってのを一欠片も理解してねぇ

 

「待て、と言っている、互いに無益なことをしても意味はないだろう」

 

馬鹿にしたような顔で、鼻で笑いながら続ける

 

「お前の行動は全て見えている、格の違いを知れ」

 

…ああ、こいつは本当に阿呆なんだな

 

「さて、俺達はこのまま―」

 

能力で青龍刀を模した物を作り投げる

 

その瞬間に奴の背後の地面へと血を送る

 

奴はため息をつきながら

キィィン、と予想通りに剣を弾く

 

「無駄だと言って…ッ!?」

 

弾いた瞬間に血液を槍にして阿呆の体を貫く

 

「な…これ…は…」

 

驚愕って顔をする阿呆、俺はただ哂っている

 

「馬鹿かお前は、弓兵の真似するんなら前線なんか出てくるんじゃねぇよ」

 

「き…貴様…」

 

口を開きながら阿呆の元へと歩いていく

 

「弓兵が英雄へと上り詰めたのは、ただ宝具を生み出せるからではない、それ以上に奴は極めていたからだ

 

戦闘を、戦略を、戦術を

 

ただ、自らの身体能力に頼った戦い方してるんじゃ極まってるとは言えねぇ、いいか?糞餓鬼」

 

 

唖然としてるのは白髪だけでは無く、後ろにいる呂布(もう確定でいいや)もだ

まさかやられるとは思っていなかったんだろう

 

 

「その格好で、その剣で、あの弓兵の真似事するんならよーく心得ておけ

 

 

 

――二流を極めてこそ、エミヤシロウとなれることをな」

 

 

 

「ま…待て…まさか…お前は…!」

 

告げてからそのまま加減した力で顎を打ち抜く

砕けちゃいるが、死んではいない、気絶したみたいだしな

 

あまりにも阿呆過ぎて、あまりにもつまらな過ぎて、あまりにも弱々しくて

 

殺す気にもなれやしない、呆れ返ってしまう程だ

 

「女、こいつをとっとと連れて消え失せろ」

 

動きもせずに、ただじっと俺に殺気を飛ばしてきている

 

「…機嫌が悪いんだ、早くしねぇと…殺すぞ?」

 

俺の言葉にようやく動き、阿呆の元へと駆けつける

 

体を貫いていた血は既に無い、少しばかり抜き取って俺の中へと戻ってきている

やはり量が足りないみたいだ、対して力は上がっていない

 

ちらりと、阿呆のほうを向く

 

阿呆を担ぎ、どっかへ行くと思ったらこちらを向き

 

「…恋が、いつか、絶対に殺す…!」

 

そう呟くように告げ、そのまま駆け出す

 

 

 

捨て台詞吐いて行きやがった…アレがそんなに大事か?

 

「ったく…真似るんならもっと上手く真似ろよな」

 

それが出来なきゃ俺みたいにグダグダとやってりゃいいんだ

憧れてたもの汚しやがってよ

 

はぁ、とため息をついてると

 

「立華ぁぁぁぁ!!!」

 

後ろからどっかで聞いた声がした、振り向けば

 

「貴様ぁぁぁぁ!!!何勝手に一人駆けなんかしとるんだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

めっちゃ怖い形相の元譲…いや、鬼だなあれは、鬼がいる

 

「そっちの命令だろうがよぉぉぉぉぉぉ!!!」

 

鬼ごっこする気はないが、流石に怖いぞあれ、化物になっても怖いものってあるんだな

 

「そこまでしろとは言っとらんわぁぁぁぁぁ!!!!!」

 

鬼(元譲)に捕まるよりは女郎蜘蛛(姉)の方がましだ、とっとと逃げよう、うん

 

「待てぇぇ!!逃げるなぁぁ!!!!」

 

「逃げるわぁぁ!!!剣仕舞ってからもういっぺん出直せぇぇぇ!!!」

 

…差が縮まらないんだけど、これ逃げ切れるかねぇ?




よくある転生物で赤い弓兵ことエミヤシロウの能力を欲しがる転生者に対してのアンチになってしまうのでしょうかね?
現実にはいない者に対しての憤慨なのですが、彼らはエミヤシロウをいっぱしの英雄と思ってるのでしょうか?

ずいぶん前に原作をやったのでうろ覚えな知識な作者ですが、エミヤシロウの強さとは投影だとか固有結果などではないと思っているのです。
たしかにそれは強力無比であり、それがあるからこそ英雄にこそ至ったものの、彼はどこまでも他の英雄のように一流ではなく二流
だからこそ他の英雄とも互角に戦えるまで昇華した「二流の極み」こそが彼の強みだと作者は思っているのですよ。

まぁ、「ギルガメッシュと戦ってないから投影で宝具作れるわけないじゃん」とか
「正義の味方になる!って戦ってばっかだった奴と同じ思考で戦えるとか無理だろ」とか現実的な突っ込む入れるとキリがなくなるのであまりそういったことは考えたくはないのですが、どうしても『二流』ということを忘れがちなものが多いように感じます。


だからこその踏み台転生者なのでしょうが…
つまり何が言いたいかというと…オタクならもっと中二全開で妄想しようよ!!
ということです!!

ちなみに作中の主人公の心情は「特異な才能だけでなく、己の才能を最大限に生かした英雄」に憧れを抱いていたからです。

ここまでの愚痴のような吐露話、お付き合いありがとうございました。
作品への感想や意見、作者の未熟な考えへのツッコミ等お待ちしております。
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