浅井三姉妹のバカな日常外伝 仮面ライダーボマー   作:門矢心夜

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第百十二話

 

「裕太……」

 

 火炎放射器怪人が、剣の怪人・改に斬りかかった俺に呟く。

 

「美咲が蘇るとしても、絶対殺させない。どうしてもやるというなら、蘇らせる前にお前を止めてやる」

「私とやるんすか? けど……」

 

 剣の怪人・改が素早く俺に斬りかかり、吹き飛ばす。

 

「アンタの技量で、それが出来るんすか?」

「なら、ここで誓ってやる。技量がどうとかじゃない。俺は刺し違えてもお前を止めてやる。それが美咲に対して、最後にしてやれる事だ!」

 

 俺はもう一度立ち上がって、剣の怪人・改へと剣を振るう。

 剣が躱され、空振るが、もう一度脇腹へ。

 

「!」

 

 今度は剣の怪人・改が得物で受け止めた。

 

「こんなもんすか……」

「くっ……!」

「美咲のお供って割に、一番大した事ないっすね!」

 

 剣の怪人・改が剣気で俺の刀を弾く。

 

「……!」

「誓いってのはどうしたんすか? 所詮その程度の、ちっぽけなものなんすか?」

 

 俺の言葉を責めながら、何度も剣を防御する俺に叩きつける。

 

「大人しく美咲の力を借りる方が賢明っすよ。雑魚がイキった所で、何の解決にもならないんすよ!」 

 

 強く弾き飛ばされる。

 

「殺した俺が……そんな事出来るわけないだろ。美咲を殺した俺に、美咲の力を借りる資格なんてない……」

「ふーん……大した根性っすね。だけどこれで終わりっす」

 

 剣の怪人・改が端末を操作して、ベルトに取り付ける。

 

『ARC FINAL DRIVE……!』

 

 禍々しいオーラを迸らせる剣の怪人・改。

 立っていた位置から姿を消し、俺の目の前に。

 

「はあッ! とうッ!」

 

 剣の怪人・改が剣を何度も俺を斬りつける。

 

「……ッ!」

 

 最後の一撃で副作用が身体を襲いながらも、俺に強い一撃を叩きつけた。

 

「ぐあああッ!」

 

 俺は大きく吹き飛ばされ、変身が解かれる。

 

「……ッ!」

「……うッ……」

 

 剣の怪人・改が副作用で悶える。

 俺も何とか立ち上がろうと、身体に力を入れようとした。

 

「美咲……」

 

 立てない。

 立ち上がって、もう一度戦いたいと思うのに……身体に力を入れる事すら出来ない。

 俺は……ここで終わりなのか。

 

「ああああああッ!」

 

 既に火炎放射器怪人に再変身していた成音が、剣の怪人・改に向かってタックル。

 

「どいつもこいつも……あの馬鹿の真似なんて醜い事を……」

 

 実力差を分かっていながらも、全員が今出来る事をしようとしていた。

 

「……!」

 

 サック怪人も同じように立ち向かう。

 

「くうっ……!」

 

 二人では歯が立たず、大きく吹き飛ばされる。

 

「だから言ったんすよ。大人しく諦めた方が良いって……」

「……」

「もう戦える奴もいないみたいっすね。じゃあ、大人しく美咲を生き返らせてもらうっす」

 

 俺達が地べたで這う事しか出来なかったその時。

 

「ハアッ!」

 

 一本の槍が、剣の怪人・改目掛けて真っ直ぐに飛ぶ。

 咄嗟にそれを防いだ剣の怪人・改が、槍が飛んできた方向を見る。

 

「マダ、ヴィーダガイル!」

 

 仮面ライダーグングニルへと変身していたヴィーダが、槍を構えつつ空を飛んでいた。

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