浅井三姉妹のバカな日常外伝 仮面ライダーボマー 作:門矢心夜
「あの身体は俺のもんだ……サクッと全員殺してやるぜ」
二号が変身した剣の怪人・改は、蒲生が変身したそれよりも速くそして力強い動きを見せる。
フレイムシャワーフォームのグングニルに勝るとも劣らない動き。
「ミンナ、ハヤクミサキノトコロニイッテ!」
「でもそれじゃあヴィーダが!」
「ナリネ!」
グングニルが何とか顔だけ成音に向けて言う。
「ミンナデ、ワラッテカエル!」
「……! 分かった!」
成音はグングニルからフレイムシャワードライバーを受け取り、再変身。
怪人としての力で蒲生を含めた三人を抱えながら走って逃げる。
「おいおい、逃がすわけねえだろッ!」
ゆっくりと逃げようとする成音達に剣気を飛ばす剣の怪人・改。
それを何とかグングニルが防ぐ。
「ミンナハ、ヴィーダガマモル。ヴィーダ、オマエニカツ!」
通常フォームに戻ったグングニルが、槍を構えなおして言う。
「……上等じゃねえか。やってみろよ」
剣の怪人・改が笑って、闇色の切っ先を向ける。
※※※
何とか力技で、成音は裕太や一号、そして蒲生と共に科学部の部室へ。
気絶している二人の姿を見た優香が心配そうに駆け寄る。
「裕太っち! 一号っち!」
何とかその呼びかけで、二人は目を覚ます。
「ここは……」
「そうか……俺は負けたのか」
その姿を見てから成音は遥にムラマサドライバーを渡す。
「遥さん、ムラマサドライバーです」
「成音、もしかして……」
「今ヴィーダが何とか二号を押さえてくれてる。早く生き返らせて助けに行かないと!」
「早速始めるぞ」
遥がムラマサドライバーをカードライターに接続し、美咲に関するデータを送信。
すると……。
「一〇〇%……これでいける筈だ!」
遥が両目を見開いて言う。
ブランクカードに『ALL WEAPON FOAM』と表示される。
「!」
成音と、俺も思わず反応する。
「美咲っち……」
優香も祈った。
「……」
一号も表情こそ変わっていないが、それでもどこか心配そうなそぶりをする。
「よし、行くぞ」
ボマードライバーを美咲の腰に装着し、スキャンのボタンを押す。
『SCAN DRIVE』
「これでいける筈だ」
しかし。
『ERROR』
「……!」
読み取りに失敗する。
無機質なエラー音のみが、部屋に響く。
「嘘……系……」
優香がそう告げる。
「馬鹿な、これでもダメなのか……」
遥がその場で崩れ落ちる。
しかし……。
「成音?」
俺の近くで立っていた成音だけが、諦めずに美咲に近付いた。
「会長……いつもは皆に無理させる癖に、自分が生き返るのは無理だって……そう言うの?」
「成音……」
「帰ってきてよ会長! この場の誰よりも無茶苦茶で、負けず嫌いのアンタが、何で生き返る事の一つも出来ないのさ! それをやってこそのアンタでしょ!」
「やめろ成音!」
「やめない!」
成音が大きな声で皆に言う。
「会長……!」
もう一度、成音はドライバーを取り出す。