浅井三姉妹のバカな日常外伝 仮面ライダーボマー   作:門矢心夜

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第百二十七話

 剣の怪人・改が笑みを浮かべながら剣を構える。

 

「へっ……今度こそ期待して良いんだよな?」

「期待? 何の事ですの? 貴方がするべきは、私に倒される覚悟ですわ!」

「……上等だ!」

 

 剣の怪人・改が姿を消しつつ、ボマーとの距離を詰める。

 手にしている剣をボマーの脇腹に向かって振るう。

 

「……」

「遅いですわ!」

 

 ボマーが金色のバットで防ぎきる。

 

「やるな……」

「せやあッ!」

 

 防いでから弾き、剣の怪人・改の腹部を蹴り飛ばす。

 怯んだ隙を見て、ボマーが呟く。

 

「ここから本領発揮ですわ」

 

 金のバットの柄部分にあるスイッチを押す。

 

『ODIN LANCE!』

 

 バットからの音声の後、ボマーの持つ金のバットが仮面ライダーグングニルの持つ槍へと変化。

 そして更にもう一度端末を操作し、取り付ける。

 

『WEAPON DRIVE ODIN LANCE』

 

 背後のボムビットが形を変え、ボマーの左手へ。

 変化したバットと同じく、グングニルの持つオーディンランスへ。

 

「はっ!」

 

 ボマーは二本の槍を手に、剣の怪人・改に対する。

 剣の怪人・改は早い動きを見切れず、二本の槍の猛攻に押し負けた。

 

「ぐあっ……」

「はっ!」

 

 ――ヴィーダさん、力を借りますわ。

 

『FINAL DRIVE!』

 

 ボマーは左手の槍を上に投げ、また形を変形させる。

 ボムビットだったそれは、グングニルが展開するものに似た魔法陣の形に変化し、そこから数本の槍が射出された。

 

「くっ……」

 

 剣の怪人・改がその威力に怯む。

 あともう少しの所で、ボマーが最後の切り札を使用する。

 

「今度は、成音さんの力を借りますわ」

『SUMMON DRIVE FLAME SHOWER』

 

 端末を操作した後、ボマーの背後のボムビットが変形し、火炎放射器怪人の形へ。

 ボマーの武器も自動的に、火炎放射器怪人の武装に。

 

「あれが……」

 

 成音はそれを見て驚く。

 武器を変化、そしてその武器の必殺技を使うだけでなく、怪人そのものまで召喚しているボマーの強さには、驚かざるを得なかった。

 

「いきますわよ」

 

 ボマーが端末を操作し、ベルトに取り付ける。

 

『FINAL DRIVE!』

 

 怪人とボマーの持つ火炎放射器が、エネルギーを充填させた。

 放射口から朱の光を放ちながら溜め、完了してから引き金を引く。

 

「はっ!」

 

 二つの放射口から勢いよく、爆炎が放たれる。

 剣の怪人・改に衝突と同時に大爆発を起こし、敵の身体を勢いよく吹き飛ばす。

 剣の怪人・改は変身解除し、足利明人の身体に戻ってから、ロッカーに激突した。

 

 

 


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