浅井三姉妹のバカな日常外伝 仮面ライダーボマー 作:門矢心夜
美咲を追いかけ、俺は久しぶりに彼女の自宅を訪れた。
帰って来た娘を嬉しそうに迎える両親の姿を見てから、俺は久しぶりに美咲の部屋へ。
美咲が先に扉を開け、俺も一緒に中に入る。
「変わってないな……この部屋も」
そして大量に詰まれた書類も。
「はいそこ書類ばかり見ない」
「お前ああは言ってたけど、ちゃんとやってたんだよな?」
「そうですわよ」
「それでまだこれだけあるんだよな?」
「はいですの」
「これ、提出期限はいつなんだ?」
「明日ですわ」
「……」
俺から言える事はたった一つだ。
「何でこうなったああああああ!」
「私一人じゃ手がつけられない上に死んでたんだから仕方ないじゃないですか!」
「うう……それもそうだな」
「とにかくやりますわよ!」
美咲が床を突き破りそうな勢いで、座布団へダイブ。
すぐ様ペンを取り出し、作業開始。
「はあ……」
俺も溜め息を吐きながら、久々に書類に手を付け始めた。
※※※
二時間後。
美咲も書類を終わらせ、俺も美咲から与えられた書類を何とか書き終える。
今日俺は蒲生と剣を交え、そして追いつめられたが、その時以上に今の方が疲労感が半端ない。
美咲は俺に見せているいつもの余裕そうな顔だ。
「腹減ったな……」
ご馳走すると言われた身で何だが、俺の口からそんな言葉が零れる。
今日は色んな事があり過ぎた。
美咲の母親の作る料理は美味しいし、早く食べたい。
そんな事を考えていたが。
「きゃああああああッ!!」
一階からの悲鳴。
美咲の母親のものだ。
「行きますわよ!」
「ああ」
気付いた俺と美咲で一階へと駆け下りていく。
俺は念のためにムラマサドライバーを装着し、玄関へ。
そこには。
「どうしたんですの!?」
「あ、あ、あれ……」
「……どうも」
美咲の母親が指さす先にいた人物は、俺と瓜二つの顔をした一号だ。
大方、ドッペルゲンガーとでも思ったのだろう。
「一号さん……」
美咲が半目で一号を見る。
「え? 誰? 裕太くんじゃないの?」
「……」
美咲の母親が困った目で、俺と一号を交互に見る。
まあ、そうなるか。
「私が説明しますわ」
美咲が母親にそう告げた。
※※※
複雑なことは話さず、取り敢えず俺と一号は偶然顔が似てるだけの者である事、一時期俺が行方不明になり、その時は一号を替え玉にしていた事などを母親だけでなく、俺の雇い主である美咲の父親にも説明。
「なるほどな……」
一号はバツが悪そうな顔で、俺の方を見ようとしない。
取り敢えずその時は何も言わず、俺は美咲の父親にだけ目を向ける。
「よし、どっちもよく働いてくれてるし……二人とも俺が面倒を見てやる」
「「え?」」
俺と一号が同じ声でそう呟く。
「うち基本的に従業員少ないし、多い方が助かるし、賑やかだしな」
「いや、あの、おやっさん?」
「俺も……その……」
「じゃあそういう事で、明日からよろしくな。よし、飯にしよう!」
俺達の言葉を聞かず、食卓に向かう美咲の父親。
「……」
その対応を一番不安そうな顔で受け止めていたのは、案の定一号だ。