浅井三姉妹のバカな日常外伝 仮面ライダーボマー 作:門矢心夜
白髪の裕太の姿をしている二号を見つめていると、二号がふざけた態度でこう返す。
「ああこれか……どうだ? イケてるだろ? お前の大好きな裕太が、痛々しく白髪に染めたって思うと」
「貴方と裕太さんでは月と鼈ですわ」
受け取り方によっては馬鹿にしているような気が……と成音は心の中で呟く。
怒る美咲をよりも少しだけ前に出て、二号に対して笑みを浮かべて告げた。
「平井を洗脳したの、アンタ達なんでしょ? それに他の生徒達も」
「正確に言えば、こいつらは洗脳じゃないがな。ただ少しだけ、人工脳波で身体を乗っ取っただけだ」
「へえ……でも、こんな雑な洗脳であたし達に挑むって事は、アンタの作り主は相当焦ってるみたいね」
「……バレちゃあ仕方ねえな」
二号も少しだけ弱った顔を見せるが、すぐに笑みを取り戻す。
「だが、まだ俺達が負けるとも決まったわけじゃねえ。流石のお前達でもこの数相手は少し荷が重いんじゃねえか?」
「……」
口を開き終えた二号の隣に、美咲と成音にとっては見覚えのある少女が現れる。
「後藤さん!」
「後藤!」
「ああ……紹介が遅れたな。こいつがお前に代わる新しい生徒会長だ」
後藤の様子も、平井と同じだ。
瞳から光が消え、右半身の筋肉が薬の副作用で不自然に隆起している。
そして腰には、アークソードドライバーが。
「六角美咲を排除……それが新しい生徒会の方針」
後藤が静かにそう呟く。
「後藤さん、今目を覚ましてあげますわ」
美咲は端末を操作してから閉じる。
「変身ですわ!」
『COMPLETE』
爆弾を握り潰し、爆風を浴びて仮面ライダーボマーへ。
「どうやらやる気は十分みてえだな。一旦ずらかるぞ」
「……」
二号が指を鳴らすと、後藤と共にどこかへ消えてしまう。
「待ちなさい! 逃げるんですの!?」
と言うや否や、体育館に立つ他の生徒達もベルトを取り出して装着する。
全員が端末を操作して、口を開く。
「六角美咲……山内成音を……排除する……」
同じくらいの声質で、生徒達がそう呟きながら変身。
アーミーや火炎放射器怪人、騎兵怪人やサック怪人。
様々な種類の怪人に変身する生徒達。
「やるしかないですわね」
「あたしも手伝うわ」
そう言って、フレイムシャワードライバーを装着する成音。
『FLAME SHOWER DRIVE READY?』
端末を閉じてから、静かに呟く。
「変身」
ベルトに端末を取り付ける。
『COMPLETE』
炎に包まれる成音。
その身体を火炎放射器怪人へと変えてから、銃口を敵に向けた。