浅井三姉妹のバカな日常外伝 仮面ライダーボマー 作:門矢心夜
落ち着いた後、蘇我高校の部室に仲間を全員呼ぶ事になり。
まず成音が呼んだヴィーダが真っ先に到着。
「ナリネ!」
ヴィーダはまるで子犬のように、成音の身体へ飛びこむ。
「ダイジョウブダッタ?」
「うん、何とかね」
成音も反射的に頭を撫でる。
美咲は裕太と一号を呼んだが、諸事情で来られないという連絡が入った。
「裕太さんと一号さんは来れないみたいですわね」
「ああ。彼らは今、足利明人の監視をしているようだからな」
「え?」
「言い忘れていたな。実は足利明人は菫の所から逃走して、今は裕太の部屋で眠っているようなんだ。薬の副作用に苦しんでいるにも関わらず、彼は治療を拒否している。まだ菫達が何かを仕掛けた可能性が高い故、監視をしてもらっているのだが……」
「……ッ!」
「お、おい!」
遥の話の途中で、美咲は部室の外へ走り出す。
「まったく……」
遥が腕を組みながら言う。
「会長、明人の事も気にしてたみたいだしね」
成音は仕方ないかと言わんばかりの顔でそう呟く。
※※※
裕太の部屋に到着するや否や、勢いよく扉を開けて明人に近付く。
「明人さん!」
「……み、さき……」
明人が何とか、美咲の手をとる。
その右腕の筋肉は不自然に隆起し、片目も赤へと変化していた。
「まだ生きてましたわね……」
「当たり前だ。この副作用を乗り越えて、俺は更に強くなってみせる。あいつがこんな状態の俺の身体を使いこなしたようにな……」
明人は何とか笑みを作って言う。
「蒲生さんも明人さんも……どうしてそこまでして……」
「お前が強くなったのも、俺はずっと見ていた。お前が一度死んで強くなるのなら、俺も同じような事をしなければ意味がないからな。薬に頼っているというのは少し罪悪感があるが、この戦いについていく為ならば、少しでも戦力として通用する方が良い」
「……」
裕太が告げる。
「ずっとこの様子だ。何とか説得してくれないか?」
「明人さんが望まないのに、それは出来ませんわ。明人さんは薬の副作用に打ち勝って、力を振るい続けた二号さんに勝ちたい。そうでしょう?」
「そうだ」
明人が静かに告げてから続ける。
「だが安心してくれ。お前と戦う時にこの力を使う気はない。戦いが終わったら、この力を捨てるつもりだ」
「分かりましたわ。ただこれだけは約束してくださいな」
「なんだ?」
「私は命を捨ててまで、それに拘る事だけは避けて欲しいと思ってますの。危険だと思ったら、すぐに治療を受けてくださいな。私に勝つ為だけに死ぬのは許しませんわよ」
「……ああ」