浅井三姉妹のバカな日常外伝 仮面ライダーボマー   作:門矢心夜

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第十五話

「はあ……はあ……」

「どうしましたの?」

「どうしましたのじゃない! お前が学校に潜入させたせいで、俺警察に捕まるとこだったんだぞ!」

 

 しかも俺がいる意味無かったし。

 

「ああすみません。もし逃げ出したら捕らえてもらうつもりでしたの」

 

 尚捕まる確率上がる奴だ……しかも不法侵入どころか、痴漢として。

もう何を言われても絶対に学校潜入系はやらない……。

 

「んで、ホントに明日戦う気かよ」

「ええ。勿論ですわ」

「もし何か仕掛けられていたとしてもか?」

 

 真剣なまなざしで問いかける。

 相手は勝つ自信が十分にありそうだった。

 山内の事は知らないが、もしもの事があれば、美咲は蘇我高校に〇×女子高を明け渡す事になってしまうかも知れない。

 でも美咲の答えは一貫していた。

 

「相手の出す手に恐れていては、頂点に立つ資格なんてありませんわ。それを正々堂々打ち破ってこその頂点。だから戦いますわ」

「淀子とやらにビビらなきゃカッコいいんだけどな……」

「それを言わないで欲しいですの! いつかは淀子さんにだって負けない力を付けますわよ!」

「そうか」

「その前に、まずは明日の山内さんとの戦いですわ! 最後に頂点に立つのは私って事を証明しますわよ!」

 

 美咲はビシッと外に向かって指をさして、意気込んだ。

 

 

※※※

 

 次の日の放課後。

 沢山の人が見物に来る中、ついに決闘が始まろうとしていた。

 不良の喧嘩とは言え、仮面ライダーと怪人の戦いだからか、生徒から話を聞いてきた一般人や特撮ファンも観客として来ている。

 勿論……蘇我高校の連中もいる。

 何なら記者まで、メモやカメラを手にガン見。

 俺も一般客として来ていた……ただし、黒子として。

 

「バレないように……」

 

 バレたらまた前みたいにいじめられる……。

 

「頑張れ! 仮面ライダー!」

 

 仮面ライダー対怪人なら、大抵仮面ライダーがホーム、怪人がアウェイになりがちだが、生徒達には彼女らの性格を知っている者がいるのもあって、敢えて怪人側である山内を応援するコールも。

 

「あたしがアウェイか……でも、勝てば良いだけの話」

「あら、他の人の応援を気にするなんて……貴女も意外と小さいですわね」

「……」

 

 山内が黙り込む。

 お喋りは終わりだと言いたげに、山内はベルトを装着。

 

「……」

 

 火炎放射器の形をした端末を操作する、彼女の瞳には……美咲に対する敵意が込められているのを感じる。

 淡々とボタンを押した彼女。

 

『FLAME THROWER DRIVE READY?』

 

「変身」

 

 端末を取り付ける。

 

『COMPLETE』

 

 上空から現れた火柱に、山内は飲み込まれる。

 火炎放射器を模した、炎の怪人へとその姿を変えた。

 

「では、私も……」

『BOMER DRIVE READY?』

 

 端末を閉じ、端末を掴んでいる右手を顔の左側に移動させる。

 

「変身ですわ」

 

 端末を取り付ける。

 

『COMPLETE』

 

 上空から一つの爆弾が降り立ち、美咲はそれを握り潰す。

 そこから生まれた爆風の中から、一人の戦士が登場する。

 紫の長ランに身を包む、仮面ライダーボマー。

 

「タイマン張らせて貰いますわよ」

 

 バットを構え、ボマーは自信満々にそう告げた。

 

 

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